はじめに
超能力と言うとユリ・ゲラーが有名だ。彼のスプーン曲げは日本で大ブームになったから知っている人も多いと思う。でも今ではこれはトリックであると言われている・・・真相は明確になっていないが。
実在の超能力者として有名なのがロシアのニーナ・クラギーナ(1926年~1990年)だ。彼女は念力でモノを動かすことが出来た(透視能力も持っていたと言われている)。特にカエルの心臓を止めたり動かしたりする実験は有名だ。しかし、この実験で彼女はもの凄く体力を消耗し、不整脈に悩まされたと言われている。
日本の超能力者で有名なのが長南年恵(おさなみとしえ:1863年~1907年)で「空気中から神水などの様々なものを取り出す不思議な能力」を持っていた。また御船千鶴子(みふねちづこ:1886年~1911年)は「透視能力」を持っていたと言われている。
超能力は科学では解明できない超自然的な能力のことである。たとえば、物体に触れずに物を動かしたり(サイコキネシス)、遠方の相手に自分の意志を伝えたり(テレパシー)、瞬間移動したり(テレポーテーション)、未来を見通したり(プレコグニション)、透視できたりすることだ。
さらに幽霊や霊魂を見る能力や、発火能力などもあげられる。これらが出来る人は超能力者(サイキック)と呼ばれ、ひょっとしたら我々の周りにもいるかもしれない。僕も幽霊を見ることの出来る人間を何人か知っている。真面目な奴らだから嘘を言ってるとは思えない。
また、みょうに勘の鋭い奴もいる。彼らは危険を察知したり、やばいと思われる人間には近づかない。また妖精を見たり、近未来を予測するようなこともやってのける・・・たまたま当たっただけなのか、それとも能力なのか判別は困難だ。
もちろんしっかりとしたトリックがあるマジックも存在するが、全てをトリックだと説明できないこともある。犬を見ていると、僕らには聞こえない音やかすかな振動を感知して吠えることがある。犬が吠えたらしばらくして誰かが訪ねて来ることが多い。
僕たちは一般的な五感レベルでしか物事を判断していない。でも、特殊な音を聞き分けたり、微妙な振動や匂いなんかを感じる取る能力を持った人が当然いると思う。それらの人を勘の鋭い人、或いはサイキックと呼んでいるだけかもしれない。
ここでは超能力をテーマにした映画を集めてみた。超能力者はひょっとしたら僕らの周りでひっそりと生きているかもしれない。
第19位 ブレイン・ゲーム
2018年日本公開のアメリカ製作超能力サスペンスドラマ
監督 アフォンソ・ポヤルト(ブレイン・ゲーム)
出演 ●アンソニー・ホプキンス(羊たちの沈黙、レッド・ドラゴン、ノア約束の舟、ドラキュラ、マイティ・ソー バトルロイヤル、ウエストワールド)
●ジェフリー・ディーン・モーガン(ブレイン・ゲーム)
●アビー・コーニッシュ(リミットレス、エンジェルウォーズ、ロボコップ、ジオストーム)
●コリン・ファレル(マイノリティ・リポート、アレキサンダー、クレイジー・ハート、ファンタスティック・ビースト)
僕はこのタイプのドラマが好きだ。でも突飛なストーリーだけに賛否両論別れるかもしれないね。残念ながら巷では批評家の評価はそれほど高くない。超能力者同士のバトルがあまりにも使い古されたプロットと思われたのか?
このドラマの主役アンソニー・ホプキンスは製作総指揮にも名を連ね、作品への意気込みが感じられる。低予算だが彼を始めコリン・ファレル、アビー・コーニッシュ、ジェフリー・ディーン・モーガンと豪華な出演陣だ。
もし、現代にキリストのような男が現われたらどうなるだろうか?彼は人々の苦痛を取り除き安らかな死を願う。しかし、大昔ならいざ知らず、現代では連続殺人犯となってしまうのか?原題の「Solace(ソレス)」とは癒し、苦痛を和らげることを意味する。
アンソニー・ホプキンス扮する医師兼犯罪アナリストのジョンは未来も過去も見通せる超能力者だ。ところが彼が追う連続殺人鬼はジョンの能力を超える。こんな強力な相手にどう立ち向かえばいいのか・・・そこがこのドラマのキモだ。そして奴の狙いはいったい何なのか?
