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「アトミック・ブロンド」映画の感想と解説-東西冷戦陣営を手玉に取る女スパイの物語


サマリー

2017年10月日本公開のアメリカ製作女スパイ映画
監督 デヴィッド・リーチ(ジョン・ウィック、アトミック・ブロンド、デッドプール2)
出演 ●シャーリーズ・セロン(モンスター、イーオン・フラックス、スノーホワイトシリーズ、プロメテウスマッドマックス 怒りのデス・ロード、アトミック・ブロンド)
●ジェームズ・マカヴォイ(X-MEN:シリーズ、トランス、スプリット、アトミック・ブロンド)
●ジョン・グッドマン(アルゴ、ミケランジェロ・プロジェクト、キングコング:髑髏島の巨神10クローバーフィールド・レーン、アトミック・ブロンド)
●ソフィア・ブテラ(キングスマン、スター・トレック BEYOND、ザ・マミー/呪われた砂漠の女王、アトミック・ブロンド)
●トビー・ジョーンズ(裏切りのサーカスレッド・ライト、アトミック・ブロンド)

映画「アトミック・ブロンド」日本版予告

まず、最初にこの映画はアメリカ映画だと言う事を念頭に置いて見てほしい。監督は「ジョン・ウィック」でキアヌ・リーブスを蘇らせたデヴィッド・リーチ(チャド・スタエルスキと共同監督)だ。だからアクションが半端なく凄い。

この映画の為にシャーリーズ・セロンは体を鍛えに鍛え上げたとのことだ。僕としては「裏切りのサーカス」のような頭脳戦、心理戦映画の方が好きなんだけど。たまにはこんなアクション スパイ映画もいいのかもしれない。シャーリーズ・セロン ファンやアクションの大好きな人にはお薦めだ。

大どんでん返し系映画だから劇場に足を運ぶ人はネタバレは見ない方がいい。時代背景は1989年の東西冷戦末期、各国のスパイを調べ上げたリストがKGBに奪われてしまう。

このリストはMI6の工作員ガスコイン(サム・ハーグレイブ)が入手していたものだが彼はKGBのバクティン(ヨハネス・ヨハンソン)に殺され、腕時計に仕込まれたリストは奪われていた。

しかしバクティンはこの情報をKGBを裏切り、闇のマーケットで売りさばこうとしていた。このリストが公になってしまえば世界中の工作員にとっては死活問題だ。MI6はこのリストを奪い返す為、腕利きの女スパイ ロレーン・ブロートン(シャーリーズ・セロン)を西ドイツに派遣する。

ロレーンにはもう一つの使命があった。それはMI6のエージェントでありながらその情報をKGBに流す二重スパイ サッチェルの正体を明らかにし殺害することだ。リストの情報もサッチェル経由でKGBに流れガスコインが殺されていた。

彼女はガスコインの遺体を受け取る為の弁護士エリザベス・ロイドとして西ドイツに入国する。ところがこの情報はKGBに漏れ危うく拘束されそうになる。

この窮地を乗り切ったロレーンはMI6のベルリン支部エージェント デヴィット・パーシヴァル(ジェームズ・マカヴォイ)と合流する。ところがこのデヴィットと言う男は一癖あり、100%信頼できない。

ロレーンは「時計屋」(ティル・シュヴァイガー)と呼ばれる裏社会に精通した男の手はずによって東ベルリンに密入国する。果たして奪われたリストを取り戻すことが出来るのか?そして二重スパイはいったい誰なのか?

シャーリーズ・セロンの映画だから、彼女のファッションや色気が映像に惜しげもなく出て来る。これを見るだけでも銭を払う価値があるのかな。

その後のストーリーとネタバレ

何者かにバクティンは殺害され、リストも持ち去られていた。ロレーンはパーシヴァルと東ドイツに密入国し、スパイグラス(エディ・マーサン)を西ベルリンに亡命させる作戦を実行する。

スパイグラスは東ドイツ国家保安省シュタージの職員で例のリストの中身を全て記憶している男とのことであった。当然KGBから命を狙われている。

ロレーンはスパイグラスを車に乗せ、パーシヴァルはスパイグラスの家族を別の車に乗せ国境を突破しようとしたが彼女の車はKGBの妨害に合い川に転落してしまう。

スパイグラスは川でおぼれて死に、彼女も全身にダメージを受けたが、現地工作員のメルケル(ビル・スカルスガルド)に危機一髪助け出される。

ロレーンはパーシヴァルがKGBとつながっている確証を得る。パーシヴァルはバクティンを殺害しリストを横取りしていた。そしてロレーンを愛していたフランスの女スパイ デルフィーヌ(ソフィア・ブテラ)を殺害し高跳びを図る。デルフィーヌはパーシヴァルがKGBとつながっている証拠写真をロレーンに残していたのだ。

ロレーンはパーシヴァルを追い詰め撃ち殺しデルフィーヌのかたきを取るとともに例のリストも手に入れる。ロレーンはイギリスのMI6本部に戻りの上司グレイ(トビー・ジョーンズ)に尋問を受ける。そこにはCIAのカーツフェルド(ジョン・グッドマン)が同席し、部屋のマジックミラー越しにはMI6のチーフCが話を聞いていた。

ロレーンはリストは見つからなかったと答え、この一連の作戦は闇に葬られることになった。しばらくして彼女はKGBのブレモビッチ(ローラン・モラー)とパリで密会していた。

彼はロレーンのことを「サッチェル同士」と呼ぶ。MI6の二重スパイとはロレーンのことだったのだ。リストを受け取ったブレモビッチはロレーンを消そうとするが逆に返り討ちに合う。

ロレーンはアメリカ行きのプライベートジェットに乗る。そこにはリストを受け取ったCIAのカーツフェルドが待っていた。何と彼女はCIAの工作員だったのだ。

レビュー

結局ロレーンはMI6のエージェントでありながら西側の情報をKGBに流す二重スパイ「サッチェル」であった。そしてさらに彼女の真実の姿はCIAが送り込んだ三重スパイだったとは。

冒頭に「この映画はアメリカ映画だ」と言った理由が分かると思う。アメリカがMI6もKGBも手玉に取った感じで、第三者的立場だったCIAが漁夫の利を得たことになる。

ストーリーにやや無理があると感じるけど、女版「007」としてはまあまあだ。今後この路線は継続してゆくのかよく分からないけど男ばっかりのスパイ映画に女性版があったっていいよね。

あっ、それから「IT/イット」に出て大ヒットを飛ばしている人食いピエロ「ペニーワイズ」を演じるビル・スカルスガルドがちょいと出ているから必見だ。

TATSUTATSU

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