サマリー
https://youtu.be/tAEf9qDPGT8
実力派俳優マット・ディロンと「シックス・センス」のM・ナイト・シャマラン監督が組んだ作品と聞いて、第一シーズン(1~10話)を一気に観てみた。一言で言うと「ヴィレッジ」「サイン」をくっ付けたような雰囲気のドラマだね。
シャマラン監督らしい大どんでん返し、結末を観てみなさんはどう感じるか・・・・全体的に面白く観させて頂いたが、結末には納得いかない。
やはりシーズン2を意識したのかな?、最新情報ではシーズン2が作られるらしいが「LOST」みたいに謎解きの連続にすれば長く続くかも知んないね。
舞台はオールド・ファッション的な田舎街だが、実は現代から2000年以上の時が経った4028年の時代設定になっている。
この非現実な設定には少々面食らったが何故この街から出ることが出来ないのか・・・・・その答えは物語の中にある。
2015年日本公開のアメリカ テレビドラマ、製作総指揮をM・ナイト・シャマラン(シックス・センス、ヴィレッジ、サイン)、主演をマット・ディロン(アウトサイダー、クラッシュ)が演じている。原作はベストセラー小説「Pines」(ブレイク・クラウチ)がもとになっている。
シャマランはデヴィット・リンチの「ツイン・ピークス」にドラマの雰囲気がよく似ていると言われるけど、TVドラマ「トワイライト・ゾーン」の方が近いと言っている。
そして主演をマット・ディロンに決めたのは、TVドラマが初出演で新鮮であることと、骨太でタフな男を演じるのは彼がうってつけだからと言っている。
あるシークレットサービスの男が森の中で目覚める、そして近くにあるアイダホ州ウェイワード・パインズと言う田舎街にたどり着く。
彼は二名の失踪者を探していた。街から妻に電話をかけるがいっこうにつながらない。そして車でこの街から出ようとするがどこにも出口が無い。
彼はこの街が異様な雰囲気に包まれているのを感じる。そして何故だか至る所に監視カメラや盗聴器が仕掛けられていることにも気付く。さらに高圧の電気柵によって町中が囲まれていることも知る・・・・いったい何のために。
街を出ようとした者は殺される運命にある、そして彼は恐ろしい真実を知る。果たしてその真実とは何なのか、また彼はこの街からの脱出に成功するのか是非観てほしい。
ストーリー
失踪した二人の捜査官ケイト(カーラ・グギノ)とビルを捜索していたシークレットサービスの特別捜査官イーサン・バーク(マット・ディロン)は、ウェイワード・パインズと言う街の入口で交通事故に遭い意識を失う。
彼は気が付くと森の中に傷だらけの状態で倒れていた、そして近くの街ウェイワード・パインズにたどり着く。
街の中で倒れた彼は病院に収容され、看護師のパム(メリッサ・レオ)、精神科医のジェンキンス博士(トビー・ジョーンズ)の治療を受けるが、強引に退院してしまう。
イーサン・バーク(マット・ディロン)とジェンキンス博士(トビー・ジョーンズ)
街は、流行に取り残されたオールド・ファッション的な雰囲気だが、何故か異様に感じる。彼はレストランに入り電話をかけるがつながらない。
街の人々はよそよそしく彼を見る、そんな中バーのウェイトレス ビバリー(ジュリエット・ルイス)だけはイーサンに協力的な態度を見せる。
ビバリー(ジュリエット・ルイス)
彼女の情報を頼りに、廃屋に行くと部屋の中には拷問され殺されたビルの死体が横たわっていた。
彼はケイトを見つける、バリンジャーと言う男と結婚しているようだ。彼女の家を訪問するが何故かよそよそしい。
彼女はこの街に12年住んでいると言う・・・・・イーサンが知っているケイトは27才であったが目の前にいる彼女は40才くらいに見えた。
彼は車を奪って街を出ようとするが、何処まで行っても出口が見つからない。車を降りて森を駆け抜けたところ電気柵にぶつかる、何と街が電気柵によって囲まれているのを見て愕然とする。
そして「街の掟」を知ることとなる。
①街を出るな。
②過去を話すな
③電話には必ず出ろ
そしてイーサンの捜査の前に立ちはだかり、いつも邪魔するポープ保安官(テレンス・ハワード)がいた。
イーサンはビバリーと街から逃げようとするが、彼女が捕まり街の住人の前で喉を切られて処刑される。これがこの街の裏の顔で、恐ろしい街であることを彼は目の当たりにする。
イーサンの妻テレサ(シャニン・ソサモン)と一人息子ベン(チャーリー・ターハン)がイーサンを探してウェイワード・パインズ近くまで車で来る。
