第10位 推理作家ポー最後の5日間
2012年日本公開のアメリカ サスペンス映画
監督 ジェームズ・マクティーグ(サバイバー)
出演 ●ジョン・キューザック(シン・レッド・ライン、アイデンティティー、1408号室、)
●ルーク・エヴァンス(タイタンの戦い、ホビット、ドラキュラZERO)
●アリス・イヴ(スター・トレック イントゥ・ダークネス)
●ブレンダン・グリーソン(トロイ、キングダム・オブ・ヘブン、オール・ユー・ニード・イズ・キル、白鯨との闘い)
ドラマの発想が実にいい、映像もきれい、俳優もOKなのに今一、パッとしなかった。
クライマックスが「なにこれ!」って感じでいただけなかったね。それにポーのミステリー小説を読んどかないと何が何だかわからない・・・僕としては「惜しい」作品だと思う。
史実ではポーは瀕死の状態で発見され、看病のかいもなく4日後に亡くなる。死の前夜には「レイノルズ」と言う名前を繰り返し叫んでいたらしい・・・この事実をフィクションに膨らませている。
もう皆さんはお分かりの通り「レイノルズ」が連続殺人犯なんだね・・・それって誰なんだ。
ポー(ジョン・キューザック)の小説(モルグ街の殺人他)を真似た連続殺人事件が起きる。最初はポーが疑われるが、嫌疑が晴れ、フィールズ警視(ルーク・エヴァンス)と協力して犯人を追ってゆく。
犯人は次から次へとポーの小説を真似た猟奇殺人を犯して行く。そしてポーは自分の推理力を使って探偵のごとく殺人犯を追い詰めてゆくのだが、恋人のエミリー(アリス・イヴ)が誘拐されてしまう。
果たして犯人は何の目的でこんな殺人を行ってゆくのか、エミリー運命は、そして犯人の正体とは・・・・。
ヒントをひとつ、犯人はポーの大ファンなんだね、そして彼の新作を待ち焦がれ犯行に及ぶ。
コナン・ドイルにも影響を与えたポーの発想の凄さを堪能してほしいね。
第9位 ドーバー海峡殺人事件
1984年日本公開のイギリス ミステリー映画
監督 デズモンド・デイヴィス
原作 アガサ・クリスティ「無実はさいなむ」
出演 ●ドナルド・サザーランド(MASH/マッシュ、1900年、SF/ボディ・スナッチャー、鑑定士と顔のない依頼人)
●フェイ・ダナウェイ(俺たちに明日はない、チャイナタウン、ネットワーク)
●クリストファー・プラマー(サウンド・オブ・ミュージック、12モンキーズ、プリースト、ドラゴン・タトゥーの女)
●サラ・マイルズ(ライアンの娘、午後の曳航)
ジャズ音楽(デイヴ・ブルーベックが音楽担当)にのったハードボイルドタッチのミステリーだね。映画の内容としては凡庸だけど、何故か記憶に残っている。
原作がアガサ・クリスティだ、彼女はミステリーの天才だと思う・・・凄いトリックを次から次へと良く考えつくね。
「アクロイド殺し」では物語の語り部(私)が犯人なんだね、「そして誰もいなくなった」では登場人物が全員殺されてしまう。さらに登場人物が全員殺人者だったりと・・・誰しも彼女の小説の虜になってしまう。
南極探検から戻ってきたアーサー・カルガリー(ドナルド・サザーランド)はジャッコ・アーガイルから預かった住所録を返すためにサニー・ポイント岬にやってきた。
ところがジャッコは母親のレイチェル(フェイ・ダナウェイ)殺しの罪で処刑されていた。母親が殺された時刻にジャッコはアーサーといたことから、しっかりとしたアリバイがある。
ドーバー海峡
アーサーは自分が南極探検隊の一員として長い間、連絡の及ばないところに居たため、ジャッコの無実を証明することが出来なかった。彼は罪悪感にかられ、事件を再調査してゆく。
では誰がレイチェルを殺したのか、真犯人さがしが始まるのだが、アーガイル家は複雑な家庭環境だった。
