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アニメ映画「君の名は。」感想・評価:瀧が三葉を救う赤い糸とタイムスリップを徹底解説

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サマリー

2016年公開のSFタイムリープアニメ
監督・脚本・原作 新海誠(ほしのこえ雲のむこう、約束の場所秒速5センチメートル星を追う子ども言の葉の庭、)
声の出演 神木隆之介(立花瀧)
上白石萌音(宮水三葉)
長澤まさみ(奥寺ミキ)
市原悦子(宮水一葉)

「君の名は。」予告

娘と一緒に観に行ってまいりました。映画館の中はさすがにじじいは僕一人でした。

若い人に人気のあるアニメだね。僕ぐらいじじいになると「タイムトラベル」「タイムループ」「タイムリープ」物はもう何回も見ている。

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少し前にはやった細田守監督の「時をかける少女」を思い出した。でもアニメがもの凄く透明感があって「実写よりも実写らしい」思わず目を奪われる・・・映像の進歩にはびっくりする。

この映像を見るだけでも劇場に駆け付ける意味があると思うよ。

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少し前半もたもたしたけど後半から映画に引き込まれる。若者達のみずみずしくて淡い恋が描かれ、好感が持てる。

恋人同士で見に行ったら最高だろーと思うよ。

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僕なんかけがれにケガレちゃってるから、この思春期の淡い恋には残念ながら感情移入出来なかったけど。

「君の名は」(1952年)と聞くと僕以上に古い人は条件反射のように菊田一夫原作のメロドラマを思い浮かべる。このドラマはラジオ・テレビ・映画と社会現象になるほど大ヒットした。

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岸恵子さんと佐田啓二(中井貴一のお父さんだね)さんのキャストが特に有名だ。このドラマが始まると町が空っぽになるくらい歩いている人がいなくなったらしい。

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アニメのストーリーは東京の男子高校生 立花瀧(タチバナ タキ)と飛騨に住む女子高校生 宮水三葉(ミヤミズ ミツハ)が夢の中で入れ替わる。

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ところが現実にも時々入れ替わっていることが分かり、二人はパニックになる。そしてその記憶を残すため日記を書いたり、スマホのメール交換をしたりしてして現実社会で怪しまれないよう工夫する。

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しばらくして二人の入れ替わりは突然途絶える。

瀧は三葉のことを思い出し、自分が三葉と入れ替わっていたときの記憶を頼りに風景のスケッチをする。

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そして3年後そのスケッチを頼りに飛騨に彼女を探しに出かける。

ところが彼女が住んでいた糸守町は1000年に一度訪れる彗星の一部がに落下して壊滅状態になっていた。

三葉は3年前にすでに亡くなっていたことを初めて知る。

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瀧は導かれるようにクレーター状の台地の中心にある宮水神社に訪れ、三葉が自分の唾液とお米を混ぜて発酵させ3年前に奉納したお神酒(口噛み酒)を飲む。

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その時 瀧は三葉の赤い糸に導かれるように3年前にタイムスリップする。

レビューとネタバレ

新海誠監督はこのアニメの題材のヒントを古今和歌集から得たらしい。

確かに映画の中で古いしきたりや、伝統、季節、風物なんかにその影響がみられる。

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それに昔から恋人同士は赤い糸によって繋がっている・・・これもうまく表現されている。

映像は宮崎駿監督や細田守監督の影響を受けているようにも感じるけど、それをいい方に発展させている・・・すごい新人監督が出てきた。

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雲海の中を突き抜ける彗星の破片、きらきらと輝く池、鮮やかな紅葉、そしてもみじが透明な川に落ち流れる風景・・・あわただしい東京の風景ですら目を奪われる。

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瀧は三葉の体の一部をお神酒によって自分の体に取り込み3年前にタイムスリップする。

3年前の三葉の体に乗り移った瀧は彗星の落下によって町が壊滅状態になるまえに人々を避難させようと奔走する。

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しかし彼女の父親であり町長であるトシキを説得することは出来なかった。

もう彗星落下まで時間が無い、その時、たそがれ時のほんの一瞬、瀧は三葉に逢う。この一瞬はあの世とこの世、現在と過去が交わる時間だ。

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そしてその三葉の体には本当の三葉が戻っていた。瀧は「君なら父親を説得できる」と彼女と別れる。

瀧は東京へ戻る。後から知ったことだが、糸守町の住民は町長の指示によって非難し、多くの人命が助かっていた。

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瀧は彼女の名前や素性をほとんど忘れてしまっていたが、ある電車がすれ違う瞬間お互いが顔を見合わせる。

