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海外ドラマ「新米刑事モース~オックスフォード事件簿」感想・評価:イギリスではシャーロック・ホームズと同じくらい大人気だ

サマリー


2012年からスタートしたイギリス製作 刑事ドラマ(主任警部モースの青年時代が描かれる)

プロデューサー ダン・マカロック
製作総指揮 ミシェル・バック
脚本 ラッセル・ルイス
原作 コリン・デクスター「モース警部」
出演 ●ショーン・エヴァンス(刑事モース~オックスフォード事件簿~)
●ロジャー・アラム(刑事モース~オックスフォード事件簿~)

パイロット版 2012年
シーズン1 2013年~
シーズン2 2014年~
シーズン3 2016年~
シーズン4 2017年~
シーズン5 2018年~

ドラマ『新米刑事モース オックスフォード事件簿』DVD予告編

メイキング画像だ、新米刑事モースがどうやって出来たかよく分かるよ。

『新米刑事モース オックスフォード事件簿』メイキング映像

シャーロック・ホームズファンなら見てみると面白い。イギリスではシャーロック・ホームと並んで人気が高い。このドラマは1986年から2000年まで33話作られたジョン・ソウ主演「主任警部モース」の後継ドラマだ。

「主任警部モース」の若かりし頃を描いている。「主任警部モース」もやや古いが刑事ドラマとして質が高い。このイギリス国民的な人気刑事ドラマの続編、しかも警部の若かりし頃を描くにはもの凄い勇気がいった思う。何故なら質を保つことが出来なければ視聴者からそっぽを向かれるからだ。

その為にまずパイロット版が作られた。視聴者の反応も良く、シリーズ化され現在に至っている。シーズン5まで作られているがみんな字幕版だ、カンバーバッチの「シャーロック」と比較すると派手さはないが、彼の人間味が良く出ていてお薦めドラマだ。

エンデバー・モースの人物像を説明すると。奨学金を得てオックスフォード大学ロンズデール・カレッジに入学する。大学3年の時に徴兵されイギリス陸軍 通信隊に所属する。除隊後、大学に戻るが学位を取得できず退学となる。彼の父はタクシー運転手、母は12歳の時に亡くなっている。

その後 父の勧めで警察官になる。制服警官を2年務め犯罪捜査課に異動する。彼は血や死体を見ることに抵抗を感じ自分に向いていないと辞表を書く。しかし彼の上司フレッド・サーズデイ警部補(ロジャー・アラム)は彼に非凡なものを感じ、辞表を撤回させる。そして自分の助手としてモースを指名する。

彼は20代中盤の孤独な青年だ。刑事として生きてゆくのに自信が無い、しかしその直観力と秀でた推理力で事件を解決し徐々に頭角を現して行く。時に周りを顧みない自身過剰な態度で軋轢を生む。友人としては付き合いずらい複雑な男だ。

趣味はクロスワードパズルとクラシック音楽やオペラを聞くことだ。ビールが大好き、そして一見とっつきにくいが女性には惚れやすい。つまり、外見からは予想できない「女好き」だ。大学を中退したのもある女性を思いつめたことが原因らしい。とにかくひ弱でキュートな男なのだ、女ごころをくすぐらない方がおかしい。

1話約90分のドラマだ。冒頭に伏線がばら撒かれるがひっかけも多い。したがって犯人が誰かほとんど裏を書かれて当たらない。視聴者をひっかけまくり犯人らしい登場人物はいっぱい出て来るが、最後は意表を突く犯人が出てきて自分が完全にダマされていることに気付く。

僕は残念ながら一回も予想が当たらなかった。青年モースに冴えないショーン・エヴァンスが何故選ばれたのか分からない。でも、彼だから親しみが持てることも事実だ、最初は頼りないが、見れば見るほど味が出て来る。まあ、試しに一話見てはどうか・・・。

それにモースを指導するサーズデイ警部補が実にいい。正義感に溢れ、部下思いで、洞察力も鋭い、彼のおかげでモースは自分の才能に気づき成長してゆく。現代にも通ずる理想の上司だ。最近、こんな上司が少なくなったと思うね、例のフットボール事件のように自分の保身に走る上司の実に多いことか。