殺されたレイチェルの子供達はすべて養子だった。しかも大富豪の彼女は家族に対し独裁者的に接していたため、彼女の秘書や家政婦を含めて、全員が彼女を恨んでいたようだった。
新たな犯人探しが始まったことによって、長女の夫フリップ(イアン・マクシェーン)、次女ティナが相次いで殺される。
果たして真犯人は誰なのか・・・。
結局、無実の罪と思われていたジャッコも事件に絡んでいた。平穏なアーガイル家にアーサーが現われ、棒で藪を突っついたため思わぬ蛇が出て来る。この小説はアガサお気に入りの一遍らしいね。
第8位 記憶探偵と鍵のかかった少女
2014年公開のアメリカ・スペイン合作のサイコミステリー映画
監督 ホルヘ・ドラド
出演 ●タイッサ・ファーミガ(アメリカン・ホラー・ストーリー)
●マーク・ストロング(サンシャイン2057、シャーロック・ホームズ、裏切りのサーカス、ゼロ・ダーク・サーティ、リピーテッド、イミテーション・ゲーム、キングスマン)
●ブライアン・コックス(ボーン・アイデンティティー、ザ・リング、トロイ、her/世界でひとつの彼女)
●ノア・テイラー(オール・ユー・ニード・イズ・キル、プリデスティネーション)
ここに出て来る探偵は、他人の記憶の中に入り込み事件を解決する特殊な「記憶探偵」だ。他人の記憶に入り込むことをセッションと言い、精神を統一し相手と対面しながら、記憶の中に入り込んでゆく・・・現実にはこんなこと出来ないよね。
ジョン(マーク・ストロング)は妻を自殺で失い暫く休養していたが、上司のセバスチャン(ブライアン・コックス)から簡単な仕事をもらう。
その仕事とは大富豪の一人娘アナ(タイッサ・ファーミガ)の精神治療をすることであった。彼女は監視カメラ付きの部屋に監禁させられていた。そしてハンガーストライキで親を困らせていた。
ジョンはアナの記憶に入り込み、精神的トラウマを見つけ治療して、彼女のハンガーストライキを止めさせることが仕事である。
当初は簡単な仕事のはずだった。ところがアナの記憶の中に入ると、信じられない光景がジョンの頭に入ってきた。
アナは同級生の少女達に毒を盛ったり、担任の教師を色仕掛けで誘いレイプされたように見せかけて監獄送りにしてしまう恐ろしい光景が見えた・・・こんなこと信じられるのか、彼女の創作ではないのか?
ところが、被害者を訪問すると、間違いなく彼女の記憶は事実であることが裏付けられた。
彼女は周りの人間を不幸にするモンスター少女だったのだ。そして睡眠薬をもられたジョンはアナの罠に落ちてゆく、果たして彼はどうなって行くのか。
詳しいレビューは「記憶探偵と鍵のかかった少女」を見てね。
第7位 誘拐の掟
2015年日本公開のアメリカ探偵サスペンス映画
監督 スコット・フランク
原作 ローレンス・ブロック「マット・スカダー・シリーズ」
出演 ●リーアム・ニーソン(シンドラーのリスト、スター・ウォーズシリーズ、キングダム・オブ・ヘブン、96時間シリーズ、フライト・ゲーム、誘拐の掟)
●ダン・スティーヴンス(ダウントン・アビー、ザ・ゲスト)
●デヴィッド・ハーパー(宇宙戦争、007慰めの報酬、エンド・オブ・ウォッチ、イコライザー)
●ボイド・ホルブルック(ゴーン・ガール)
この映画はハードボイルド探偵物としてはまあまあな出来だと思う。
リーアム・ニーソンはこの映画でも、アルコール依存症が原因で刑事を辞めざるを得なかった男を演じる・・・彼の映画の1パターンだね。
薄汚れて陰気なニューヨークの裏街がこの物語にぴったりだ。
アルコール依存症の更生集会で私立探偵のマット・スカダー(リーアム・ニーソン)は同じ依存症のピーター(ボイド・ホルブルック)から、弟のケニー(ダン・スティーヴンス)を助けてほしいと頼まれる。
麻薬密売人のケニーは妻を誘拐され身代金を払ったにもかかわらず、彼女は残酷に殺されていた。彼はマットに誘拐犯を見つけここに連れてきて欲しいと依頼する。
