はじめに
人類は果たしてこの地球上にあと何年生きながらえるであろうか?2050年ごろには人口が100億人ぐらいに膨張すると言われている。当然、環境破壊や食料問題などが懸念される。
また、核戦争の脅威も叫ばれるが、人類そんなにバカではないと思う。そう考えると、最も可能性の高いものとして「小惑星の地球衝突」があげられる。6,600万年前に直径10Kmの天体がメキシコのユカタン半島付近に衝突し、恐竜や多くの生物が絶滅している。海外ドラマ「サルベーション」が始まっている。
では地球に接近してくる小惑星をどう回避すれば良いか世界中の科学者が研究している。一番有力な方法は、地球に衝突しそうな天体に宇宙船を衝突させ軌道を変える方法だと言われている。
「君の名は。」
しかし、小惑星があまりに大きいとこの方法は使えない、その時には核爆弾の使用も有り得るのか?今のところ100年ぐらいはこのようなアクシデントは無いと言われているが、その間に天体の衝突回避方法を確立させておかないと大変なことになる。
ここでは20本の映画を紹介しているが、こんな恐ろしい未来が来ないことを祈るしかない。
第20位 メランコリア
2012年日本公開のデンマーク・スウェーデン・フランス・ドイツ合作のSFパニック映画
監督 ラース・フォン・トリアー(ダンサー・イン・ザ・ダーク、ドッグヴィル、メランコリア、インフォマニアック)
出演 ●キルスティン・ダンスト(インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア、メランコリア、スパイダーマンシリーズ)
●シャルロット・ゲンズブール(メランコリア、ニンフォマニアック)
●キーファー・サザーランド(24-TWENTY FOUR-、スタンド・バイ・ミー、メランコリア、ポンペイ)
メランコリアと言う惑星が地球にに接近し衝突する。その時あなたはどんな行動をとるのか。
うつ病を抱えていたジャスティン(キルスティン・ダンスト)は同僚のマイケル(アレクサンダー・スカルスガルド)と結婚式を挙げるのだが、その式をぶち壊すような行動に出る。
しかも彼女は式場の近くの芝生で他の男とセックスまでしてしまう。
姉のクレア(シャルロット・ゲンズブール)はそんなジャスティンを不憫に思い、夫のジョンや息子とともに家に引き取って面倒をみる。
当初の予想では地球の近くをかすめて通過するはずだったメランコリアが地球に衝突してしまうことが明らかとなる。
クレアの夫ジョンは自殺する。そしてクレアと息子とジャスティンは手を取り合って最後の瞬間を見届けようとする。
けっこう賛否が分かれる映画だと思う・・・でも映像は美しい。
ひっとしたらこんな出来事が現実になる日が来るかもしれない・・・はるか遠い将来のことだと思うけど。
海外ドラマ「サルベーション」
第19位 デイ・アフター・トゥモロー
2004年日本公開のアメリカSFパニック映画
監督 ローランド・エメリッヒ(インデペンデンス・デイシリーズ、GODZILLA、デイ・アフター・トゥモロー、2012、ホワイトハウス・ダウン)
出演 ●デニス・クエイド(ライトスタッフ、エデンの彼方に、インナースペース、G.I.ジョー)
●ジェイク・ジレンホール(複製された男、ナイトクローラー、エベレスト3D)
●エミー・ロッサム(ミスティック・リバー、デイ・アフター・トゥモロー、ポセイドン)
●イアン・ホルム(ロード・オブ・ザ・リング、ホビット、エイリアン)
●セーラ・ウォード(デイ・アフター・トゥモロー、ゴーン・ガール、インペンデンス・デイ:リサージェンス)
https://youtu.be/FCFoF_4e1YY
地球温暖化によって南極の氷が解け始め、それによって世界全体が異常気象に見舞われる物語だ。
決してありえない話ではないし、この現象によって地球全体が冷え、氷河期が早く訪れると考えている学者もいるのは事実だ。
氷河期は1万年前に終わったと言われているが、太陽の活動周期が影響して将来氷河期が訪れる可能性がある。もしこの理論が正しければ、現代は氷河期と氷河期の間・・・つまり間氷期と言える。
この映画ではニューヨークは豪雨と高潮によって壊滅、ロサンゼルスは巨大な竜巻に襲われ、東京には大きな「ひょう」が降ってくる。またヨーロッパは極低温の冷気が押し寄せる。
気象学者のジャック(デニス・クエイド)は地球温暖化によって近い将来氷河期が来てしまうと警告するが、誰も耳をかす者はいなかった。
ところが彼の警告は現実となってしまう。特にアメリカにはパーフェクトフリーズと呼ばれる超低温の冷気に襲われアメリカ北部は凍て付き多くの人々が凍え死ぬ。
そして南部の人々はメキシコに避難するのだが・・・。
地球温暖化を軽視していると大きなしっぺ返しが来るかもしれない。
第18位 ディープインパクト
1998年日本公開のアメリカSFパニック映画
監督 ミミ・レダー(ピースメーカー、ディープ・インパクト)
出演 ●ロバート・デュヴァル(ゴッドファーザー、地獄の黙示録、MASHマッシュ、シャーロック・ホームズの素敵な挑戦、クレイジー・ハート)
●ティア・レオーニ(バッド・ボーイズ、ディープ・インパクト)
●イライジャ・ウッド(ロード・オブ・ザ・リング、ホビット、ブラック・ハッカー)
皆さんご存知の通り、彗星が地球に衝突する物語だ・・・内容は「アルマゲドン」と似ているね。
もし仮に彗星が地球にぶつかると仮定すると、こんな最悪の自然現象が起こるとともに、世界各国が生き残りをかけて色々な試みをするのが参考になる。
高校生リオ・ビーダーマン(イライジャ・ウッド)が地球に接近する彗星を発見する。
そしてアメリカ大統領が緊急の記者会見をする。それによると「一年後にウルフ=ビーダーマン彗星が地球に衝突する」とのことである。
大統領はこの彗星衝突を回避させるため「メサイヤ計画(米ソ共同によるメサイヤロケットで彗星に降下し核爆弾を仕掛けて彗星を破壊する)」を発動する。