話のスジを少し紹介すると。首の後ろを太い針で突き刺され殺された3件の連続殺人が発生する。部屋には何の痕跡もなかった。迷宮入りを恐れたFBI捜査官のジョー(ジェフリー・ディーン・モーガン)は今は引退している犯罪アナリスト、ジョン博士(アンソニー・ホプキンス)に捜査協力を依頼する。
ジョンには不思議な力があった。触れる人間の過去や未来が分かるのだ。しかし、娘を白血病で亡くしてから妻とも別れ、ひっそりと暮らしていた。ジョーの相棒キャサリン捜査官(アビー・コーニッシュ)は超能力など信じないとジョンに反抗的な態度を取る。彼女は精神病理学の博士号を持った才媛だ。
ジョンは捜査していく中で自分よりも数段勝る超能力を持った殺人鬼を知る。彼はその殺人鬼にどのように立ち向かうのか、そして殺人鬼の目的とは。詳細は「ブレイン・ゲーム」を見てね。
第18位 オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主
2014年日本公開アメリカ製作SFサスペンスドラマ
監督 スティーヴン・ソマーズ(ハムナプトラ/失われた砂漠の都、ハナムプトラ2、ヴァン・ヘルシング、オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主)
出演 ●アントン・イェルチン(スター・トレック、ターミネーター4)
●アディソン・ティムリン(オッド・トーマス)
ここに出て来るオッド・トーマス(アントン・イェルチン)は何処にでもいる一般的なフリーターの青年だ。しかしただ一つ一般人と違うのは彼が「霊能力」をもっていることだ。
彼は死者が見えるだけではなく死神とか死霊も見えてしまう。これは彼の特殊能力だが死神が見えると言う事は奴らも気付いていて襲ってくる。だから「見える」と言う事は逆に危険でもある。
世の中には確かに「見える」と言う人間が多少なりともいる。僕の知人にも何人かいる。彼らはその能力を迷惑だと感じているようだ。誰しも毎日、幽霊や死霊などを見て暮らしたくないからだ。
ある日、オッドは多くの死霊に憑りつかれた男を見てしまう。そしてある建物には多くの死神とか死霊が集まってくる。奴らは死臭を嗅ぎ分け集まってくるからだ。
何かこの建物の中で大惨事が起きそうだ、それは何なのか、そして死霊に憑りつかれた男はこれに係っているのか。オッドは大惨事を未然に防ごうと行動するのだが・・・。
主演のアントン・イェルチンは27才で事故で亡くなっている。これはこの映画の影響なのか?
第17位 シックス・センス
1999年日本公開のアメリカ製作ミステリーサスペンスドラマ
監督 M・ナイト・シャマラン(シックス・センス、ヴィジット、ウェイワード・パインズ 出口のない街)
出演 ●ブルース・ウィリス(ダイハードシリーズ、12モンキーズ)
●ハーレイ・ジョエル・オスメント(シックス・センス、A.I.)
人間には視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚と5つの感覚がある。では6番目の感覚とはいったい何だろうか?この映画は6番目の感覚を持つ少年の話だ。
そして「超能力者になれば世の中がこんなふうに見える」タイトル通りのドラマだ。コール少年(ハーレイ・ジョエル・オスメント)は生まれつき6番目の感覚つまり「死人が見える」能力を持っている。
実際に第6感を持つ者が少数ではあるが確実に存在する。僕の知人の中には「見える奴」が数人いる。彼らはこれを超能力と考えているのか?どうも余計な能力、いらない能力と考えているようだ・・・見えない方がびっくりしなくて済む。
そしてこの能力は実に不安定だ。見えるときと見えないときがある。見えるときは昼間でも見えるらしい。少年時代見えていたのに大人になったら見えなくなったと言う奴もいる。あなたはこんな能力を持ってみたいですか?
コール少年は「死人が見える」能力を持っている。そして彼の周りには何故か死人たちが集まってくる。小児精神科医のマルコム(ブルース・ウィリスブルース・ウィルス)は相談相手となって彼を励ます。
何故、死人たちはコールのところに集まってくるのかそして彼に何を求めているのか?
第16位 スプリット
2017年日本公開のアメリカ製作サスペンスドラマ
監督 M・ナイト・シャマラン(シックス・センス、ヴィジット、ウェイワード・パインズ 出口のない街)
出演 ●ジェームズ・マカヴォイ(X-MEN:シリーズ、トランス、スプリット、アトミック・ブロンド)
●アニャ・テイラー=ジョイ(ウィッチ、モーガン プロトタイプL-9、スプリット)
あなたはプラシーボ効果と言う言葉をご存知だろうか?偽薬効果とも呼ばれている。あめ玉を薬だと偽って飲ますことによって本来効果のある成分が含まれていないのに病気が治ってしまう。そのメカニズムは解明されていない。
この映画に出て来る主人公ケビン(ジェームズ・マカヴォイ)は多重人格で23もの人格をもっている。彼の人格の一人が糖尿病である。他の人格は問題ないのに、その人格になったときだけ血糖値が上がりインシュリンをうたなければならない。
つまり精神は肉体をも変える力を持っている。ケビンは多重人格の一人デニスになって3人の女子高校生を誘拐・監禁する。そして彼は「ビースト」と言う24番目の人格が近々生まれると言う。
この「ビースト」は拳銃の弾でも弾き返す鋼鉄の肉体と鉄棒を曲げてしまう程のパワーを持つ野獣だと言う。そして誘拐した少女はその生贄になる。果たしてこの「ビースト」と言う恐ろしい人格は現われるのだろうか?