マットは路上少年のTJと図書館で似たような事件が最近起こっていないか調べる。レイラと言う女性のバラバラ事件があり、遺体の一部が墓地から発見された記事を見つける。
マットはその墓地の管理人ジョナスを怪しみ、彼の住んでいるビルにのり込み、屋上で彼を問い詰める。彼は恐ろしい男達と知り合ってしまったと言い残し、ビルの屋上から身投げする。
マットは良く調べてゆくと、麻薬の密売人ばかりを狙った誘拐事件が闇で多発していることを付きとめる。被害者達は妻を殺されても警察に訴え出ることが出来ない盲点を狙ったプロの犯行だ。
しかも、誘拐した直後に女をいたぶり切り刻んでいる・・・これは身の毛のよだつ人間とは思えないサイコ野郎の仕業だ。
そんな時、ケニーの同業者、ユーリの一人娘ルシアが誘拐される。マットはルシアがすぐに殺されると判断し、誘拐犯達との交渉を急ぐ、果たして少女は生きたまま取り戻すことが出来るのか、そして誘拐犯を捕まえることが出来るのか・・・。
こういう映画になるとリーアム・ニーソンは実にはまり役だね。詳細は「誘拐の掟」をご参考に。
第6位 オリエント急行殺人事件
1975年日本公開のイギリス ミステリー探偵映画
監督 シドニー・ルメット(十二人の怒れる男、セルピコ、狼たちの午後、ネットワーク、評決)
原作 アガサ・クリスティ「オリエント急行の殺人」
出演 ●アルバート・フィニー(ボーン・アルティメイタム、ボーン・レガシー、007スカイホール)
●リチャード・ウィドマーク(ニュールンベルグ裁判、刑事マディガン、コーマ)
●アンソニー・パーキンス(サイコシリーズ、さよならをもう一度、パリは燃えているか)
●ジョン・ギールグッド(エレファント・マン、月下の恋)
●ショーン・コネリー(007シリーズ、薔薇の名前、アンタッチャブル、インディー・ジョーンズ)
●ヴァネッサ・レッドグレイヴ(シャーロック・ホームズの素敵な挑戦、ジュリア)
●ローレン・バコール(百万長者と結婚する方法、動く標的)
●イングリッド・バーグマン(カサブランカ、誰が為に鐘は鳴る、ガス燈、追想)
●マイケル・ヨーク(じゃじゃ馬ならし、三銃士、ツェッペリン、2300年未来のへの旅)
●ジャクリーン・ビセット(大空港、ロイ・ビーン、ブリット、オリエント急行殺人事件)
少々古めかしい映画だけど、凄い俳優が勢ぞろいしている・・・こんな映画あまり見たことない。
それに第47回アカデミー賞6部門でノミネートされ、イングリッド・バーグマンが助演女優賞を獲得しているから評価も高い。
この映画もドーバー海峡殺人事件と同様、アガサ・クリスティの名作だね。映画の前半で犯人が分かったらあなたは天才だよ。
イスタンブールから乗り込んだエルキュール・ポアロ(アルバート・フィニー)はオリエント急行でロンドンに帰ることになった。
ところがこの急行の一等寝台車の中で裕福なアメリカ人ラチェット・ロバーツ(リチャード・ウィドマーク)が殺される。
一等寝台車と二等寝台車の間はカギがかかっており、行き来は出来ない。しかも犯人が逃げた形跡はない。したがって一等寝台車に乗っていた12名の乗客の中に犯人がいることになる。
深夜一時半ころに殺された模様だ、しかも12名にはしっかりとしたアリバイがあった。ボアロは一名一名別室にて尋問してゆく。
そして彼はある一つの考えに到達する、そして犯人の目星をもつく・・・果たして犯人は誰なのか。
ヒントとして、犯人は複数いる、そしてお互い同士アリバイ工作をする。この作品はケネス・プラナー監督によって2018年にリメイクされている。「オリエント急行殺人事件」を参考に。
第5位 ナインスゲート
2000年日本公開のフランス・スペイン・アメリカ合作のサスペンス映画