ところがこの計画は失敗し彗星は二つの塊に分裂しただけだった。次に地球からの核ミサイルで彗星を破壊する「タイタン作戦」も実行に移される。
しかしそれらをすり抜け彗星の一部破片が地球に衝突し、高さ1000mの津波が世界を襲う。
人類は生存をかけて「ノアの方舟」とも言われる、地下に巨大住居に逃げ延びようとするが、ここの収容人員は100万人ほどだった。
フィッシュ船長(ロバート・デュヴァル)はメサイヤロケットを大型の彗星の破片めがけて衝突自爆するつもりで彗星に向かってゆく。
果たして人類は生き残ることが出来るのか。
第17位 ウォーターワールド
1995年日本公開のアメリカSF映画
監督 ケヴィン・レイノルズ(ロビン・フッド、ウォーターワールド)
出演 ●ケビン・コスナー(アンタッチャブル、ダンス・ウィズ・ウルブス、JFK、ボディーガード、ウォーターワールド、エージェント:ライアン、バットマンVSスーパーマン)
●デニス・ホッパー(イージー・ライダー、地獄の黙示録、ブルー・ベルベット)
地球温暖化によって北極と南極の氷が解け、地球表面は海に覆われてしまう。
そんな中、人類は「浮遊島」を作りほそぼそと生き残っていた。そこにマリナー(ケビン・コスナー)と言う男が現れる。
彼は貴重な「土」を食糧を交換するため来たのだが、首の「エラ」を見つけられ「ミュータント」として殺されかけてしまう。
その時ディーコン(デニス・ホッパー)に率いられた海賊「スモーカーズ」が「浮遊島」を襲う。そのスキをうかがっていたヘレン(ジーン・トリブルホーン)はマリナーを助ける。
マリナーはヘレンと少女エノーラ(腕にドライランドへの地図が彫られている)を連れてドライランド(陸地)を目指して大海原を進むことになる。
果たして3人はドライランドを見つけることが出来るのか、そして後を追ってくるディーコン達を振り切ることが出来るのか・・・。
もの凄いお金のかかった大作なんだが低調に終わっちゃった・・・僕としてはこの映画の世界観はけっこう好きなんだけどね。将来的にはこんな海上で暮らす日が来るのかな。
ところでこのウォーターワールドはUSJ(ユニバーサル・スタジオ)のアトラクションになっている・・・僕も大昔に見に行ったけど迫力があった・・・ケビン・コスナーは出てこないけど。
第16位 タイム・マシン80万年後の世界へ
1961年日本公開のアメリカSF映画
監督 ジョージ・パル(タイム・マシン、謎の大陸アトランティス)
原作 H・G・ウェルズ「タイム・マシン」
出演 ●ロッド・テーラー(ジャイアンツ、鳥、砂丘、イングロリアス・バスターズ)
●イヴェット・ミミュー(ボーイハント、ブラックホール、タイム・マシン)
もの凄く懐かしい映画だ、今でもよく覚えている。2002年にガイ・ピアース主演でリメイクされているからストーリーを知っている人も多いかもしれない。
僕は1961年版の方がだんぜん好きだ。発明家ジョージ(ロッド・テーラー)はタイム・マシンを作ってしまう。
彼はこのマシンに乗って時空を自在に旅することが出来る・・・彼の住む現代は1900年なんだ。
彼はタイム・マシンに乗って未来に行く、1940年には第一次世界大戦が勃発し、ロンドンの町には空襲警報が鳴り響く。そして1966年には世界で核戦争が始まってしまう。
さらに彼は大規模な地殻変動に見舞われ、80万年後の世界に到達する・・・そこでマシンから降りると天国ような世界が眼前に広がっていた。
この自然豊かで平和な世界でジョージは美しい女性ウィーナ(イヴェット・ミミュー)と出会う。ところが彼女らの種族イーロイは無気力で毎日遊んで暮らしていた・・・食料も何故か豊富にある。
でも不思議なことに若者ばかりで老人がいない。そして恐ろしいことが判明する、モーロックと呼ばれる地底人がいるのだ・・・しかも彼らはイーロイを家畜のように育て、それを喰らう種族だったのだ。
ある日ウィーナは地下へと入って行ってしまう、そのあとをジョージは追うのだが・・・。
人類は80万年の間に二つの人種に分かれてしまう。草食動物と肉食動物のような関係なのかな・・・これは自然の法則なんだろうね?
第15位 地球が静止する日
2008年日本公開のアメリカSFパニック映画
監督 スコット・デリクソン(エミリー・ローズ、地球が静止する日、NY心霊捜査官、ドクター・ストレンジ)
出演 ●キアヌ・リーブス(ドラキュラ、スピード、マトリックス、ジョン・ウィック)
●ジェニファー・コネリー(ビューティフル・マインド、ノア約束の舟)
1951年製作された「地球の静止する日」のリメイク版だ。
宇宙から謎の球体がアメリカのセントラルパークに降り立つ。宇宙生命体を研究するヘレン博士(ジェニファー・コネリー)は防護服に身を包み球体に近づいてゆく。
球体からは人間の形をした生命体と巨大ロボットが現れる。その時動揺した護衛兵士が発砲し生命体が負傷する。
慌てたアメリカ政府は生命体を医療施設に運び、治療するためにメスで外皮を切ると内部から人間と全く同じ形をしたクラトゥ(キアヌ・リーブス)と呼ばれる男が現れる。
クラトゥは複数の地球外生命体の代表として、この地球に現れたと言う。そして彼は各国の代表たちに会うことを申し入れるが、拒絶されてしまう。(生命体は人間に接触しやすいように人間タイプの外観をしている。)
彼は人間以外の地球生命体を守る為、最悪の場合には人類が築きあげてきた文明をすべて破壊するという考えだ。この宇宙に人間のような身勝手な生き物は生きる価値があるのかとも思っている。
アメリカ軍によって捕捉された巨大ロボット ゴートは自分の姿を「虫型ナノマシン」に変化させ、人類と人類が作りあげてきた構造物を食いながら増殖して破壊しようとする・・・このままでは全世界が壊滅させられてしまう。
ヘレンは最後の手段としてクラトゥに人類を抹殺するのを止めさせるよう頼み込むが、果たしてその願いは通じるのだろうか・・・人類の「愛」は彼らに理解できるのか?