もし、これが事実ならケビンは隠れた超能力者なのか・・・。
第15位 ジュピターズ・ムーン
2018年日本公開のハンガリー・ドイツ合作SFサスペンスドラマ
監督 コルエル・ムンドルッツォ
出演 ●メラーブ・ニニッゼ
●ギェルギ・ツセルハルミ
●ジョンボイル・イェゲル
●モーニカ・バルシャイ
あなたは空中を浮遊している人間を見た場合どう感じるか?天使が人間の姿をして目の前に現れた。或いは悪魔が自分を連れに来たと感じるだろう。当然、のけぞって腰を抜かしてしまう。
それほど空中浮遊とはインパクトの高い出来事だ。それを上手く映像化している。この監督の手腕はすばらしい、今後が楽しみだ。
国境警備隊のラズロ(ギェルギ・ツセルハルミ)は誤って難民の若者を拳銃で撃ってしまう。その若者アリアン(ジョンボイル・イェゲル)を診察した医師シュテルン(メラーブ・ニニッゼ)は彼が3発も弾を喰らっても生きていることと。
さらに驚くことに重力を操って空中浮遊する能力まで持っていることを目の当たりにしてしまう。シュテルンは自分の医療ミスで患者を死なしてしまった訴訟と多額の慰謝料を抱えていた。
シュテルンは超能力を持っているアリアンを使って金もうけしようと企むのだが・・・・彼の純粋な心に触れ自分が変わって行くのを感じる。
果たして彼は天使の生まれ変わりか、或いは彼にはなすべきことがあって神から超能力を授かったのか?
第14位 不能犯
監督・脚本 白石晃士(カルト、ある優しき殺人者の記録、貞子VS伽椰子、不能犯)
原作 宮月新・画:神崎裕也
出演 ●松坂桃李(日本のいちばん長い日、湯を沸かすほどの熱い愛、不能犯、娼年、弧狼の血)
●沢尻エリカ(パッチギ、ヘルタースケルター、不能犯)
●新田真剣佑(ちはやふる、パシフィック・リム:アップライジング)
●間宮祥太朗(半分、青い。)
「不能犯」とは「行為者が犯罪の実現を意図して実行に着手したが、その行為からは結果の発生は到底不可能な場合」のことだ。宮月新 原作・神崎裕也 作画のマンガの映画化だ。マインドコントロールによって殺人が出来るのかがこのドラマのテーマだ。
公園にある電話ボックスに殺してほしい奴の名前を書いておけば実行に移してくれる・・・こんな都市伝説がある。ところがこれは事実で次から次へと不可解な殺人事件が起こる。
そしてそこには必ず黒い服の男が立っている。刑事の多田友子(沢尻エリカ)は後輩の百々瀬麻男(新田真剣佑)とこの事件を追っている。そして黒い服の男 宇相吹正(松坂桃李)を確保し任意同行によって取り調べる。
ところが彼は殺人にはかかわっているがいわゆる「不能犯」なのだ。果たして相手に触れずに殺人が出来るのか?奴の瞳に見つめられると自分を見失ってしまうのか?