監督 ●ロマン・ポランスキー(ローズマリーの赤ちゃん、チャイナタウン、戦場のピアニスト、ゴーストライター)
出演 ●ジョニー・デップ(プラトーン、ショコラ、フロム・ヘル、パイレーツ・オブ・カリビアンシリーズ、トランセンデンス)
●エマニュエル・セニエ(潜水服は蝶の夢を見る)
●レナ・オリン(存在の耐えられない軽さ、ショコラ、リスボンに誘われて)
●フランク・ランジェラ(アンノウン、ノア約束の舟)
この映画は探偵は探偵なんだけど、ディーン・コルソ(ジョニー・デップ)が「本の探偵」と呼ばれる、稀覯本(めったにない珍しい本)を探すプロなんだね。
彼は悪魔学の権威バルカン(フランク・ランジェラ)から世界に3冊しかない祈祷書「影の王国への九つの扉」のうちどれがオリジナルなのか調査を依頼される。
バルカンのコレクションから一冊借り、残りの二冊を探すべく、彼は世界中を駆け巡る。
コルソが調査を始めると謎の女(エマニュエル・セニエ)が彼を付きまとい始める。
双子の製本家セサニ兄弟の情報から、本物の本にはルシファー(堕天使)の署名が入った挿絵があることをコルソは知る。
本の調査をしてゆくとコルソの身に危険が及ぶ、しかし不思議なことに謎の女に助けられる・・・何故なのか。
そして残りの二冊の本の持ち主は誰かに殺されてしまう・・・本の挿絵の部分が三冊とも少しずつ違っていることも判明する。
はたして本物の本はどれなのか、本物の本(版画)を使うことによって、九つの扉を開き影の王国に行けるのか。
影の王国とは天国なのか、地獄なのか、謎の女は九つの扉の守り神なのかそして彼女は悪魔なのか天使なのか・・・是非映画を観てくださいね。
第4位 動く標的
1966年日本公開のサスペンス探偵映画
監督 ジャック・スマイト(エアポート’75)
原作 ロス・マクドナルド「動く標的」
出演 ●ポール・ニューマン(明日に向かって撃て、レーサー、スティング、タワーリング・インフェルノ、ロード・トゥ・パーディション)
●ローレン・バコール(百万長者と結婚する方法、動く標的)
●ジュリー・ハリス(エデンの東、たたり)
●アーサー・ヒル(アンドロメダ・・・、)
●ジャネット・リー(サイコ)
名優ポール・ニューマンの懐かしい名作だね。彼は私生活がだらしない探偵役を演じる。
私立探偵ハーパー(ポール・ニューマン)は友人の弁護士アルバート(アーサー・ヒル)から失踪した大富豪サンプソンの居所を探すよう依頼される。
サンプソンの妻エレイン(ローレン・バコール)から事情を聴き、ロサンゼルスにあるサンプソンの部屋を調べる。
彼の部屋には人気女優フェイ(シェリー・ウィンタース)の写真があり、彼女に会って話を聞くが夫のトロイは闇の仕事をする悪い男だった。
彼女に架かってきた電話からバー「ピアノ」を漏れ聞いたハーパーは、そこに出かけ歌手のベティ(ジュリー・ハリス)に話を聞こうとするがガードマンに店を追い出される。
そんな時、エレインに犯人から50万ドルの身代金要求が届いた。
ハーパーはアルバートと保安官とともに人質交換に出かけるのだが、果たしてサンプソンは生きて戻ってくるのか、そして誘拐犯の正体とは・・・。
「新・動く標的」として続編が作られている。往年のスーパースターを見るのもたまにはいいね。
第3位 8mm
1999年日本公開のアメリカ サスペンス探偵映画
監督 ジョエル・シュマッカー(フラットライナーズ、バットマン・フォーエヴァー)
出演 ●ニコラス・ケイジ(ワイルド・アット・ハート、リービング・ラスベガス、ネクスト、キック・アス、ゴースト・ライダー)
●ホアキン・フェニックス(グラディエーター、サイン、ヴィレッジ、ザ・マスター、her/世界でひとつの彼女)
●ジェームズ・ギャンドルフィーニ(ゼロ・ダーク・サーティ)