何時かは地球外生命体が来襲する日が来るかも知れない、地球にまで来ることが出来る科学技術力を持っているなら人類の武器は全て役に立たない・・・滅ぼされるの待つのみか?
第14位 バイオハザード
2002年日本公開のイギリス・ドイツ・アメリカ合作のパニックSF映画
監督 ポール・W・S・アンダーソン(バイオハザードシリーズ、エイリアンVSプレデター、ポンペイ)
原作 カプコン「バイオハザード」
出演 ●ミラ・ジョヴォヴィッチ(フィフス・エレメント、ジャンヌ・ダルク、バイオハザードシリーズ)
●ミシェル・ロドリゲス(ワイルド・スピードシリーズ、バイオハザード、S.W.A.T.、アバター)
この映画は大ヒットして、全部で6作品も作られている・・・一つのジャンルを確立してしまった。
最初のころのミラ・ジョヴォヴィッチはまだ20才代で可愛かったけど最新作「バイオハザード:ザ・ファイナル」ではもの凄く貫禄がついている・・・もう14年も経っているからね。
全米ナンバー1の製薬会社アンブレラ社は裏で細菌兵器を研究していた。ハイブと呼ばれる地下研究所でT-ウイルスを何者かが漏えいする。
研究施設はAIコンピューター「レッド・クイーン」によって閉鎖され、全従業員が死亡してしまう。「レッド・クイーン」はバイオハザードが拡大しないように自動で研究施設を外部から遮断するとともに、侵入してきた者を抹殺する能力も兼ね備えている。
アンブレラ社は特殊部隊を送り込み、「レッド・クイーン」を停止させようとする。彼らは地上の部屋で倒れていたアリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)を発見し同行させる、さらに男性2名の生存者も発見される。
特殊部隊は地下に降りてゆくが「レッド・クイーン」が仕掛けたトラップによって次々と命を落として行く。死んだと思われていた従業員は「アンデッド」へと変貌し、人々を襲ってくる。
果たしてアリス達はこの施設から逃げ延びることが出来るのであろうか?また、アリスとは何者なのか・・・謎は深まる。
第13位 ザ・コア
2003年日本公開のアメリカSFパニック映画
監督 ジョン・アミエル(コピーキャット、エントラップメント、ザ・コア)
出演 ●アーロン・エッカート(ハドソン川の奇跡、アイ・フランケンシュタイン)
●ヒラリー・スワンク(ボーイズ・ドント・クライ、ギフト、リーピング 、ミリオンダラー・ベイビー)
何が原因かよく分からないが、地球の中心にある「コア」の回転が停止してしまう。
「コア」が停止すると、地球の磁場が不安定になる。
初めに渡り鳥の方向感覚がおかしくなり、多数の鳥がビルに衝突し死んでしまう。また心臓にペースメーカーを埋め込んだ人々が突然死する・・・地球磁場の影響なのか。
スペースシャトルの電子機器の異常から不時着もままならない、そして地上はスーパーストームで大荒れの状態だ。
これらはすべて地球中心の「コア」の回転がおかしくなったためと結論付けられる。このまま「コア」の回転が停止すれば、地球の磁場がなくなり、強烈な太陽風を浴びてしまう。
太陽風をこのまま浴び続ければ1年で人類が滅亡するという最悪な結果も予想される。
ジョシュ博士(アーロン・エッカート)はベック少佐(ヒラリー・スワンク)他の乗組員と地下深くに潜ることの出来る特殊な地下掘削艇に乗り込み「コア」に向かう。
そして地下3200kmの地点で核爆発を起こし、「コア」の回転を促そうとする。果たしてこの計画は上手くゆくのか、そして地球の磁場は再び正常な状態に戻ることが出来るのか?
第12位 アルマゲドン
2000年日本公開のアメリカSFパニック映画
監督 マイケル・ベイ(アルマゲドン、アイランド、トランスフォーマーシリーズ)
出演 ●ブルース・ウィリス(12モンキーズ、ダイハードシリーズ)
●ベン・アフレック(アルゴ、ゴーン・ガール、グッド・ウィル・ハンティング)
●リヴ・タイラー(アルマゲドン、ロード・オブ・ザ・リングシリーズ、インクレディブル・ハルク)
「アルマゲドン」とは世界の終りと言う意味だけど、内容は「ディープ・インパクト」と同じで小惑星が地球に激突するドラマだ。
内容はともかく世界中で大ヒットした映画だね・・・スターレベルの俳優総出演だ。
小惑星の衝突を回避させるためには、小惑星に取り付き、深部まで穴を掘ってそこに仕掛けた核爆弾によって小惑星を破壊するしか方法が無い。
NASAは「フリーダム」「インディペンデンス」の二機のスペースシャトルを小惑星に向かわせる。乗組員はシャトルのパイロットと「穴掘り名人」と呼ばれる石油掘削プロ達で構成されている。
石油掘削会社の社長ハリー(ブルース・ウィリス)は部下のA.J.フロスト(ベン・アフレック)達とシャトルに乗り込んで小惑星に向かう。
ハリーの娘グレース(リヴ・タイラー)はA.J.フロストと恋仲だが、不安を抱えながら送り出す。ひょっとしたら生きて帰れないかも知れない。
果たしてこの危険極まりない計画を達成することが出来るであろうか?
