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辰々の第92回アカデミー賞まとめ:2020年受賞作を分かり易く解説、気になる作品をピックアップ

はじめに


今回のアカデミー賞は少々毛色が変わっている。今までは白人のための「アカデミー賞」と言われるほど白人の受賞者が多かった。これが社会的にヤリ玉に挙がった。関係者は、2016年から選考に当たる「映画芸術科学アカデミーの会員」の中で女性と非白人の数を倍増すると宣言した。

昨年からこの流れが変わってきている。今回もこの「パラサイト 半地下の家族」がこれだけの賞を独占するとは考えられなかった。着実にこの「アカデミー賞」も変わってきている。

ポン・ジュノを高く評価する人は世界中に多い。「殺人の追憶」が公開されたときには「韓国にも黒澤明が現れた」と絶賛の嵐だった。そして「グエムル-漢江の怪物」「スノーピアサー」「オクジャ」「母なる証明」とキャリアを積んできた。

だから「パラサイト 半地下の家族」でこれだけの賞を取るのは当然と言える。日本でも昨年落選はしたが是枝裕和監督の「万引き家族」がノミネートされた。着実にアジア映画の復権が進んでいる。

「オクジャ」

僕としては新海誠監督の「天気の子」がノミネートされなかったか残念だ。しかし、日本のアニメもこれから大きく飛躍すると思っている。

ところで、「パラサイト 半地下の家族」はいい映画であるが賞を取りすぎと考える人もいる。逆に「アベンジャーズ/エンドゲーム」「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」など人気ある大作が賞を取れにくくなっている。

これは何を意味するか、「アカデミー賞」自体の人気を将来低下させる可能性がある。非常に難しい問題だけど、映画の質と人気をうまくバランスさせることも今後の課題と言えるね。

作品賞・監督賞・国際長編映画賞・脚本賞「パラサイト」

2020年1月日本公開の韓国製作ブラック・コメディ
監督・脚本 ポン・ジュノ(殺人の追憶、グエムル-漢江の怪物、スノーピアサーパラサイト 半地下の家族
出演 ●ソン・ガンホ(シュリ、殺人の追憶、グエムル-漢江の怪物、スノーピアサー観相師パラサイト 半地下の家族
●イ・ソンギュン(パラサイト 半地下の家族
●チョ・ヨジョン(パラサイト 半地下の家族
●チェ・ウシク(パラサイト 半地下の家族
●パク・ソダム(プリースト 悪魔を葬る者パラサイト 半地下の家族

第72回カンヌ国際映画祭で最高賞!『パラサイト 半地下の家族』予告編

 

日本にも貧富の格差がどんどん広がってゆく先の見えない社会が到来した。金持ちはもっと金持ちになり、貧乏人はどんなに頑張っても一生浮かび上がれない。さらに貧困は子孫にまで受け継がれ固定化される。階層型格差社会の出来上がりだ。

貧困家庭がすごい勢いで増えている。7人に1人の子供が貧困に苦しみ食うものがない。先進国の中でも貧困率の高い国の一つになってしまった。何故、こんな国になってしまったのか・・・母子家庭や非正規労働者、貧困老人が増えたためか。早く手を打たないと間に合わない・・・いや、もう間に合わないかもしれない。

韓国もひどい、日本よりもひどいかもしれない。皆さんご存じにように富が大財閥に集中している。それ以外は大財閥のおこぼれにあずかって生きてゆくのか、それとも社会の「寄生虫」となるのか。「パラサイト」とは「寄生虫」と言う意味だ。

貧乏人のキム一家は半地下に住んでいる。この半地下は家賃が安いが、光が当たらず湿っぽいしゴキブリの住み家だ。家の中でトイレが一番高いところに設置してある、低いと流れないからだ。大雨が降れば部屋は水浸し、トイレも逆流する。

家族4人全員失業中だ。細々と内職をしながら暮らしている。息子のギウが裕福なパク家の家庭教師になったことから転機が到来する。妹ギジョンは嘘をついて美術の家庭教師、父ギテクは運転手、母チュンスクは家政婦としてパク家に入り込む。詳細は「パラサイト 半地下の家族」を見てほしい。

 

主演男優賞「ジョーカー」:ホアキン・フェニックス

2019年10月4日日本公開のアメリカ制作アンチヒーロードラマ
監督・脚本・制作 トッド・フィリップス(ハングオーバーシリーズ、ジョーカー
出演 ●ホアキン・フェニックス(サイン、ヴィレッジ、her、ザ・マスター、ドント・ウォーリージョーカー
●ロバート・デ・ニーロ(ヒート、レッド・ライトリミットレスマイ・インターンジョーカー
●ザジー・ビーツ(ジオストーム、ジョーカー
●フランセス・コンロイ(ジョーカー