多田友子たちは宇相吹がマインドコントロールによって殺人を行っていると推測するのだが実証出来ない。宇相吹は人間なのかそれとも死神か?そして奴を止めることは出来るのか。
第13位 超能力者
2012年日本公開の韓国製作 超能力者SF映画
監督・脚本 キム・ミンソク(超能力者)
出演 ●カン・ドンウォン(デュエリスト、超能力者、群盗、プリースト 悪魔を葬る者)
●コ・ス(白夜行-白い闇の中を歩く、超能力者)
韓国で大ヒットのエスパードラマだ。ある男チョイン(カン・ドンウォン)は生まれながらに足が悪いが、相手を見つめるだけでロボットのように操る能力を持っていた。
彼は町の質屋や金貸しから特殊能力を使って、少額の金を盗んでは、ホテルでひっそりと暮らしてきた。ところが世の中には陽と陰、プラスとマイナスがあるように、男の能力が通用しないギュナム(コ・ス)と言う奴にたまたま遭遇してしまう。
ギュナムは今まで自分でも気付かなかったが不死身の肉体を持っていた。そして彼だけが謎の男チョインを止めることが出来る。ギュナムはチョインを追いつめてゆくが、自分以外の人間が彼の前に立ちふさがる。
激しいバトルの応酬だ、ギュナムはどんな妨害に合っても執拗にチョインに迫って行く。あせって逃げ回るチョイン。果たしてギュナムは奴を倒す事が出来るのか・・・。
この映画は日本で「モンスターズ」(主演は藤原竜也と山田孝之)としてリメイクされている。でもカン・ドンウォンの血走った眼力には到底太刀打ちできない。
韓国版、日本版を見比べると面白いよ。
第12位 The Witch/魔女
2017年日本公開の韓国製作SF超能力者ドラマ
監督 パク・フンジョン(V.I.P.修羅の獣たち、新しき世界、The Witch/魔女)
出演 ●キム・ダミ(The Witch/魔女)
●チョ・ミンス(嘆きのピエタ)
●パク・ヒスン(サスペクト)
●チェ・ウシク(新感染ファイナル・エクスプレス)
主演のキム・ダミの童顔にダマされてはいけない。彼女は人類が遺伝子操作によって生み出した最強の超能力者だ。知力、体力、運動神経、超能力パワー・・・何をとってもずば抜けている。
大昔の映画「スキャナーズ」を彷彿とさせる、超能力者同士のバトルが圧巻だ。超能力少女が出て来る映画「ローガン」「モーガン プロトタイプL-9」などよりアクションがグレードアップしている。
しかも、先の読めないストーリー展開が面白い。韓国では初登場第一位で300万人を動員している。主演のキム・ダミはファンタジア国際映画祭主演女優賞を獲得。監督のパク・フンジョンには才能の凄さを感じる。残念ながら日本のアクション映画は足元にも及ばない。お薦め映画だ、しかもPart1だから続編がそのうち出来るかも。
話しのスジを紹介すると。遺伝子操作によって「怪物」を作ってしまった組織は恐れ、彼らの抹殺を命じる。しかし、研究室から一人の少女が逃走する。
彼女は頭を強打されたのか記憶を失っている。そして運よく酪農家の夫婦に拾われ10年が経つ。彼女は名前をク・ジャユン(キム・ダミ)、18歳の高校生だ。組織では「第一世代」と呼ばれているミスター・チェ(パク・ヒスン)が狂暴な部下を従えジャユンを抹殺しようとする。
しかし、組織の科学者ドクター・パク(チョ・ミンス)は若い超能力者たちを使ってジャユンを生きたまま見つけようとする。詳細は「The Witch/魔女」を見てね。
第11位 NEXT-ネクスト-
2008年日本公開のアメリカSF映画
監督 リー・タマホリ(007ダイ・アナザー・デイ)
原作 フリップ・K・ディック「ゴールデン・マン」
出演 ニコラス・ケイジ(リービング・ラスベガス、キック・アス、ザ・レジェンド)
ジュリアン・ムーア(トゥモロー・ワールド、フライト・ゲーム、アリスのままで)
ジェシカ・ビール(ステルス、トータル・リコール)
トーマス・クレッチマン(戦場のピアニスト、キング・コング)
そこそこ面白い映画ですよ。主人公クリス(ニコラス・ケイジ)は二分先の未来が見える超能力者なんだけど、それを隠しラスベガスでマジシャンとして暮らしている。
そのころFBIはロサンゼルスに核を持ち込んだテロリストの情報を入手する。このテロリストを何としてでも見つけるため、超能力者クリスにFBIは接触する。
FBIのフェリス捜査官(ジュリアン・ムーア)はクリスが超能力者であることを確信していた。ところが彼は捜査に協力するどころか面倒なことに巻き込まれたくないと逃亡する。
クリスは日ごろから未来の映像に出てくるリズ(ジェシカ・ビール)と言う女性に巡り合い、お互いに愛し合うようになる。
クリスは核爆弾がさく裂し、リズも死んでしまう未来の映像を見てしまう。彼はリズとロサンゼルスの街を救うためにフェリス捜査官に協力を申し出る。
この映画で面白いのはクリスがFBI捜査官たちとテロリストのアジトにのり込むシーンだ。彼は二分先の未来が見えるため、敵の攻撃を回避しながらFBI捜査官たちを先導する。