しかし、こんな計画は理論的に可能なのか、噂によると秘密裏にシュミレーションが行われているみたいだ、是非内容を知りたいね。
第11位 トータル・リコール
1990年日本公開のアメリカSFパニック映画
監督 ポール・バーホーベン(ロボコップ、トータル・リコール、氷の微笑、スターシップ・トゥルーパーズ)
出演 ●アーノルド・シュワルツェネッガー(ターミネーターシリーズ、プレデター、トータル・リコール、エクスペンダブルズシリーズ、プレデター)
●シャロン・ストーン(トータル・リコール、氷の微笑、ジゴロ・イン・ニューヨーク)
●マイケル・アイアンサイド(スキャナーズ、トータル・リコール、トップガン、スターシップ・トゥルーパーズ)
世界中でもの凄くヒットした作品だ、2012年には主演コリン・ファレルでリメイクされているが、残念ながらシュワちゃんには遠く及ばない。
原作はフィリップ・K・ディックの「追憶売ります」だけど、中身がかなり変更されていて観客を飽きさせない展開だ。
自分の記憶が消され、全く別の記憶が植え付けられたとしたらあなたはどうするのか。
主人公のクエイド(アーノルド・シュワルツェネッガー)は毎夜、火星の夢を見る。この時代の火星は植民地化されているが、空気が薄く居住環境が悪い。
そして太陽からの放射線を直接浴びる為、住民の中には突然変異によるミュータントが多い。またエネルギー採掘会社が実権を牛耳っていて争いが絶えない。
クエイドは火星に行きたいと妻のローリー(シャロン・ストーン)に話すが相手にされない。彼は思い切って記憶を売る会社「リコール社」に出かけて「火星の夢が見たい」と要望を出す。
彼は装置に座り、睡眠剤を注射される。ところがその時、無意識に激しく暴れる。「リコール社」は彼が火星にいたことがあると判断し、そのまま帰宅させる。
それ以来彼は謎の組織に命をねらわれるようになる。そして帰宅したところ妻のローリーにも襲われる。彼女を取り押さえると「私はあなたの妻ではなく、監視役だ」と白状する。
クエイドは動揺して逃げる途中、謎の男からカバンを受け取る。カバンの中にはパソコンがあり、開くとそこには自分とうり二つの顔をしたハウザーと言う男が現われ、指示に従うよう話しかけられる。
クエイドはカバンに入っているある機械を鼻の奥に差し込み、苦痛を感じながら追跡装置を外すと、火星に向かう。
果たして自分は誰なのか、ハウザーと言う男なのか、そして火星に行く真の目的とは何なのか・・・。音楽も臨場感があっていいし、変態ポール・バーホーベン監督の世界に浸れるね。
第10位 ガタカ
1998年日本公開のアメリカ近未来SF映画
監督 アンドリュー・ニコル(ガタカ、ドローン・オブ・ウォー)
出演 ●イーサン・ホーク(ガタカ、トレーニング デイ、6才のボクが、大人になるまで。、プリデスティネーション、マグニフィセント・セブン)
●ユマ・サーマン(ガタカ、パルプ・フィクション、キル・ビルシリーズ、二ツ星の料理人)
●ジュード・ロウ(ガタカ、A.I.、グランド・ブダペスト・ホテル、スターリングラード、シャーロック・ホームズの冒険)
ガタカ(Gattaca)とはDNA(人間の遺伝情報の基本となる核酸)の基本塩基の頭文字を取ったものなんだ。この映画では宇宙局を「ガタカ」と呼んでいる。
近未来では遺伝子操作によって優れた「知性」「体力」「外見」を持った子供達が生まれてくる。彼らは「適正者」と呼ばれる・・・こんな時代が必ず来るだろうね。
それに対して自然分娩で生まれた子供を「不適正者」と呼び差別してきた。当然のことながら「不適正者」は「適正者」に勝てない・・・これは本当なのか「遺伝」よりも「努力」の方が勝つこともあるのはないか?
ヴィンセント(イーサン・ホーク)は小さいときから体が弱く、近視の「不適正者」だ。ところが弟のアントン(ローレン・ディーン)は「適正者」で何事にもヴィンセントは弟に負けてしまう。
ヴィンセントは宇宙飛行士になる夢をもっている。しかし「不適正者」にはチャレンジする機会さえない。
ところが彼は闇のDNAブローカーによって「適正者」に偽装出来ることを知る。彼はブローカーにお金を払い「適正者」のジェローム(ジュード・ロウ)を紹介してもらう。
ジェロームは将来を期待された水泳選手であったが、車の事故で両足が不自由になっていた。ヴィンセントはジェロームの生体ID(血液や指紋など)を使って、ジェロームに成り切る。
ヴィンセントは宇宙局「ガタカ」に入局を許され、必死に努力をして宇宙飛行士に選ばれる。またここで美しいアイリーン(ユマ・サーマン)と知り合うことも出来た・・・全てが順調だ。
ところが「ガタカ」で殺人事件が起こる、そして運の悪いことにヴィンセントのまつ毛が発見され容疑者が「不適正者」の可能性が出てくる。果たして彼は捕まってしまうのか・・・。
詳細なレビューは「ガタカ」を見てね。
第9位 スノーピアサー
2014年日本公開の韓国・アメリカ・フランス合作のSFパニック映画
監督 ポン・ジュノ(殺人の追憶、グエムル-漢江の怪物、スノーピアサー)
出演 ●クリス・エヴァンス(ファンタスティック・フォーシリーズ、キャプテン・アメリカシリーズ、アベンジャーズシリーズ、スノーピアサー、サンシャイン2057)
●ソン・ガンホ(シュリ、殺人の追憶、グエムル-漢江の怪物、スノーピアサー、観相師)
●コ・アソン(グエムル-漢江の怪物、スノーピアサー)
●ジョン・ハート(エイリアン、エレファントマン、ハリー・ポッターシリーズ、裏切りのサーカス、スノーピアサー)
●ティルダ・スウィントン(バニラ・スカイ、コンスタンティン、ナルニア国物語シリーズ、ゼロの未来、グランド・ブダペスト・ホテル、ドクター・ストレンジ)
●エド・ハリス(アポロ13、スノーピアサー、スターリングラード、)
地球温暖化を食い止めるために、空中に散布された薬剤が世界的な氷河期をもたらしてしまう・・・2031年の出来事だ。
地球は凍りつき、ほとんどの人類が死に絶えた。わずかに残った生存者は「スノーピアサー」と呼ばれる、永久機関を搭載した列車の中で暮らしている・・・一年で世界中の線路を一周する高速鉄道だ。
列車の前方は富裕層が占めており、最後尾には貧困層がボロ雑巾のように見捨てられていた。食糧の原料が増殖させたゴキブリであることも彼らは知らない。
連結車両の中には、水族館、お花畑、学校、居住区、ディスコ・・・なんでもある・・・列車の中だけが唯一文明が残った世界だ。
そして先頭車両にはこの列車の開発者ウィルフォード(エド・ハリス)が王のように君臨していた。
貧困層のカーティス(クリス・エヴァンス)は反乱を企てるべく、仲間を率いて前方車両へと侵攻を始める。
拘束されていたエンジニア ミンス(ソン・ガンホ)を解放し、電子錠の扉をやぶらせる。そして敵軍の兵士と血みどろの闘争を続けながら先頭車両へと到達する。
ところがカーティスが命を懸けて到達した先頭車両には信じられない出来事が待っていた・・・果たしてそれは何なのか?
