サマリー
有名な頭が破裂するシーン
レボックとベイルの戦い。
https://youtu.be/Cy6I9ydBSWc
この映画は、デヴィッド・クローネンバーグ監督の初期のヒット作(1981年カナダ映画)である。
今から33年ぐらい前の作品だが、当時映画館で観た。前評判が高くテレビで頭が破裂するCMが繰り返しながされていた。
こんなグロイ映像がお茶の間で普通に観れるとは昔はいい時代であったと思う。
映画は低予算ではあるが、凄い迫力でショッキングな場面が今でも記憶に残っている。僕はこれでクローネンバーグ監督にはまってしまった。彼の作品はほとんど観ている。
この作品のヒットによって続編が4本作られているが、どれも初期作品をうわまっていないのが残念である。クローネンバーグは続編の監督をしていない。
ここで言われるスキャナーとは、神経を集中して頭の中で念じるだけで、物体を動かしたり、人間を意のままに操ったりする能力のことである。
つまり、サイコキネシスとかテレパシーとか呼ばれる超能力のことである。
また、超能力が話題となり多くの作品に影響を与えた点としては、是非観ておくべき作品だと思う。
ストーリー
ストーリーを少し紹介すると、浮浪者ベイル(スティーヴン・ラック)はショッピングセンターで食べ残しのハンバーガーを食べているのを近くの夫人にさげすんだ目で見られる。
ベイルは彼女をにらむと、彼女は卒倒し苦しみだす。これを見ていたコート姿の男たちに麻酔銃を撃ち込まれ彼は捕まってしまう。
彼は目を覚ますとそこは警備保障会社コンセックの超能力者(スキャナー)の研究所であった。頭の中にはいつものように大勢の人々の声が聞こえ気が狂いそうになる。
研究所の責任者ルース博士(パトリック・マクグーハン)は彼がスキャナーであることを告げる。そして博士からもらった薬品エフェメロルは頭の中の騒音をかき消し、精神に安定をもたらす。
博士は、スキャナー達を集め世界征服を企てているレボック(マイケル・アイアンイド)を殺害するようベイルに要請する。
ルース博士(パトリック・マクグーハン)
レボックはコンセック社のスキャナー公開実験に参加し、スキャナーの頭を破壊する。彼の超能力は普通のスキャナー達よりも数段勝っていた。
レボックは自分に従わないスキャナー達を次々と殺害してゆく。ベイルは逃走してきたキム(ジェニファー・オニー
ル)とスキャナー誕生の秘密をあばいてゆく。
レボックの息のかかった産婦人科に入ったところ、キムは誰かに頭の中をスキャンされ鼻血を出す。しかし妊婦だけで超能力者はいない。「胎児」か?・・・彼女はガクゼンとする。
スキャナーを誕生させると思われる薬品エフェメロルの謎を解くため、製造工場に侵入する。
当初この薬は妊婦たちの精神安定剤的なものとして開発された。しかしエフェメロルによって精神的奇形つまりスキャナーを生み出す副作用があることがわかった。
レボックはこの薬品を使ってスキャナー達を大量生産しようとしているのか。何故彼の超能力は他のスキャナー達より勝っているのか、ベイルとは関係があるのか、そしてルース博士は彼らの誕生に関わっているのかが明らかになって行く。
ベイルとレボックとの一騎打ちは避けられない、超能力者どうしの壮絶な戦いが始まる、果たして生き残るのはどちらか・・・・・?
レビュー
今回、DVDを入手して観てみた。感想としては、少しがっかりした。昨今のCGの凄い映画ばかりを見過ぎたせいかもしれない。
当時最先端のコンピュータールームが出てくるシーンがあるが、現在のものと比較し時代遅れな感じは否めない。
また、薬品を製造する工場も出てくるが、貧弱なセットのような感じがして、あれやっぱり低予算映画なのかなあと感じる。
しかしそれらを除けば、まだまだ見応えのある作品である。ありそうもない超能力を、現実にあるように見せかける点はクローネンバーグ監督の力量によるものが大きいと感じる。
最後の超能力者同士の戦いは、当時では前例が無いほど迫力あるものとなっている。今のCGから比較すれば少しチャチな感じもするが、当時の実写からすれば、最高のレベルだと思う。
最後に、このグロテスクな作品にあの「思いでの夏」のジェニファー・オニールが出ている。
何故こんな美女がと思うが、彼女を見てるだけでも大変素晴らしい作品である。
TATSUTATSU
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