シーズン1 Vol.1 「新米刑事、最初の事件」を解説しておく。ああ、そうそう原作者のコリン・デクスターが端役でちょろちょろ出て来るのでお見逃しなく。

シーズン1-1 新米刑事、最初の事件

15才の学生メアリーが行方不明になる。オックスフォード市警カウリー署の担当責任者はサーズデイ警部補(ロジャー・アラム)でその応援としてエンデバー・モース巡査(ショーン・エヴァンス)が赴任する。

暫くして、拳銃自殺をしたらしい遺体が発見される。マイルズ・パーシバルと言う青年だ。モースは彼の指導教官ストロミング博士の自宅を訪ねると、あこがれのオペラ歌手ロザリンドに偶然出会う。彼女の夫はストロミング博士だったのだ。

マイルズ・パーシバルの自殺の件でストロミング博士に話を聞くと彼は最近成績がガタ落ちで停学の話まで出ていること事が分かった。しかし、それだけで自殺するものだろうかとモースは思う。

メアリーの部屋には高価な詩集本があり、本にはクロスワードパズルが挟まっていた。このパズルを作った「オズ」とは何者なのか・・・。モースはパズルが一種の秘密の連絡手段と推測し、メアリーがバグリーウッドと言う場所に行ったのではないかと考える、モースはパズルを解く能力に秀でていた。

彼の予想は当たり、そこでメアリーの全裸死体が発見される。彼女の右手の甲にはFLA17・・・の文字があった。死因は頭を殴れ、着ていた服での絞殺であった。死体の近くには男物の壊れた時計があり、土曜の夜(検死の結果から予想された)の8時16分に止まっていた。彼女は中絶のあとがあり恋人がいたようだ。

メアリーの彼氏はマイルズ・パーシバルだった。ところが、彼の友人の話によるとメアリーの気持ちはストロミング博士に傾いていたとパーシバルは落ち込んでいたらしい。ストロミング博士に直接訪ねるとメアリーは詩を教える生徒の一人でしかないと言う。そして「オズ」とはストロミング博士だった。

モースはストロミング博士を疑ったが、彼はパズルをメアリーとの密会の手段に使ったことは認めた。しかし会う場所と時間は6時にヒンクシーだと言う。バグリーウッドはその次の予定だと答える。確かにストロミングはヒンクシーに出かけたが会えなかったとのことだった。

では一体だれが、ストロミング博士のパズルを使ってメアリーをおびき出したのか?そして新たな目撃者が出て来る。目撃者は日曜の朝にメアリーらしい赤毛の女性を見たと言う。そう考えると殺害時刻は土曜の夜ではなく日曜の朝になる。

そしてストロミング博士夫妻はその時刻に教会にいたとアリバイがある。そして死体の近くにあった男物の腕時計はパーシバルのものだった。モースの推論は外れたことになる。しかし、パーシバルがメアリーを殺すとは考えられない、それに彼はその時点でメアリーの死を知らない。捜査は振出しに戻る。

メアリーとその友人たちはいかがわしい乱交パーティに出ていた。その首謀者は車販売業者のサミュエルズだ。彼は政界の上層部どころか警察署長まで抱き込んでいた。モースは彼に追い返されるがサーズデイ警部補はへこたれない、暴力を振るってまで乱交パーティの出席者名簿を手に入れる。

メアリーを殺したのはサミュエルズか、或いは殺した奴を知っているかもしれない。警察署長のクリスプ警視正はモースを呼びサーズデイ警部補が暴力を振るったか尋ねた。モースはやってないと答え、辞表を手渡す。署長は「出て行け」とモースを部屋から追い出す。

モースは警官を辞めるつもりだ。ロザリンドのところに挨拶に行くそして彼女に非礼を詫び、好きなレコードにサインをお願いする。モースにとってはロザリンドは最も愛すべき理想の女性だ。