詳細なレビューは「スノーピアサー」を見てね。
第8位 ギヴァー記憶を注ぐ者
2015年日本公開のアメリカ・カナダ・南アフリカ共和国合作のSF映画
監督 フィリップ・ノイス(パトリオット・ゲーム、ボーン・コレクター、ソルト、ギヴァー記憶を注ぐ者)
出演 ●ジェフ・ブリッジス(クレイジー・ハート、トロン:レガシー、トゥルー・グリット、ギヴァー記憶を注ぐ者、リトルプリンス 星の王子様)
●メリル・ストリープ(クレイマー、クレイマー、ソフィーの選択、プラダを着た悪魔、ジュリー&ジュリア、8月の家族たち、ギヴァー記憶を注ぐ者)
●ブレントン・スウェイツ(シグナル、ギヴァー記憶を注ぐ者、キング・オブ・エジプト、パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊)
●アレクサンダー・スカルスガルド(メランコリア、ギヴァー記憶を注ぐ者、ターザン:REBORN)
●ケイティ・ホームズ(ギフト、ギヴァー記憶を注ぐ者)
近未来、外界から隔離された理想都市「コミュニティー」があった。
この理想郷では、争い事やもめごと飢餓、病気などは一切なく人々は幸せそうに暮らしていた。
「コミュニティー」は完全な管理社会で、人々は「投薬」によって感情が抑えられている・・・しかし感情の無い灰色の世界は人間が住むべき世界なのか。
子供は選ばれた妊婦達に遺伝子操作された卵子を着床させ「生産」される。そして各家庭に配給されるが、家庭では父・母・子供には血縁関係は無く「愛」に近いものはあるものの、親子・夫婦間は「同士」に近い関係だ。
子供達が成人すれば長老委員会によって職業が決められる。そして老人になれば「解放の儀式」によって「安楽死」させられる・・・ある意味では恐ろしい世界だ。
主席長老(メリル・ストリープ)は「感情」こそが争い事や戦争を引き起こす原因であると考えている・・・人々から「感情」を排除しなければならない。
ジョナス(ブレントン・スウェイツ)は成人し「レシーヴァー(記憶を受け継ぐ者)」の大役を与えられる。
この世界に唯一残された記憶を管理する「ギヴァー(記憶を注ぐ者)」(ジェフ・ブリッジス)から「レシーヴァー」に記憶が移される。
ジョナスは「ギヴァー」からすべての記憶(人類の愛、憎しみ、悲しみ、希望などの歴史)を少しずつ与えられ動揺する。そして毎日の「投薬」をこっそり止め「感情」が芽生えてくる。
ジョナスは「感情」を抑えることが出来なくなり、「安楽死」させられる運命の赤ん坊を抱いたまま「コミュニティー」から逃走する・・・・果たして彼の運命は?
詳細なレビューは「ギヴァー記憶を注ぐ者」を見てね。
第7位 メイズ・ランナー
2015年日本公開のアメリカSFサスペンス映画
監督 ウェス・ポール(メイズ・ランナー、メイズ・ランナー2)
原作 ジェームズ・ダシュナー「メイズ・ランナー」
出演 ●ディラン・オブライエン(メイズ・ランナー、メイズ・ランナー2)
●ウィル・ポールター(メイズ・ランナー、レヴェナント:蘇りし者)
●カヤ・スコデラーリオ(月に囚われた男、メイズ・ランナー、メイズ・ランナー2)
●トーマス・サングスター(ゲーム・オブ・スローンズ、メイズ・ランナー、メイズ・ランナー2)
●キー・ホン・リー(メイズ・ランナー、メイズ・ランナー2)
メイズ・ランナー2も既に公開されている。
メイズランナー3の最新情報だ・・・期待していいのかな?