ところが彼女達は車の後をつけてきたポープ保安官のワナに落ち、気が付くとこの街の中にいた。そしてイーサンと合流する。
ベン(チャーリー・ターハン)とテレサ(シャニン・ソサモン)
ポープ保安官は執拗にバーク一家を追いつめて来るがイーサンと格闘となり、ポープはイーサンに射殺される。
彼らはポープが持っていたカギでゲートを開けて逃げようとしたが、オオカミともサルともつかない得体のしれない生物を目撃し、あわててゲートを閉める。
彼は一旦家族と安全な家に戻る。ところが不思議なことにポープ保安官の後がまにイーサンが任命されてしまう・・・・・・いったい何故なのか、任命したのは誰なのか。
保安官に任命されたイーサンは銃を持ち出し、フェンス近くの崖をよじ登って逃走経路を探そうとする。ところが一歩柵の外に出ると、ハイスピードで動くどう猛な生物の群れに遭遇してしまう・・・・彼は必死で逃げる。
さらに街の外は想像もつかない、周り一面廃墟の世界が横たわっていた。彼の所に一台のヘリコプターが降りてくる。中には武装兵とジェンキンス博士が乗っていた。
博士は自分の真実の名前がデイビット・ピルチャーだと明かす。そしてアビーと呼ばれる人類が退化した凶暴生物がすぐに襲ってくるからヘリコプターに乗れと催促する。
アビーの群れがついそこまで来ていたが間一髪難を逃れる。
また、イーサンの息子ベンも学校のオリエンテーションでアビーの存在と、今が西暦4028年であることを知る。この事実は親にも誰にも話してはならないと学校教師メーガンから口止めされる。
そしてベンの様に若い世代は第一世代と呼ばれ、優遇され、さらにデイビット・ピルチャーを尊敬し、彼の思想のもとで団結していた。
この予想(人類が変異しアビーになってしまうこと)はある偉大な科学者デイビット・ピルチャーによってなされ、彼は人類を保存するため「方舟」を作ったのだと言う。その「方舟」こそ「ウェイワード・パインズ」の街そのものであると・・・・。
そして博士をはじめ多くの同志が予想が現実にならないことを祈って2014年に「冷凍睡眠」にはいったとのことであった。しかし2000年後「冷凍睡眠」から蘇生してみると、残念ながら予想と同じ世界になっていた。
イーサンは信じ難い話をピルチャー(=ジェンキンス)から聞き、「自分のやり方で協力する」と彼に返答する。また、看護師のパムはピルチャーの実の妹である事も知る。
イーサンはウェイワード・パインズの街をコントロールしている、中央制御室とまだ多くの人が眠っている「冷凍睡眠」施設を自分の目で見る。
ピルチャーは天才科学者であるが、自分の将来予測から人類を守るため、多くの人々を誘拐・人体実験によって冷凍睡眠方法を確立した模様だ。
そして自分の会社を立ち上げ、莫大な裏金作りも行っていたようだ、そのため捜査官のビルやケイトに尻尾を掴まれそうになって拉致し冷凍睡眠させたと思われる。
イーサンも失踪者を追いかける時点で事故に遭い冷凍睡眠させられる。しかし横暴で人望の無いポープ保安官では街の治安を任すことが出来ないと考え、ピルチャーが冷凍睡眠からイーサンを起こしたと考えられる。
イーサンはピルチャーに問う、何故これらの真実を住民に公開し、処刑や監視を止めさせないのだと・・・・。
ピルチャーは答える、実は今の街はBグループだと。最初の街はAグループで、起こした住民は彼の話を信用せず街から外に出てアビーに皆食われてしまった、そして残った人々もパニックをおこし自殺や自暴自棄になって街を破壊してしまった。
ピルチャーはAグループの人間を救えなかったことを後悔している、暗黒の時代だった。彼はBグループはイーサンに守って欲しい、新しい世代(第一世代)が成長するまでの間・・・・と強く要請した。
そして街の中に抵抗勢力が多数いる、誰がリーダーでどれくらいのメンバーがいるのか分らない。彼らはフェンスを破壊するつもりだ、そうなればAグループと同じになってしまう。
イーサンは、「それは絶対に阻止する」とピルチャーに約束した。但し「俺のやり方でやる」と付け加えた。
イーサン一家が車で出掛けようとしたところ、車の時計がリセットされていることに気付く。彼は、ボンネットを開け中を確認すると、パイプ爆弾が仕掛けられていた。
もう一刻の猶予もならない、彼は必死で抵抗勢力探しをする。そして意外なことが分かる。
何と抵抗勢力のリーダーはケイトだった、彼女は夫のハロルドをはじめ多くの抵抗勢力と連絡を取り合い、フェンスを爆破しようと考えていた。
ところが爆弾はトラックの中で爆発し、運の悪いことにトラックの荷台に隠れていたイーサンの息子ベンと同級生のエイミーが巻き添えをくって大ケガをしてしまう。