さて、テロリストたちを殲滅し、核爆弾を見つけ出すことが出来るのか・・・・。
第10位 クロニクル
2013年日本公開のアメリカSF映画
監督 ジッシュ・トランク(ファンタスティック・フォー)
原作 ジッシュ・トランク
出演 デイン・デハーン(アメイジング・スパイダーマン2、ディーン、キュア)
アレックス・ラッセル(キャリー2013)
マイケル・B・ジョーダン(ファンタスティック・フォー、クリード チャンプを継ぐ男)
ある日突然、超能力を手に入れてしまった3人の若者の悲劇だ。特撮がなかなか面白い、ジッシュ・トランク監督のデビュー作で、低予算映画であるが世界中で大ヒットした。
ある洞窟の中で青い隕石に触れた3人の若者アンドリュー(デイン・デハーン)、マット(アレックス・ラッセル)、スティーブ(マイケル・B・ジョーダン)は超能力者になってしまう。
3人は最初、その超能力を他愛のないものに使うが、そのうちにどんどんエスカレートしていってしまう。
屈折した性格のアンドリューはその能力を悪事に使おうとする。マットとスティーブはアンドリューを諌めるが、彼とケンカになり雷に打たれたスティーブは死んでしまう。
果たして怪物となったアンドリューをマットは改心させることが出来るのであろうか・・・・。
超能力とは、空中を浮遊したり、モノを念力で動かしたり、嵐を呼んだりと・・・なんだかX-MENぽい。
ジッシュ・トランク監督は次回作でファンタスティック・フォーを作るが、残念ながら大コケしてしまう。才能ある監督だから3作目で再起を図って欲しい。
第9位 シグナル
2015年日本公開のアメリカSF映画
監督 ウィリアム・ユーバンク(地球、最後の男)
出演 ブレントン・スウェイツ(ギヴァー記憶を注ぐ者)
ローレンス・フィッシュバーン(マトリックス、ハンニバル)
自分の意志に反し、超人にさせられてしまった3人の若者の悲劇なんだ。何とも斬新なドラマだ、僕は割と気に入っている。映像がみずみずしくとてもきれいだ、この監督に青春映画を撮らせたらかなりのモノが出来ると思う。
3人の若者が車でカルフォルニアまで旅をする。彼らはノーマッドという凄腕ハッカーのシグナルを追い、ある廃屋にたどり着く。
そこで彼らは地球外生命体と接触したため、地下にあると思われる隔離室に監禁される。
隔離室の責任者デイモン博士(ローレンス・フィッシュバーン)から彼らは尋問を受ける。ところがニック(ブレントン・スウェイツ)の体には機械の脚が移植されていた。それを見た彼は一瞬のけぞる。
そして仲間のジョナ(ボー・ナップ)の両腕は機械に置き換えられていた。ニックの彼女ヘイリー(オリヴィア・クック)の背中にも何やら装置らしいものが埋め込まれていた。
ニックはヘイリーをつれて地下から逃げ出す。そして彼は機械の脚の凄さを体感する。全速力で走れば車なんか簡単に追い越せる。
果たしてデイモン博士とは何者なのか、そして彼らは逃げ延びることが出来るのか・・・。詳しいレビューは「シグナル」を参考に。
第8位 ミスター・ガラス
2019年1月日本公開のアメリカ製作大ドンデン返し系SFスーパーヒーロー映画
監督・脚本・製作 M・ナイト・シャマラン(シックス・センス、ヴィジット、ウェイワード・パインズ 出口のない街、ミスター・ガラス)
出演 ●ブルース・ウィリス(ダイハードシリーズ、12モンキーズ、ミスター・ガラス)
●ジェームズ・マカヴォイ(X-MEN:シリーズ、トランス、スプリット、アトミック・ブロンド、ミスター・ガラス)
●サミュエル・L・ジャクソン(スター・ウォーズシリーズ、アベンジャーズシリーズ、キングスマン、キングコング:髑髏島の巨神、ミスター・ガラス)
●サラ・ポールソン(ペンタゴン・ペーパーズ、オーシャンズ8、ミスター・ガラス)
●アニャ・テイラー=ジョイ(ウィッチ、モーガン プロトタイプL-9、スプリット、ミスター・ガラス)
●スペンサー・トリート・クラーク(ミスター・ガラス)
まず、この映画を観る前に2001年に公開された「アンブレイカブル」と2017年に公開された「スプリット」を見ておくと分かり易い。けっこうマニアックなドラマだからだ。
自分はスーパーヒーローだと信じて疑わない3人の男がフィラデルフィアの精神病院に集められる。超頭脳を持ったイライジャ:ミスター・ガラス(サミュエル・L・ジャクソン)と多重人格のケビン(ジェームズ・マカヴォイ)、壊れない不死身の肉体と悪を察知する能力を持ったデヴィッド(ブルース・ウィリス)だ。
精神科医のエリー・ステイプル(サラ・ポールソン)はこの世の中にスーパーヒーローなど存在するはずがないと彼らの妄想を打ち砕こうとする。そして彼らに正常な生活を送らせるため独房に監禁する。
イライジャには鎮静剤が投与されうつろな状態だ。ケビンが鋼鉄の体を持つ野獣ビーストに変身しないようフラッシュライトが部屋に用意されている。デヴィッドは子供のころプールでおぼれそうになったことから水が弱点だ。シャワーが噴射されれば神通力を失う。