メイズ・ランナーは3部作になっていて、既に1と2が公開されている。今年3が公開される予定だ。
太陽の活動が活発になって世界が焼き尽くされ多くの人々が亡くなってしまった。さらに「フレア」と呼ばれるウイルスが蔓延し人間の脳は犯され「クランク」と呼ばれるゾンビになってしまう・・・恐ろしい世界だ、でもやっぱりゾンビが出て来るのか。
メイズ・ランナー1:
巨大な迷路の中に地下からトーマス(ディラン・オブライエン)は送り込まれる。ここには月に一回物資と一緒に一名の青年が送り込まれてくる・・・いったい何の目的で。
迷路は昼の間入り口が開いていて、夜になると閉じる。そして迷路に閉じ込められた人間は「グリーバー」と言う怪物に毒針で刺され、人格が変わった人間「チェンジ」になってしまう。
昼の間はメイズ・ランナーと呼ばれる部隊が迷路を探検し出口を見つけようとする。迷路は日々その姿を変える為、なかなかその全貌を把握することが出来ない。
ある日リーダーのアルビー(アムル・アミーン)が迷路を探検中に「グリーバー」に刺され、動けなくなる。
彼らを助けにトーマスは迷路に入り、迷路に閉じ込められてしまう。襲ってくる「グリーバー」をうまく誘って閉まりかけた壁の間で潰してしまう。
トーマス達は殺した「グリーバー」の体内から、WCKDと刻印された発信機をみつけこれを使って迷路の扉を開け脱出する。
メイズ・ランナー2:
トーマス達はやっと迷路を抜け、安住の地を得たと思っていたが、彼らはまだWCKDと呼ばれる謎の組織の中にいることが判明する。
彼らを迷路に閉じ込めたのはWCKDである。自分たちの身に危険が及ぶことを察知したトーマス達は施設から脱走する。
行先は砂漠のようになった廃墟だ、この中には「クランク」と呼ばれるゾンビが潜んでいる。
トーマス達はWCKDに敵対している組織RA(ライトアーム)を目指して砂漠を進んでゆく。
詳しいレビューは「メイズ・ランナー、」「メイズ・ランナー2」「メイズ・ランナー:最後の迷宮」を見てね。
第6位 トゥモロー・ワールド
2006年日本公開のイギリス・アメリカ合作の近未来SF映画
監督 アルフォンソ・キュアロン(ハリー・ポッターとアズカバンの囚人、トゥモロー・ワールド、ゼロ・グラビティ)
出演 ●クライヴ・オーウェン(キング・アーサー、クローサー、トゥモロー・ワールド、ラスト・ナイツ)
●ジュリアン・ムーア(トゥモロー・ワールド、ハンニバル、フライト・ゲーム、アリスのままで)
●マイケル・ケイン(トゥモロー・ワールド、インセプション、インターステラー、アサイラム、キングスマン)
2027年の恐ろしい近未来のイギリスが描かれている・・・現実でもありうるかも。
イギリスには世界中から不法移民が押し寄せ、そこらじゅうでテロが勃発する。世界の経済は最悪だが、それ以上に深刻なのが、18年間世界でただの一人も子供が生まれていない。
最近、世界で最も若い18才の男が殺されてしまい、世界は悲しみのどん底に突き落とされていた。あと50年もすれば世界の人々はほとんどいなくなってしまう。
セオ(クライヴ・オーウェン)は元妻のジュリアン(ジュリアン・ムーア)からある女性の「通行証」を手に入れてある目的地に連れて行ってほしいと依頼される。ジュリアンは反体制派「フィッシュ」のリーダーだった。
検問所に向かう途中、ジュリアンは暴徒に撃たれ死んでしまう。ある女性とはキーと呼ばれる黒人女性で、驚くことに彼女は妊娠していた。
セオはキーを連れて命がけで目的の地に向かう、途中彼女は女の子を出産する・・・果たしてセオとキーはうまくたどり着けることが出来るのか。
人間は繁殖力を亡くしてしまったようだ、こんな時代が徐々に来るような気がするね。我々の生活環境は化学物質などによって汚染され、生殖細胞が減少していることはよく聞く話しだ。
こんな荒廃した世界に住んでいると誰しも「ユートピア」は必ずどこかにあるはずだと思う・・・たとえ無いとしてもそう思いたい。
詳しいレビューは「トゥモロー・ワールド」を見てね。
第5位 マッドマックス怒りのデス・ロード
2015年日本公開のオーストラリア・アメリカ合作のアクションSF映画
監督 ジョージ・ミラー(マッド・マックスシリーズ)
出演 ●トム・ハーディ(インセプション、裏切りのサーカス、ダークナイト ライジング、マッドマックス 怒りのデス・ロード、レヴェナント)
●シャーリーズ・セロン(モンスター、イーオン・フラックス、スノーホワイトシリーズ、プロメテウス、マッドマックス 怒りのデス・ロード)
●ニコラス・ホルト(マッドマックス 怒りのデス・ロード、X-MENシリーズ、)
●ヒュー・キース・バーン(マッドマックス 怒りのデス・ロード)
マッドマックスと言えばメル・ギブソンの当たり役だけど、27年ぶりの続編(4作目)も凄い出来だ。
核戦争後の荒涼とした砂漠地帯に人間が住めるところが点在する。
こんな世界で生き残って行くためには、水源を確保するか、石油やエネルギー源を確保する以外に方法が無い。
マッドマックス(トム・ハーディ)は暴徒に捕まり、シタデルと言う砦に連れてゆかれる。この砦を支配するのはイモータン・ジョー(ヒュー・キース・バーン)と呼ばれる怪物のような男だ。
この砦は潤沢な地下水によって農作物が育てられ、それによって生活が成り立っている。
ある日イモータン・ジョーの右腕、フュリオサ(シャーリーズ・セロン)が彼の5人の妻(子生み女)をウォー・リグ(巨大なタンクローリー)に乗せて逃走する。
行く先は、フュリオサが生まれ育った「緑の地」だ。ウォー・リグを護衛するウォーボーイズ(ジョーの軍隊)のニュークス(ニコラス・ホルト)はマッドマックスを連れて後を追う。
フュリオサとマックス、ニュークスは戦いとなるが、色々ないきさつから仲間になって目的地を目指す。
ところが行けども行けども砂漠で「緑の地」など何処にもない・・・既に「緑の地」は砂漠に飲み込まれてしまっていた。
ウォー・リグを追ってイモータン・ジョーの大群が押し寄せる。果たしてフュリオサとマックス、ニュークス、女たちは燃料が無くなるまで走り続けるのか。
或いは、砦に戻ってイモータン・ジョーと一騎打ちを行うのか・・・。
実に斬新な世界観がいい、人々は放射能の影響で長生き出来ないし、ミュータントも多い・・・こんな地獄のような世界では花火のように一瞬を輝くように生きるしかない。
詳しいレビューは「マッドマックス 怒りのデス・ロード」を見てね。
第4位 ソイレント・グリーン
1973年日本公開のアメリカSF人口爆発映画
監督 リチャード・フライシャー(海底二万里、ミクロの決死圏、ドリトル先生不思議な旅、ソイレント・グリーン、トラ・トラ・トラ!)
出演 ●チャールトン・ヘストン(十戒、ベン・ハー、北京の55日、猿の惑星、続・猿の惑星、地球最後の男オメガマン、ソイレント・グリーン)
●エドワード・G・ロビンソン(十戒、シンシナティ・キッド、ソイレント・グリーン)
●チャック・コナーズ(ライフルマン、アフリカ大牧場、ネモ船長と海底都市、ソイレント・グリーン)
●ジョゼフ・コットン(市民ケーン、第三の男、ソイレント・グリーン、トラ・トラ・トラ!)