果たしてモースは警察を辞めてしまうのか、そして殺人事件は迷宮入りか・・・。

ネタバレ

メアリーはサミュエルズとメアリーの姉シャロンとの子供だったのだ。彼女は若い時に過ちを犯し子供が出来てしまう。そこで親は養子としてメアリーを育てた。シャロンはメアリーが自分の子供だと知っていて淫乱な行為をさせたサミュエルズをバールで滅多打ちにする。悪党サミュエルズのケガはひどく生涯寝たきりの生活とのことだ・・・自業自得だ。

サーズデイ警部補からモースに8時に警察署に来いと呼び出しがかかる。サーズデイはモースの辞表を本人に返す、辞めるなと言う事だ。サーズデイはクリスプ所長がサミュエルズによって弱みを握られていたことを知る。その弱みとは彼の娘の不純行為の写真だ。その写真をクリスプ署長に渡し、脅威は取り除かれたと説明する、署長はうなだれるだけだった。

メアリーの右手の甲に書かれたFLA17とは電話番号フラックスマン1788のことで、ラベル卿のロンドンの邸宅のことだった。ここで女子高校生を含めた淫乱なパーティが行われていたのだ。ラベル卿は外務閣外大臣で下院議員だ。モースはサーズデイとラベル卿を訪ねたがしらを切られる。

捜査に進展があった。モースはメアリーのブラはCカップだった、ところが遺体から見つかった服はスモールだメアリーが着れる筈がない、おかしいとひらめく。そしてメアリーの服を買った者が犯人だと結論付ける。彼は服を誰が買ったか調べ始める・・・。

ところが、買った人物が分かる。モースは予想も出来なかった犯人にびっくりし、死人のように落胆する。ストロミング博士の夫人ロザリンドだったのだ。モースの敬愛する理想の人が殺人犯とは・・・。

ロザリンドは夫とメアリーの仲を疑い、パズルをすり替えバグリーウッドにメアリー誘い出し殺害する。そしてメアリーの元恋人パーシバルを自殺に見せかけて拳銃で撃ち殺す。彼女はメアリーを元恋人パーシバルが殺し、自分も自殺したとする、完全犯罪を考え実行に移していた。

しかし、唯一のミスは買った服を自分に合わせスモールにしてしまったことだった。2着同じ服を買い、一着を着てアリバイ工作(日曜の朝赤毛の女性がバス停いたと証言する男が出て来る)をする。そしてもう一着を死体のそばに置いていた。

モースとサーズデイはロザリンドを逮捕し、事情聴取する。そして一時的に留置場に収容する。ところが彼女は鉄格子に紐を括り付け自殺してしまう。

モースは警察を辞めて何処かに行こうと考えていたがサーズデイから「自分の部下になれ、そして巡査部長を目指してみろ」と口説かれる。そして20年後の自分がどうなっているか想像してみろと言われる。

モースは車のバックミラーに20年後の自分を見る・・・そこには眼光鋭く渋い「中年モース」がいた。

レビュー

ストーリーがよく練られている。殺人の容疑者が次から次へと出てきて僕たちを惑わす。メアリーが失踪し、彼女が殺害されたと推定しながら物語が進む。

最初にワイシャツの袖口に血痕のついた男が出て来る。こいつが犯人と思わせながら、次はメアリーから好意を持たれるストロミング博士、そしてメアリーの元恋人パーシバルと容疑者が浮かんでくる。

次に、車販売業のサミュエルズ、そして最後はラベル卿だ。これら容疑者はモースの推論によって退けられる。そしてメアリーの死体の近くにあった服がキーだと最終結論に到達する。

警察組織で最も下位の巡査が主役のドラマはそんなに多くない。確かに青年モースはひ弱だ。推理力はあるが力を持っていない。だからサーズデイ警部補との組み合わせが実にしっくりくる。二人の実直さが権力を恐れず、巨悪と闘う姿勢に魅力を感じるのは僕だけではないはずだ。

このモースシリーズはほとんどすべてがひっかけ、大どんでん返し系だ。ダマされないようにとしっかり見るがやっぱりダマされてしまう。是非、あなたも謎解きに挑戦してほしい・・・。

TATSUTATSU

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