映画『ジョーカー』本予告【HD】2019年10月4日(金)公開

 

体制べったりのヒーロー映画に飽き飽きしてきたあなた、アンチヒーロー映画はいかが。平気で人殺しをする悪役が主役だなんて・・・。ところがこれがもの凄く面白いのだ。しかも、今の時世にピッタリだ。

最近、世の中を見渡してみるとこんなドラマが多い。世界は一握りの大金持ちが支配しているダークワールドだ。彼らは「王様ごっこ」を楽しんでいる。でも貧乏人はローンに苦しみドブから這い上がれない。

天才ハッカーが世の中のサーバーを破壊しローンをチャラにしようとする海外ドラマ「ミスター・ロボット」。人間に痛めつけられるAIロボットが反乱を起こす「ウエストワールド」。そして実験動物として殺されるサルたちが反乱を起こす「猿の惑星」。

世の中は腐りきっている。みんなピエロだ。でも何かがおかしいと多くの人達が気付き始めている。この映画に触発されて大暴動がおこるのではとテレビニュースが流れていた。ピエロの仮面をかぶった市民が世界中で暴動を起こすと思われるほどこの映画はリアルで過激だ。

多分この映画は世界の一部で上映禁止になるかもしれない。しかし、これが問題なく見られる日本に住んでいて幸せだと思う。ニューヨークでロケがされており、しかも米国と同時上映だ。

自由をかみしめ映画館に駆けつけてほしい。ホアキン・フェニックスの狂気の演技に触れれば、あなたにも何かが変わろうとする予感がするはずだ。詳細は「ジョーカー」を見てほしい。

ひと昔だったらアンチヒーローが映画になることなんて考えられなかった。時代は変わった。腐りきった世の中にはこんなドラマを見て憂さ晴らしするしかないのか。着実に世の中貧富の格差がどんどんひらいてる。

このドラマに置けるホアキン・フェニックスの演技は狂気だ。彼だからこの映画が大ヒットしたと思う。世界中で1000億円以上を稼ぐとは誰もが予想しなかった。しかし、「作品賞」「監督賞」はアンチヒーロードラマでは取れないだろうね・・・。

 

主演女優賞「ジュディ 虹の彼方に」:レネー・ゼルウィガー

予告編だ。

映画『ジュディ 虹の彼方に』予告編

 

この映画は日本では3月に公開だ。残念ながら僕はまだ見ていない。「オズの魔法使」で大スターになったジュディ・ガーランドの伝記映画だ。

彼女は薬物依存や神経症で苦しみ、47歳の若さで亡くなっている。そんな彼女をレネー・ゼルウィガーが見事に演じる。映画を見てから、感想を書きたい。

彼女の才能を受け継いでいるライザ・ミネリが有名だね。

助演男優賞「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」:ブラッド・ピット

2019年8月日本公開のアメリカ・イギリス合作スリラー・コメディドラマ
監督・脚本・製作 クエンティン・タランティーノ(キル・ビル1、2、ジャンゴ繋がれざる者、ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)
出演 ●レオナルド・ディカプリオ(タイタニック、インセプションレヴェナント、ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)
●ブラッド・ピット(セブン、12モンキーズフューリーアド・アストラ
●マーゴット・ロビー(アバウト・タイム~愛おしい時間、ウルフ・オブ・ウォールストリート、ターザン:リボーン、スーサイド・スクワッド、アイ,トーニャ史上最大のスキャンダル

映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』予告 8月30日(金)公開

 

レオ様とブラピの初めての共演で話題となった作品だ。1969年のハリウッドを舞台にしている。西部劇スターとして人気のあったリック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)は今はやや落ち目だ。

リックは悪役とか単発企画のゲストとかいい役が回ってこない。彼の親友でスタントマンのクリフ・ブース(ブラッド・ピット)も過去のトラブルが原因で仕事が激減しリックの世話係に甘んじている。

リックはイタリア西部劇への出演を進められ、自分の限界を感じる。それに対しクリフは持ち前の明るい性格でひょうひょうと暮らしている。

そんなころに、時代の寵児ともてはやされるロマン・ポランスキーとシャロン・テート(マーゴット・ロビー)が隣に引っ越してくる。(ポランスキーの作品:ローズマリーの赤ちゃん、チャイナタウン、戦場のピアニストが有名だ。)