●リー・テイラー=ヤング
今見ても恐ろしい映画だ、2022年のニューヨークを舞台にしている。
地球温暖化、人口爆発(ニューヨークの人口4000万人)、環境汚染、資源・食糧の枯渇、極端な格差社会・・・最悪の未来が描かれる。
この時代の人々は、ソイレント社が供給する、海洋性プランクトンを原料にした食糧「ソイレント・グリーン」で何とか生き延びていた。
食糧配給の問題から、市民の間に暴動がしばしば起こる。暴動を鎮圧するためショベルカーで人をゴミのように排除する・・・人権などとっくになくなった恐怖の時代だ。
ソイレント社の幹部サイモンソン(ジョゼフ・コットン)が殺される。この殺人事件をソーン刑事(チャールトン・ヘストン)が担当する。
彼は同居しているソル老人(エドワード・G・ロビンソン)の力を借り事件を捜査してゆく。
この時代の富裕層は豪華なマンションに住み、部屋には「家具」と呼ばれる若くて美しい女性がついており主人に奉仕する。
ソーン刑事は「家具」のシェリル(リー・テイラー=ヤング)からサイモンソンの様子を聞き出してゆくが、どうもおかしい。サイモンソンは殺される時に抵抗の跡がみられない。
ソーンは事件の捜査が核心に迫ったのか命を狙われるようになる。さらにソル老人は調査の過程で恐ろしい事実を知る。
ソルは人生に絶望しホーム(公営安楽死施設)に行ってしまう。彼は毒をあおり、ベートーベンの「田園」を聞き、自然の美しい映像を眺めながら静かに息を引き取って行く。
そしてソーンはソルの遺言通り、死体の行く先を追跡する。そして驚愕の事実を見てしまう。
「ソイレント・グリーン」の原料は・・・・。
詳細なレビューは「ソイレント・グリーン」を見てね。
第3位 ブレードランナー
1982年日本公開のアメリカ近未来SFサスペンス映画
監督 リドリー・スコット(エイリアン、ブラック・レイン、ブラックホーク・ダウン、ブレードランナー、プロメテウス、ブレードランナー2049、エクソダス:神と王)
原作 フィリップ・K・ディック「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」
出演 ●ハリソン・フォード(スター・ウォーズシリーズ、ブレードランナー、インディ・ジョーンズシリーズ、パワー・ゲーム、アデライン)
●ルトガー・ハウアー(ブレードランナー、ブレードランナー、ヒッチャー、ザ・ライト)
●ショーン・ヤング(ブレードランナー、ブレードランナー、デューン)
2017年には続編「ブレードランナー2049」が公開予定だ。
この映画の公開当初はあまりぱっとしなかった。毎朝、TVのシネスポットで宣伝していたのを今でも覚えている。最初の印象は「何かけったいな映画だなあ」くらいにしか感じなかった。
当時はスピルバーグの「E.T.」が大流行で、完全に影に隠れちゃったね・・・だから僕はカミさんと「E.T.」は観に行ったけど、この作品はスルーした。
でもその後、人気が徐々に上昇し、今では「近未来SF映画の金字塔」の地位を確立している。近未来の情景が色んな映画に影響を与えて、パクられてる。
舞台は2019年地球温暖化と環境破壊のため人類の大半は宇宙に逃げ出していた・・・現実には今年2017だけど宇宙に住むことは出来ない。
遺伝子工学によって人造人間「レプリカント」が開発される。特に「ネクサス6型」は知能・体力ともに人間をしのぐ性能だ。
宇宙開拓の最前線で奴隷のように人間にこき使われる、しばしば地球に逃亡してくる。その「レプリカント」達を始末するのが「ブレードランナー」と呼ばれる賞金稼ぎだ。
4名のレプリカントが地球に舞い戻ってきたとの情報が入る。「ブレードランナー」のリック・デッカード(ハリソン・フォード)が呼び出され4体の処分を依頼される。
デッカードは「レプリカント」を製造したタイレル社を訪問し、その時美しい女性レイチェル(ショーン・ヤング)に会うが、彼女が「レプリカント」であることを見破る。
デッカードは逃亡して来た「レプリカント」達を始末してゆくが、親玉バッティ(ルトガー・ハウアー)には苦戦する・・・果たして二人の対決はどうなるのか?最新作の続編「ブレードランナー2049」もご参考に。
第2位 マトリックス
1999年日本公開のアメリカ サイバーパンクSF映画
監督 ウォシャウスキー姉妹(マトリックスシリーズ、クラウド アトラス、ジュピター)
出演 ●キアヌ・リーブス(ドラキュラ、スピード、マトリックスシリーズ、ジョン・ウィック)
●ローレンス・フィッシュバーン(シグナル、マトリックスシリーズ、ハンニバル)
●キャリー=アン・モス(マトリックスシリーズ、ポンペイ)
●ヒューゴ・ウィーヴィング(マトリックスシリーズ、ロード・オブ・ザ・リングシリーズ、ホビットシリーズ、クラウド アトラス)
続編の「マトリックス リローデッド」
結末の「マトリックス レボリューションズ」
この「マトリックス」を見た時トリハダもんだった・・・凄いの一語に尽きる。第一作目が抜群なんだけど続編はやや難解になってしまった。
我々の生きている世界が実は、A.I.(人工知能)に支配された「仮想現実」社会だったとは・・・。
地球環境は人類が破壊してしまったのか暗闇の世界だ、太陽の光はほとんど届かない。ロボットたちは人間の「生体エネルギー」を動力源として活用している。
つまり人間はロボットたちを動かすための「乾電池」に過ぎない。ロボットたちは膨大な数の人間を培養し、脳に刺激を与えて「仮想現実」の夢を見させながら、エネルギーを吸い取って行く・・・そして電池切れになれば廃棄される。
トーマス・アンダーソン(キアヌ・リーブス)はソフト開発の技術者として会社勤めをしているが、裏の顔はネオと呼ばれる天才ハッカーだ・・・彼が生きている世界は「仮想現実」だ。
ネオはトリニティ(キャリー=アン・モス)と名乗る女性から、モーフィアス(ローレンス・フィッシュバーン)を紹介される。
彼は「この世界は仮想現実だ、我々はA.I.が作り出した偽の世界にいる」「現実の世界に生きるか、このままダマされて生きるのか、どちらかに決めろ」とネオにせまる。