さらに抵抗勢力の仲間たちは配送用のトラックを突進させフェンスをぶち破った。外に出られたと喜んだ彼らはアビーの餌食となる。
イーサンはケイトを捕え、本来ならば皆の前で処刑すべきであるが、彼にはそれは出来ない。そして街の秘密を皆の前でばらしてしまう・・・・・街の外にはもう世界は無い、人類は滅亡したのだと。
そして黒幕は精神科のジェンキンス博士又の名をデイビット・ピルチャーである。彼がこの街を作り人々を監視、処刑する独裁者であると。街は騒然とし、今にもパニック起こりそうだ。
その時街の全ての電源が落ちる・・・・・電気柵の電源も落ち、アビーの大群が街になだれこんでくる。
デイビット・ピルチャーが電源を遮断したのだ、彼は街をアビーによって破壊させ、Cグループを立ち上げようと考えたようだ。
ネタバレ
<ここから先はネタバレするからTVドラマを観てから読んでね>
独裁者と化したピルチャーは実の妹パムによって射殺される。そして街の電源が戻るが、時すでに遅くアビーの群れが人々を襲い始めていた。
生き残った人々はパムの指示で「33区画」の地下道に避難する、地下道の先にはエレベーターがある。そこから中央制御室に避難できる。
エレベーターは人々をピストン輸送する。最後に残った人々をエレベーターは上へと運ぶが、突然途中で停止してしまった。
下からアビーの群れがよじ登ってくる。イーサンはエレベーター室の天井ハッチから人々を脱出させ、緊急用の梯子を登らせる。
最後に一人残ったイーサンは、覚悟決める。エレベーターの箱はアビー達の鋭い爪によって穴があけられ今にもここに入り込んで来ようとしていた。
イーサンは抵抗勢力から奪った爆弾のスイッチを入れ、自爆する。そしてアビーの侵入を防ぎ人類を守ったのだ。
爆弾の衝撃でエレベーターをのぞき込んでいたベンの頭に落下物が直撃し、ベンは気を失う。
ベンは病院で目覚めるとそこにはすっかり大人になったエイミーがいた。彼女は看護師になったようだ、そしてベンは自分が3年4か月の間、冷凍睡眠(機能停止)され眠っていたらしい。
彼女は盗聴されているからと小声で話す、第一世代の若者はベンの父親イーサンを憎んでいる。あの騒動の後大人たちは皆冷凍睡眠させられてしまった。
エイミーは苦労してベンを機能停止装置から戻してもらったらしい。彼は服を着て外に出ると、街はすっかりもとに戻っていた。
そして第一世代(ウェイワード・パインズで育った若者)が保安官になっていた、さらに驚くことにピルチャーの銅像が建っていた。足元には「ウェイワード・パインズの予言者」と賛辞が彫られていた。
近くには街を出ようとした家族が縛り首で吊るされていた。
レビュー
僕は当初この街は、次元の異なる世界か、霊界か、夢の世界かなどと考えていたが、現代から2000年後の世界とは思わなかった。M・ナイト・シャマランに完全にいっぱいくわされた。
街があまりにも古臭いので、未来都市とは考えも及ばなかった。
2000年後には人類が退化し凶暴な種族アビーになっていたとは。確かに環境破壊が続けば、人類が滅んでしまうか、環境に適応できなければ絶滅してしまうと考えてもおかしくない。
人類はアビーに形を変え自らが破壊してしまった地球の劣悪な環境を生き抜いてきたことになる。
それにしても2000年の間機能停止装置の中で生きられるのかなー・・・・・・・クマムシじゃあるまいし。
物語の最後ではなく、途中で種明かしされたが、また最後にここは現代社会でしたと、再度どんでん返しされるんじゃないかと思って観ていたが予想が外れたね。
シーズン1で主演のマット・ディロンが死んでしまったが、シーズン2以降は誰が主役になるのかな・・・・・・また人気俳優を探すのが大変だね・・・・・・主役次第で人気が左右されるからね。
このシーズン1は一気に観れるからお勧めだね。
冒頭にシーズン1の結末に納得いかないと書いたが、ハッピーエンドではなくてこの結末の方が続けやすいのかな。
シーズン2ではもっとどんでん返しを見せてほしいね・・・・・・・・例えばイーサンが生きていたり、イーサンのクローンが眠っていたり、或いは他にも生き残っている都市があるとか。
さらに宇宙人がウェイワード・パインズに来たりとか、色々想像しちゃうね。トビー・ジョーンズがジキルとハイド博士の様な役をやっていたが、やはり異常な科学者的な悪役が必要かも知んないね。
まあ色々と想像するが残念ながら当たったためしがないね。
辰々
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