古き良きハリウッドを描いている。だから昔を良く知る人には十分楽しめるドラマだ。そして当時、シャロン・テートがカルト集団に殺害される悲劇が起こっている。

こんな時代背景にクエンティン・タランティーノが色々と味付けをして僕らを楽しませてくれる。スティーヴ・マックイーンやブルース・リーも出てくる。レオ様とブラピもこんなコメディによく似合う。

助演女優賞「マリッジ・ストーリー」:ローラ・ダーン

予告編。

『マリッジ・ストーリー』予告編 – Netflix

 

残念ながら僕はまだ見ていない。2019年12月Netflixで全世界に放映されている。舞台演出家の夫(アダム・ドライバー)と俳優の妻(スカーレット・ヨハンソン)の離婚ドラマだ。

ローラ・ダーンがやり手の離婚弁護士役で出演。映画を見てから開設するね。面白いことにこれはスカーレット・ヨハンソンの実体験でもある(ライアン・レイノズルと離婚している)。

撮影賞「1917命をかけた伝令」:ロジャー・ディーキンス

2020年2月日本公開のイギリス・アメリカ合作戦争映画
監督・脚本・製作 サム・メンデス(007スカイホール、007スペクター、1917命をかけた伝令
出演 ●ジョージ・マッケイ(1917命をかけた伝令
●ディーン=チャールズ・チャップマン(1917命をかけた伝令
●マーク・ストロング(サンシャイン2057シャーロック・ホームズ裏切りのサーカスゼロ・ダーク・サーティリピーテッドイミテーション・ゲームキングスマンシャザム!
●アンドリュー・スコット(1917命をかけた伝令
●リチャード・マッデン(ロケットマン
●コリン・ファース(裏切りのサーカスマジック・イン・ムーンライトリピーテッドキングスマン
●ベネディクト・カンバーバッチ(裏切りのサーカス8月の家族たちSHERLOCKイミテーション・ゲームドクター・ストレンジ

『1917 命をかけた伝令』予告

 

2020年第92回アカデミー賞で10部門ノミネートされ、視覚効果賞・撮影賞・録音賞を獲得した実力作品だ。全編にわたってワンカットに見える映像で伝令兵士の一日を描いた前代未聞の作品だ。

こんなことが出来るのも撮影技術が格段に進歩したおかげだ(撮影監督はロジャー・ディーキンス、この作品で賞を取っている)。監督のサム・メンデスは第一次世界大戦の秘話を祖父から聞いて、これを彼なりに脚色し映像化した。

当時は有線・無線電話よりも伝令が多く使われた。だからひょっとしたらこんなドラマがあったのかもしれない。伝令は二人一組で戦場を駆け抜け重要な作戦を伝える。

サム・メンデスがワンカットにこだわったのは「観客に戦場を走り抜ける兵士の息遣いを感じさせたい」からだ。但し、「プライベート・ライアン」や「ハクソー・リッジ」のように肉片や血しぶきが飛ぶような残酷な場面は抑えられている。

僕たちは伝令兵士に感情移入し戦場を駆け巡る。そして彼らの行く手には何が現れるのかドキドキしてみることになる。しかし、欠点もある。映像の切り替えが無いことは逆に単調になってしまう。

伝令兵士が走るのを延々と見せられるだけでは飽きてしまう。だから彼らが走る行く手に、戦闘機の落下、スナイパーの攻撃、敵の兵士に追っかけられるなど・・・見せ場も用意している。若い二人の主人公に、イギリスを代表するベテラン達が脇を固めている。

話のスジを少し紹介すると、1917年第一次世界大戦が始まって3年。ドイツ軍とイギリス・フランス連合軍が長大な塹壕を挟んで一進一退を続けていた。

4月6日の金曜日、ウィリアム・スコフィールド(ジョージ・マッケイ)とトム・ブレイク(ディーン=チャールズ・チャップマン)上等兵はエリンモア将軍(コリン・ファース)から呼ばれる。

マッケンジー大佐(ベネディクト・カンバーバッチ)に明朝の攻撃を中止するようにと書かれた手紙を届けろとのことだ。ドイツ軍は退却に見せかけて大佐のデヴォンシャー連隊第二大隊を待ち伏せしている。

マッケンジー大佐率いる軍隊1600人が突撃すれば、ドイツ軍のおびただしい砲兵隊によって全滅させられる最悪の事態が考えられる。これは航空写真によって得られた情報だ。