果たして、彼らは本当にスーパーヒーローなのか、それとも妄想なのか、エリー・ステイプルの研究が始まる。しかし、彼女は禁断の世界に足を踏み入れてしまう。果たしてどんな結末が待っているのか・・・・。
詳細は「ミスター・ガラス」 をご参考に。
第7位 アンブレイカブル
2001年日本公開のアメリカSF映画
監督 M・ナイト・シャマラン(シックス・センス、ヴィジット、ウェイワード・パインズ 出口のない街)
出演 ブルース・ウィルス(ダイハードシリーズ、12モンキーズ)
サミュエル・L・ジャクソン(キングスマン、ロボコップ2014、スター・ウォーズシリーズ)
コミックに出てくるような不死身の男の物語で大ヒットした映画だ。物語はなかなか斬新だ、しかもブルース・ウィルスとサミュエル・L・ジャクソンが共演しているのがすごい。
イライジャ(サミュエル・L・ジャクソン)は現実社会にアメコミヒーローのような超人がいるはずだと日ごろから考えていた。
何故なら彼は生まれつき病弱で、骨形成不全症と言う難病を患い今まで何十回と骨折していた。そして自分のような弱い男がいるなら逆に、頑丈な男がいるはずだと盲信に近い考えに至る。
フィラデルフィアで悲惨な列車事故が起こり、多くの人々が犠牲となった。ところがデヴィッド(ブルース・ウィルス)はたまたま、この列車に乗り合わせたがかすり傷ひとつ負っていなかった。
彼はイライジャに会う、そしてイライジャは彼が不死身のヒーローであることを確信する。
彼はデヴィッドに向かって「君は不死身の人間だ」と言う。最初、彼は信じなかったが、言われてみれば自分が過去にけがや病気をしたことがない。
デヴィッドは自分が超人であることを少しずつ認識してゆく。そして悪人を嗅ぎ分ける能力をも兼ね備えていた。その力で悪人から人々を救い、一躍影のヒーローになってしまう。
デヴィッドは自分を見出してくれたイライジャに感謝する。ところが彼の手に触れた瞬間、衝撃が走る。イライジャがデヴィッドを見つける為におびただしい人々を殺してきた記憶が稲妻のように脳裏に走る。果たしてイライジャは悪魔のような男なのか・・・。
第6位 デッド・ゾーン
1987年日本公開のアメリカSF映画
監督 デヴィッド・クロネンバーグ(スキャナーズ、イースタン・プロミス)
原作 スティーヴン・キング(ショーンシャンクの空に)
出演 クリストファー・ウォーケン(ディア・ハンター、戦争の犬たち)
マーティン・シーン(地獄の黙示録、ウォール街、アメイジング・スパイダーマンシリーズ)
未来を見ることの出来る男の悲劇だ。ジョニー(クリストファー・ウォーケン)は若き牧師であったが、自動車事故でこん睡状態におちいる。そして5年後に奇跡的に目覚める。
目覚めた彼は、人に触れることによって、その人の過去・現在・未来を見ることの出来る超能力者になっていた。
ジョニーはその超能力によって自分の人生が変わって行くのを感じる。
彼は、人を探し当てたり、殺人者を特定したり、人の役立つことに能力を使って有名になってゆくが、逆に脚光を浴びることに煩わしさも感じていた。
ある日彼の家の前で、地元出身の政治家グレッグ・スティルソン(マーティン・シーン)の演説会があった。偶然にもグレッグと握手したジョニーは彼の恐ろしい未来を見てしまう。
彼が見た映像は、グレッグがアメリカ大統領に就任し、有事において核ボタンのスイッチを押してしまう戦慄の出来事であった。これによって世界が核戦争に突入してしまう。ジョニーはグレッグの暗殺を決意する。果たして彼は未来を変えることが出来るのであろうか・・・。
第5位 キャリー
1977年日本公開のアメリカ ホラー映画
監督 ブライアン・デ・パルマ(ミッション:インポッシブル、スカーフェイス、ファム・ファタール)
原作 スティーヴン・キング
出演 シシー・スペイセク(歌え!ロレッタ愛のために、イン・ザ・ベッドルーム)
パイパー・ローリー(ハスラー、死海殺人事件)
この映画もスティーヴン・キングが原作だ。低予算映画ながら大ヒットした。ブライアン・デ・パルマ監督の出世作だ、アカデミー賞にもノミネートされている。
高校生キャリー(シシー・スペイセク)は内気な少女で、クラスメートにいつもいじめられていた。
彼女はシャワーを浴びているときに初潮になってしまう、そのことを何も知らなかった彼女はパニックを起こす。それをネタにクラスメイト達からいじめられる。
それを見ていたコリンズ先生は、彼女をいじめたクラスメイト達に罰を与える。内気なキャリーはボーイフレンドに誘われるのは初めてであった。彼女はトミーに誘われダンスパーティに出る。
コリンズ先生に罰を与えられたクリスとビリーはキャリーを逆恨みして、豚の血をバケツに集めて恐ろしい悪巧みを考える。
キャリーとトミーはダンスパーティーでベストカップルに選ばれ、表彰式のため檀上に上がる。
その時天井に仕掛けられたバケツがひっくり返ってキャリーは豚の血を全身に浴びてしまう。この瞬間 彼女の超能力は覚醒し、ダンスパーティー会場を火だるまにしてしまう。