●ピーター・ストーメア(ショコラ、ウインドトーカーズ、マイノリティ・リポート)
実におぞましい映画だ、大富豪の死後、金庫から8ミリフィルムが発見される。
そのフィルムには少女がマスクの大男に切り刻まれて殺される映像が映っていた・・・俗にいう「スナッフフィルム(殺人フィルム)」だね。
未亡人は、このフィルムが本物かどうか調べるよう、私立探偵のトム・ウェルズ(ニコラス・ケイジ)に依頼する。
彼はアダルトショップのマックス・カルフォルニア(ホアキン・フェニックス)の力を借り、フィルムの出所を探って行く。
そしてトムは次第に闇の世界にはまり込んでしまう。こんな恐ろしい世界が存在し、金持ちは財力を使って自分の欲望を満たして行くのか・・・。
果たして「スナッフフィルム」は創作なのか、それとも現実に少女は殺されてしまったのか・・・。
気の弱い方は見ない方がいいかもしれない。
第2位 チャイナタウン
1975年日本公開のアメリカ サスペンス探偵映画
監督 ロマン・ポランスキー(ローズマリーの赤ちゃん、チャイナタウン、戦場のピアニスト、ナインスゲート、ゴーストライダー)
出演 ●ジャック・ニコルソン(イージー・ライダー、チャイナタウン、カッコーの巣の上で、シャイニング、愛と追憶の日々、バットマン、アバウト・シュミット、最高の人生の見つけ方)
●フェイ・ダナウェイ(俺たちに明日はない、小さな巨人、チャイナタウン、ネットワーク、ドーバー海峡殺人事件)
●ジョン・ヒューストン(チャイナタウン、風とライオン)
ロマン・ポランスキーの傑作映画だ、ナインスゲートとは比較にならない。それにジャック・ニコルソンとフェイ・ダナウェイが実にいい味を出している・・・少々古いけど見ることをお薦めする。
アカデミー賞に10部門ノミネートされ、脚本賞を獲得している。
「チャイナタウン」のことを主人公ジェイク・ギテス(ジャック・ニコルソン)は「怠け者の町」と言っている。
「チャイナタウン」はチャイニーズ・マフィア(イヤー・オブ・ザ・ドラゴン参照)が牛耳っている、この町で昔、刑事をしていたジェイクは犯罪が行われても「かかわるな」と言われてきた苦い経験を持っている。
正義感の強い彼は犯罪を見過ごすことが出来ず刑事を辞めて、私立探偵になった。つまり「チャイナタウン」とは「犯罪が行われてもかかわるな、見ないふりをしろ」と言う意味になる。
この映画はハッピイエンドにするのかバッドエンドにするのか最後まで決まらなかったそうだ・・・結局バッドエンドになっている。
舞台は1930年代のロサンゼルス、モーレイ夫人と名乗る女が自分の夫に若い女がいるから調べてほしいとジェイクに調査依頼するところからスタートする。
市の水道局幹部ホリス・モーレイが若い女性と密会しているところをジェイクは写真に撮る。このスキャンダルはジェイクより先に新聞社にすっぱぬかれ世間に報道されてしまう。
そしてすぐにホリス・モーレイの死体が発見され、自殺と当初考えられていた。
ところが検視の結果、彼の肺から塩水が発見され、用水路(淡水)で見つかった彼の死体とはつじつまが合わないことをジェイクは知る・・・ホリス・モーレイは実は殺されたのだ。
そしてモーレイ夫人と名乗る女が別人でしかも殺されて発見される。
本物のモーレイ夫人エヴリン(フェイ・ダナウェイ)が現われ、彼女とジェイクは深い中になって行くが、彼女の夫の死に関して色々なことが分かってくる。
ホリス・モーレイが会っていた若い女性は実はエヴリンの娘だと言うことが分かる。彼女は父親で大富豪のノア・クロス(ジョン・ヒューストン)に15才の時にレイプされ身ごもった時の子供だ。
そしてホリス・モーレイはダムを作って水資源を独占しようとしていたノア・クロスと対立していた。これらのことを嗅ぎまわるジェイクは暴漢に襲われ、鼻に大けがを負わされる。