1600人の中にはトム・ブレイクの兄ブレイク中尉(リチャード・マッデン)もいる。しかし、デヴォンシャー連隊第二大隊に追いつくにはドイツ軍に占領された街の中を通らなければならない。そして時間は一刻一刻と過ぎてゆく。

詳細は「1917命をかけた伝令」を見てね。

編集賞「フォードvsフェラーリ」

2020年1月日本公開のアメリカ製作ヒューマンドラマ
監督 ジェームズ・マンゴールド(アイデンティティー、ウルヴァリン:SAMURAI、LOGAN/ローガンフォードvsフェラーリ
出演 ●マット・デイモン(グッド・ウィル・ハンティング/旅立ちプライベート・ライアン、ボーンシリーズ、インターステラーグレートウォールジェイソン・ボーンフォードvsフェラーリ
●クリスチャン・ベール(アメリカン・サイコ、リベリオン、バットマンビギンズ、ターミネーター4、アメリカン・ハッスル、エクソダス:神と王、マネー・ショート華麗なる大逆転、フォードvsフェラーリ
●カトリーナ・バルフ(フォードvsフェラーリ
●ノア・ジュープ(クワイエット・プレイス、クワイエット・プレイスPARTⅡ、フォードvsフェラーリ

映画『フォードvsフェラーリ』予告編 2020年1月10日(金)公開

 

タイヤのきしむ音、エンジンの轟音、衝突の衝撃とバラバラになった車体が目の前に降ってくる恐怖。いやそれだけではない焦げたタイヤ、ガソリン、排気ガスの臭いが伝わってくるド迫力映画だ。

時速370㎞の世界、そこには極端に狭くなった視野と人間がコントロール出来るギリギリの空間が現れる。瞬間の判断ミスが命取りとなる。心拍数が130を超えるという。並みの感覚・神経では耐えられない。アクセルを踏み込めば車体が砕けそうなほどの悲鳴が上がる。もし、僕が助手席に座っていたら大をちびっていただろう。

過去からレースドライバーのドラマには名作が多い。スティーブ・マックイーンの「栄光のル・マン」、ポール・ニューマンの「レーサー」などが思い起こされる。でも、この臨場感は最新映像技術、音響技術のたまものだ、レーサーになった気分でコースを失踪できる。それにレーサーの心理までもが伝わってくる。

おすすめ映画だ、この迫力は映画館でなければ味わえない。マット・デイモンとクリスチャン・ベールが火花散らす人間ドラマも見ごたえあり。カーレースの好きな人は必見だがそうでない人も十分楽しめる。

2020年アカデミー賞で作品賞・編集賞・音響編集賞・録音賞の4部門でノミネートされている。こんな質の高いドラマは久々だ。1960年代の実話がベースになっている。名車を残してくれた彼らはもうこの世にはいないが過ぎ去ってゆく古き良き時代を巻き戻すことも必要だね。監督は「LOGAN/ローガン」のジェームズ・マンゴールドだ、非凡な才能を見せている。

左端キャロル・シェルビーと右端ケン・マイルズ

話のスジを少し紹介すると。キャロル・シェルビー(マット・デイモン)はレーシングドライバーとして1959年ル・マン24時間耐久レースで優勝する。ところが彼は心臓病のためレースから引退せざるを得なかった。

彼はスポーツカーのデザイン会社「シェルビー・アメリカン」を設立する。ケン・マイルズ(クリスチャン・ベール)はイギリスのレーサーだがアメリカに移住し、自動車整備工場を運営しながらレースに参戦していた。ケン・マイルズが出場したレースを見ていたシェルビーは彼の非凡さを見抜く。

1963年フォード・モーターの会長ヘンリー・フォード二世(トレイシー・レッツ)は販売の伸び悩みを解消するため施策を考えていた。副社長兼総支配人のリー・アイアコッカ(ジョン・バーンサル)は若者に車をアピールするためフェラーリを買収することを提案する。

フェラーリはル・マン24時間耐久レースを4連覇し、世界中のカーキチの心をつかんでいたが経営は苦しかった。アイアコッカはフェラーリ買収の交渉に入る。ところが買収に失敗したどころかフィアットに買われてしまったのだ。フォードは売値を吊り上げるためのダシに使われたことに激怒する。

怒ったフォード二世は1964年のル・マンでフェラーリを打ち負かしてやると宣言する。アイアコッカは昔から付き合いのあるシェルビーに白羽の矢を立てる。シェルビーは快諾しレース・ドライバーとしてマイルズをチームに誘い入れる。