超能力者として目覚めてしまった彼女を止めるのは誰もいないのか・・・・。斬新な映画でリメイクもされている。
第4位 ギフト
2001年日本公開のアメリカ サスペンス映画
監督 サム・ライミ(死霊のはらわた、スパイダーマンシリーズ、スペル)
出演 ケイト・ブランシェット(ロード・オブ・ザ・リング、ホビット、ブルージャスミン)
ジョバンニ・リビシ(プライベート・ライアン、アバター)
キアヌ・リーヴス(マトリックスシリーズ、スピード、ジョン・ウィック)
超能力者の仰々しい映画ではなくて、田舎町でひっそりと暮らす透視能力を持った女性の話なんだ。だから派手な映画が好きな人には不向きかもしれない。
アニー(ケイト・ブランシェット)は神から授かった「ギフト」透視力を生かし占い師をしながら3人の子供を育てていた。
彼女の占いはよく当たることから、町の人々は彼女のもとに相談にくる。しかし、保守的な町であることから彼女を魔女呼ばわりする人もいた。
ある日町の実力者の娘ジェシカ(ケイティ・ホームズ)が失踪する。必死の捜索にもかかわらず彼女の行方は闇の中だ。途方に暮れたジェシカの父親と保安官がアニーのところに相談に来る。
アニーは霊感を使ってジェシカの居所を透視する。そうしたところ彼女は重い鎖につながれて水の中に漂っているジェシカを見る。その水辺には白い花が咲いていた。
彼女の光景をたよりに保安官は、ドニー(キアヌ・リーヴス)の所有地の池を調べると、そこから全裸で鎖を体に巻きつけられた彼女の死体がみつかった。
殺人犯はいったい誰であろうか、ドニーなのか・・・アニーには犯人を特定するだけの能力はないが、死人は何かを訴えてくる。
そして真犯人は彼女を殺そうとしている、果たして彼女の運命は・・・・。超能力者映画としては最も可能性がありそうなドラマだ。
第3位 グリーンマイル
2000年日本公開のアメリカ SF映画
監督 フランク・ダラボン(ショーシャンクの空に、ミスト)
原作 スティーヴン・キング
出演 トム・ハンクス(プライベート・ライアン、クラウド・アトラス、ブリッジ・オブ・スパイ)
マイケル・クラーク・ダンカン(アルマゲドン、アイランド)
デヴィッド・モース(コンタクト、パッセンジャーズ)
神から授かったであろう天使のような男を人間が殺してしまう物語と言える。アメリカの刑務所に黒人の巨大な男ジョン・コーフィ(マイケル・クラーク・ダンカン)が送られてくる。
彼の罪は双子の少女強姦殺人の容疑である。ところが彼は不思議な能力を持っていた、看守のポール(トム・ハンクス)に触れるだけで重い尿路感染症を治してしまう。
また、瀕死のネズミ ミスター・ジングルスを生き返らせてみせる。ジョンはその巨体に似合わず、繊細で純真な心を持っていることを看守たちは知る。
ポール達看守は、不思議な力を持ったジョンを電気イスに送ってしまうのは良心がとがめるようになってゆく。
ある日ウィリアム・ウォートンと言う凶悪犯がここに送られてくる。ジョンは彼こそが少女強姦殺人の犯人であることをポールに伝える。
ポールはジョンに刑務所から逃げることを勧める。ところが彼は「毎日のように世界中の人々の苦しみを感じることに疲れた」と死ぬことを望んだ。果たしてポールはジョンを電気イスに送ってしまうのか・・・・。
その後ポールは108歳になっても元気で生きている、そしてネズミのミスター・ジングルスも生き続けている。彼はその長寿は神からの授かりものを殺してしまった罰だと考えている。不思議なドラマだ。
第2位 レッド・ライト
2013年日本公開のアメリカ・スペイン合作の サスペンス映画
監督 ロドリゴ・コルテス(リミット)
脚本 ロドリゴ・コルテス
出演 キリアン・マーフィー(インセプション、トランセンデンス、白鯨との闘い)
シガニー・ウィーバー(エイリアンシリーズ、エクソダス:神と王、チャッピー)
ロバート・デ・ニーロ(ヒート、リミットレス、マイ・インターン)
結末に大どんでん返しがあるから、だまされないように。僕の大好きな作品でお薦めだ。かつて超能力者と言われた盲目の男が40年ぶりに表舞台に戻ってくる。彼は本当に超能力者なのかそれとも詐欺師なのか。
大学の物理学教授マーガレット博士(シガニー・ウィーバー)と助手のトム・バークリー博士(キリアン・マーフィー)は超能力を疑問視し、科学的にこれ解明しようと日夜研究していた。
彼らは、超能力者と言われる人々の嘘・トリックを次々とあばいてゆく。そんな時、40年前に盲目の超能力者と騒がれたサイモン・シルバー(ロバート・デ・ニーロ)が表舞台に戻ってくる。
トムはサイモン・シルバーと対決するようにマーガレット博士に進言するが、彼女は大昔に彼に手痛い敗北をきしている。そのため乗り気ではなかった。
トムは単独でサイモン・シルバーの調査を行ってゆく。ところがそれ以降トムやマーガレットの周辺で不可解な事件が起き、マーガレットは死んでしまう。彼女はサイモン・シルバーに殺されたのか?