果たしてホリス・モーレイは誰が殺したのか、そしてジェイクは殺人の真相をどうあばいてゆくのか。
結末が忘れられない、結局「犯罪が行われてもかかわるな、見ないふりをしろ」と言うことなのか・・・もしハッピイエンドだったら、こんなにヒットしてないかも知れない。
第1位 ドラゴン・タトゥーの女
2012年日本公開のアメリカ・スウェーデン・イギリス・ドイツ合作のサイコサスペンス映画
監督 デヴィッド・フィンチャー(エイリアン3、セブン、ファイト・クラブ、ベンジャミン・バトン、ソーシャル・ネットワーク、ゴーン・ガール)
原作 スティーグ・ラーソン「ミレニアム1ドラゴン・タトゥーの女」
出演 ●ダニエル・クレイヴ(ミュンヘン、007シリーズ、カウボーイ&エイリアン、スター・ウォーズ/フォースの覚醒)
●ルーニー・マーラ(ソーシャル・ネットワーク、her/世界でひとつの彼女、キャロル)
●クリストファー・プラマー(サウンド・オブ・ミュージック、12モンキーズ、プリースト、ドラゴン・タトゥーの女)
●ステラン・スカルスガルド(グッド・ウィル・ハンティング、マイティ・ソーシリーズ、エクソシストビギニング)
●スティーヴン・バーコフ(ツーリスト)
●ロビン・ライト(コングレス未来学会議、誰よりも狙われた男、エベレスト3D)
サイコサスペンス映画としては非常に出来の良い作品だ。2009年に公開されたスウェーデン版映画「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」のハリウッドリメイク版だ・・・両方見たら面白いよ。
スウェーデン有数の大企業のオーナー ヘンリック・ヴァンゲル(クリストファー・プラマー)からミカエル(ダニエル・クレイヴ)にある事件の調査依頼が来る。
その調査依頼とは、40年前に失踪した16才の少女ハリエット(ヘンリックの兄の娘)の事件である。ヘンリックはハリエットを我が子のように溺愛していた。
ハリエットは多分一族の誰かに殺されていると彼は考えているが、自分が死ぬ前に事件の真相を明らかにしたい模様だ。
ミカエルは雑誌「ミレニアム」の共同経営者の一人で私立探偵ではないが、その卓越した取材力・調査力を見込まれてようだ。
彼は凄腕ハッカー リスベット(ルーニー・マーラ)を雇い、丹念に誰にも解けなかった難題に立ち向かってゆく。
調査は難航しあきらめかけたが、ある一枚の写真が手掛かりとなり、新事実が浮かび上がってくる。その新事実とは何なのか、そして彼女がのこした手帳の名前と数字は何を意味するのか。
ヒントを一つ、ヴァンゲル一族には過去ナチスを崇拝する血塗られた歴史があった。そしてそのけがれた血は代々家族に引き継がれていったようだ。
女性ばかりを狙う連続殺人鬼の表の顔からはその狂暴性は想像できない、彼は生きた女性を切り刻むことによってしか快感が得られない・・・恐ろしいサイコ野郎だ。
謎解きの面白さと、リスベットの凄さそして女性に弱いミカエルが見どころだ。
詳しいレビューは「ドラゴン・タトゥーの女」を見てね。
まとめ
私立探偵ドラマのベストテンをまとめてみた。
一般的にはシャーロック・ホームズ、エルキュール・ポアロ、ミス・マープルなんかが有名だ。
シャーロック・ホームズについては「初心者入門シャーロック・ホームズのすべてが分かる映画・海外ドラマ10」を見てね。
このベストテンの中にはアガサ・クリティの原作を二つ入れたが、彼女の原作映画は沢山あるのでそれを見るのも面白い。
けっこうエグイ内容のものが多くなってしまったが、そこは自己責任で。探偵物のミステリーはいつの世も飽きることが無いね。
TATSUTATSU
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