ネオは現実の世界で生きることを望み、彼から渡された「赤いカプセル」を飲む。その時ネオは眠りから覚め、自分が培養液の中にいることを知る。
ネオは「ネブカドネザル」と呼ばれる飛行艇に回収され、現実の人間として現実世界で行動し始める・・・もう後には戻れない。
モーフィアスはネオをA.I.に支配されたネットワーク世界から解放してくれる「救世主」だと信じている。
果たしてネオは救世主なのか、そしてA.I.に支配されたネットワーク世界から人間を解放することが出来るのか・・・。
こんなネットワークの世界は「攻殻機動隊 ゴースト・イン・ザ・シェル」でも描かれる。でもマトリックスの面白いところは意表を突く展開だけではなく、カンフーアクションやガンアクションが凄いところがあげられる。
話によるとウォシャウスキー姉妹はウィリアム・ギブスンのSF小説「ニューロマンサー」に影響を受けたらしい。とにかく理屈抜きに面白いから超お薦めだね。
第1位 アバター
2009年日本公開のアメリカ・イギリス合作の3D SFファンタジードラマ
監督 ジェームズ・キャメロン(ターミネーター、ターミネーター2、エイリアン2、タイタニック、アバター)
出演 ●サム・ワーシントン(ターミネーター4、アバター、タイタンの戦い、エベレスト3D)
●ゾーイ・サルダナ(スタートレックシリーズ、アバター、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー)
●シガニー・ウィーバー(エイリアンシリーズ、レッド・ライト、エクソダス:神と王、チャッピー)
●スティーヴン・ラング(パブリック・エネミーズ、アバター、ドント・ブリーズ)
●ミシェル・ロドリゲス(ワイルド・スピードシリーズ、バイオハザード、S.W.A.T.、アバター)
●ジョヴァンニ・リビシ(プライベート・ライアン、ヘヴン、アバター)
アバター2の予告編だよ、今年公開されるのか?
僕はこの映画で3D映像の素晴らしさ目覚めた。映画の中に自分がいるような錯覚を覚えた、映像の技術的進歩には目覚ましいものがある。
続編が公開されるらしい、これだけ大ヒットした作品だから続編を作るには大きな勇気がいるだろうね・・・失敗は出来ないから。
ところで第一作目は世界中で大ヒットし、記録を塗り替えた。第82回アカデミー賞には9部門でノミネートされ撮影賞、美術賞、視覚効果賞の3部門を獲得している。
アバターとは「自分の分身となるキャラクター」の意味で、この映画では人間とナヴィ(パンドラ星人)のDNAを融合させた人造人間のことを表す。
惑星ポリフェマスの衛星パンドラには地球のエネルギー問題を解決できる鉱物アンオブタニウムが多量に存在していた。
衛星パンドラは熱帯雨林に覆われ、磁力の関係から巨大な岩が空中に浮遊している。また大気は人体には有害であるため酸素マスクが欠かせない。
この衛星の鉱物を入手するため人間とナヴィ(パンドラ星人)のDNAを融合させた人造人間アバターを作りナヴィとの接触を図ろうとする「アバター計画」がグレイス博士(シガニー・ウィーバー)のもとで実行に移されている。
当初グレイス博士とトミー博士のDNAを用いたアバター2体が作られたが、トミー博士が急死したため、双子の弟ジェイク・サリー(サム・ワーシントン)が起用された。
ジェイクは戦争で負傷し、下半身不随の状態だったが、彼のアバターとは神経回路でつながり自由に地上を走り回れることが確認できた。
ジェイクのアバターは森で迷い、猛獣に襲われ、危ないところをナヴィのネイティリ(ゾーイ・サルダナ)に助けられる。ネイティリはナヴィの生き方をジェイクに教えてゆく。
アンオブタニウムの採掘の話がナヴィ達の反対にあって進展しないことから、資源開発公社の傭兵隊長マイルズ(スティーヴン・ラング)は武力を使ってでもナヴィを屈服させるべきと主張する。
グレイス博士とマイルズ隊長との間には大きな対立が生まれつつあった。そしてこの対立はナヴィを巻き込んだ大きな戦争へと拡大してゆく。
果たしてナヴィ達はこの戦いにどう立ち向かってゆくのか、そしてグレイス博士とジェイクのアバターはどのような決断を迫られるのか・・・・。
「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」を見てきたよ、物凄く画面がきれいだった。詳細は下記を見てね。
まとめ
「ソイレント・グリーン」を40年近く前に見た時には、ひょっとしたらこんな恐ろしい時代が来るんじゃないかなと内心びくびくしていた。
この映画では、地球の温暖化、環境破壊、人口爆発、食糧と資源の枯渇、極端な格差社会・・・と最悪の未来が描かれている・・・ホームと呼ばれる「公営安楽死施設」に人々が列をなして自殺しにゆく。
でも2017年の日本を考えてみると、この映画ほどひどくはないし、これから先もこれほどひどくはならないと思うね、逆に人口は減少してきている。
天然資源(石油や石炭など)が昔から30年くらいで枯渇すると言われてきたけど、これだけ多量に消費しているのに今だに30~40年以上持つと言われている・・・採掘技術が向上しているからね。
宇宙人による地球侵略の可能性は低いと思うけど、彗星や小惑星の衝突は無いとは言いきれない・・・でもだいぶ先の話だ。
そうするとやはり当面の課題は地球温暖化かな、極地の氷が解けながら世界の海を覆うと氷河期が来るのか、或いは海面上昇で陸地がなくなってしまうのか・・・どちらなんだろうね。
近未来地球滅亡パニック映画は良く流行るけど、これからもどんどんこんな映画が作られ続けられると思うし楽しみでもある・・・・でもパニックは映画の中だけにしといてもらいたいね。
当面のもっとも大きな脅威は冒頭では否定したが「核戦争」かもしれない、これだけは人間の手にゆだねられている、まあ核戦争が起きないことを祈るばかりだ・・・直近ではこれが一番怖いね。
TATSUTATSU
「映画に見るフェルミのパラドックスとは:宇宙人は本当にいるのか、何故姿を現さないのか」
「近未来地球滅亡映画ベストテン」もよろしく。
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