果たしてトムとサイモン・シルバーとの対決はどうなって行くのか。
マーガレット博士は植物人間となってしまった息子がいる。彼女は息子の人工呼吸器を外そうとするが、息子が遠くに行ってしまいそうで出来ない。
彼女はあの世が存在するなら、すぐにでも息子を楽にさせてあげたいと考えている。そしてその確証が欲しいと言うのが研究を続けている動機だ。
それに対しトム・バークリー博士は超能力者は必ずいると信じている。そして彼は必死にその存在を明らかにしたいと積極的に行動する。
第1位 スキャナーズ
1981年日本公開のカナダSF映画
監督 デヴィッド・クローネンバーグ(ザ・フライ、ヒストリー・オブ・バイオレンス、イースタン・プロミ ス)
脚本 デヴィッド・クローネンバーグ
出演 スティーヴン・ラック
ジェニファー・オニール(思い出の夏)
マイケル・アイアンサイド(トップガン、トータル・リコール、スターシップ・トゥルーパーズ)
パトリック・マクグーハン(プリズナーNo.6)
デヴィッド・クローネンバーグ監督の出世作だ。この作品は低予算ではあるが日本でもヒットした。(ビートたけしさんが、いたく気に入っていたようだ。)
とにかく頭が破裂するシーンが毎日テレビコマーシャルで見られ、これがもの凄くインパクトがあった。今ではこんなシーンはなかなかテレビでは流すことが出来ないと思う。
今から30以上前の作品だが、カミさんと急いで映画館に駆け付けた。スキャナーズとは念力で物体を動かしたり、人間を操ったりすることの出来る超能力者のことなんだ。
超能力者同士の戦いが実に激しくグロいが、CGのなかった時代に苦労したと思う。
まあ一度だまされたと思ってこの映画を観賞することをお薦めする。妊婦の精神安定剤として使用されていた「エフェメロル」が胎児の精神的奇形、つまりスキャナーたちを作り出していた。
強力な超能力を持つレボック(マイケル・アイアンサイド)は公開実験でスキャナーの頭を吹っ飛ばす。
彼は仲間のスキャナーたちと世界征服をたくらんでいた。レボックと同等の力を持つベイル(スティーヴン・ラック)はキム(ジェニファー・オニール)とレボックの計画を阻止しようと行動する。そしてレボックとベイルとの関係も明らかになって行く。
そして結末はレボックとベイルとの激しい戦いが始まる、果たして生き残るのはどちらか・・・。
こんなグロい映画に美人のジェニファー・オニールが出ている。彼女を見るだけでも楽しい映画だ。詳しいレビューは「スキャナーズ」を見てね。
まとめ
超能力者は本当にいるんだろうか?僕の知人に幽霊が見える男がいる。彼の話では、昼間でもそれが見えるらしい。しかしいつでも見えるわけではないと言う。もの凄く真面目な男だから、嘘やジョークを言ってるとは思えない。
もし超能力者がいるとすれば、一般人との境目はどこになるのか。世の中には、確かに霊感の強い人はいるらしい。果たしてその人たちを超能力者と言っていいのか?
今回、超能力者の悲劇映画ベストテンと言うことでまとめてみたが、まだまだここに載せきれない作品は多い。皆さんはどんな作品が気に入ってるのかな、まあ今回も僕の独断と偏見で選んでいるので、ご勘弁願いたい。
TATSUTATSU
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これからも時間の許す限り映画を紹介してゆこうと思います。
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