そして瀧は近くの駅で彼女を探す。ある街の石段に差し掛かり彼女と交差する・・・そしてお互いに「君の名は。」と呼ぶ。

赤い糸の伝説とタイムスリップを考察する

昔から恋人同士は赤い糸によって結ばれていると言われている。この赤い糸の伝説は日本最古の「古事記」に書かれている。この伝説から、結婚の約束に於いて赤い糸をお互いの小指に結びつけることが流行ったらしい。

この赤い糸の伝説は中国にもあり、中国では足首に赤い糸が結ばれている。そして子供のころ赤い糸をお互いの足首に結んでおけば、何十年か先に結ばれるとのことらしい。世界にはこれに似た風習や伝説が数多く存在する。

立花瀧は赤い糸に導かれ宮水三葉の生きている世界にタイムスリップする。そして彼は三葉を流れ星の落下から救う。僕が思うに、この体験は立花瀧だけに生じたパラレルワールドでの出来事のように思う。

並行世界では宮水三葉は生きていて、問題なく日常を過ごしている。立花瀧以外の人間は全てこの並行世界を生きている。瀧が過去にさかのぼって未来を変えたことを誰も知らない(三葉も知らない)。

僕らの周りにはパラレルワールド(並行宇宙又は平行宇宙)が数多く存在していて、時と場所によってはワールドどうしが干渉しあうことがあるかもしれない。

それがたまたま、感受性の強い人間だけが幽霊を見るようにおぼろげに見えてしまうのか?立花瀧はパラレルワールドに行ってしまったとしか考えられない。彼がもともと住んでいた世界では既に三葉は死んでしまっているからだ・・・時は戻せない。(並行世界では時間の流れが少し違うから瀧が三葉を助けることに間に合ったかもしれない)

そう考えると、もともと並行世界に住んでいた瀧はどうなったのか、同じ世界に同じ瀧が二人存在するかも知れないし、もともといた瀧が別次元に飛ばされたのかもしれない。

ドッペルゲンガーと言って、全く自分とうり二つの人間に遭遇したら、自分の命が危ないと言われている。不思議な現象だけど、過去からこれに遭遇した人々の記録は残っている。三葉を助けた瀧は万一別の自分と遭遇すれば結局死ぬ運命なかもしれない。


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かなり飛躍した話をしたが、理論物理学の世界では並行宇宙、並行世界の存在の可能性は高いと言われている。そしてタイムスリップとパラレルワールドとの関係も深く、それぞれ独立した時間軸を持っている。

新海監督は「雲のむこう、約束の場所」でパラレルワールドをテーマにしている。タイムスリップした世界が別の並行世界であってもおかしくない。

1952年の「君の名は」について

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この「君の名は」は今の若い人たちの間ではダサくて使わない言葉だよね。新海誠監督はまだ若いのに大昔の映画「君の名は」(1952年)を相当意識している。

1952年と言うと実は僕が生まれた年なんだ・・・もうかなりの年月が経つ。

菊田一夫の「君の名は」1945年の東京大空襲で出会った真知子と春樹が助け合いながら朝を迎える、そして生きていたら半年後にここで会おうと約束する。その時「君の名は」と聞いたが、空襲のため、名前を聞くことが出来なかった。

そして名前も知らない二人は会おうとするのだが、運命のいたずらでなかなか会えない。そして彼らは最終的に出会うことになるのだが・・・とにかくすれ違いではらはら、どきどきするドラマだったらしい。

このアニメ「君の名は。」は本人同士入れ替わっているのに、なかなか会うことが出来ない・・・やっぱりはらはら、どきどきするところが良かったのかな、しかも会おうとしたら彼女はすでに亡くなっていた。

大ヒットする要素として、「青春」「淡い恋愛」「すれ違い」「彼女を救いに行くタイムトラベル」「ハッピイエンド」・・・などなど全てを含んでいる・・・新海監督はこれらを計算していたのかな。

瀧が三葉を時間をさかのぼって助けに行くことろが一番感動的だ・・・現実にはありえないファンタジードラマだけど。そして日常に戻った生活の中で偶然、二人は出会う・・・運命的だ、心が締め付けられる。

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音楽はRADWIMPS(ラッドウィンプス)なんだけど最初「バンプ・オブ・チキン」かと思っていた。

ところで監督の次回作が楽しみだ、早く作ってね・・・僕がコロリと逝く前に。

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