シェルビーは90日でフェラーリを打ち負かすマシンを作るとマイルズに打ち明けるが笑われてしまう。それにマイルズのレーサーとしての腕は超一流だが気が短くフォード上層部に嫌われていた。果たしてシェルビーのチームは目標を達成することが出来るのか。

詳細は「フォードvsフェラーリ」を見てね。

 

長編アニメ賞「トイ・ストーリー4」

予告編

「トイ・ストーリー4」日本版予告

 

誠に申し訳ない、僕はまだ見ていない。今回、新たなおもちゃフォーキーが出てくる。彼は先割れスプーンに腕が付いたボニー手作りの即席人形だ。でも自分はおもちゃではないと卑下する。あんなにボニーに好かれているのに。さて、おもちゃたちがどんなドタバタ喜劇を見せるのか。

前にも書いたけど新海誠監督の「天気の子」がノミネートされなかった。僕としては物凄く面白いと思うけどね。でも、そのうち彼の作品はノミネートされると思う。日本のアニメも頑張ってほしいね。

歌曲賞「ロケットマン」エルトン・ジョン&タロン・エガートン

2019年8月日本公開のイギリス・アメリカ合作の伝記ミュージカル
監督 デクスター・フレッチャー(ロケットマン
出演 ●タロン・エガートン(キングスマンキングスマン:ゴールデン・サークル
●ジェイミー・ベル(スノーピアサーファンタスティック・フォー
●ブライス・ダラス・ハワード(ジュラシックワールドシリーズ)
●リチャード・マッデン(ロケットマン

『ロケットマン』本予告

「ユア・ソング(僕の歌は君の歌)」

Elton John – Your Song (1970) Live on BBC TV – HQ

 

エルトン・ジョンの伝記ミュージカルだ。彼のファンやミュージカルの好きな人にはお勧めだ。全編わたるドラマに彼の曲が加わりふわふわした夢の中を漂っているような作品になっている。

日本でも大ヒットした「ボヘミアン・ラプソディー」と比較し、やや感動と盛り上がりに欠けるがそれなりのレベルはある。エルトン・ジョンは現在72歳、今でもツアーを精力的に行っている。

エルトンはこの映画を通して自分自身を知ってほしかったと述べている。彼は名声と引き換えにものすごく大きな代償を払っている。彼はゲイだが自分自身を「正直な人間」だと言っている。心無い周りの人たちによって傷つき、どん底に落ちてゆく。

ドラッグ、アルコール、セックス、過食、・・・におぼれ、自殺を図り、精神病も患う。でもそのどん底から這い上がり、今でも第一線の人気を維持している。私生活では同性パートナーのデヴィッド・ファーニッシュと充実した生活を送っている。

彼はイギリスの田舎町で育つ。そして作詞家バーニー・トーピンと出会いこれを契機にミュージシャンとして世界に羽ばたいてゆく。彼はバーニーに詩をもらい、それに触発されてメロディーを書き上げる。バーニーの詩を見るだけで曲が自然に浮かんでくるとは・・・やはり天才だ。

僕は彼のファンで、特に好きな「ユア・ソング(僕の歌は君の歌)」などは30分くらいで作り上げてしまったそうだ。「ロケット・マン」とは彼が1972年に発表したシングル曲の題名だ。

この映画の監督は「ボヘミアン・ラプソディー」の最終監督であるクスター・フレッチャーが起用されている。そして主演には「キングスマン」のタロン・エガートンが選ばれ、踊って歌れるというすごい才能を発揮している。

話の筋を少し紹介すると。イギリスの田舎町ピナーで生まれたレジオナル・ドワイトは厳格な父と子供に関心のない母との愛情の少ない家庭で育つ。彼は不仲な両親のもとで不幸な少年時代を過ごすが音楽の才能には恵まれていた。

彼はロックに傾倒し芸名を「エルトン・ジョン」(タロン・エガートン)と改め、ミュージシャンを目指す。レコード会社で作詞家のバーニー・トーピン(ジェイミー・ベル)と出会い、彼の詩に触発されてメロディを造りを始める。

彼との共作で作った「ユア・ソング」が注目されデビューする。そしてロサンゼルスの伝説的なライブハウス・トルバドールでのパフォーマンスが評判を呼びスターダムに駆け上がってゆく。詳細は「ロケットマン」を見てね。

 

TATSUTATSU

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