コメディ

映画「シャザム!」感想・評価:呪文を唱えれば誰でもスーパーヒーローに変身出来るのか?

サマリー


★★★☆☆(お薦め)

2019年日本公開のアメリカ製作スーパーヒーロー映画
監督 デヴイッド・F・サンドバーグ(アナベル死霊人形の誕生シャザム!
出演 ●ザッカリー・リーヴァイ(マイティ・ソー バトルロイヤルシャザム!
●アッシャー・エンジェル(シャザム!
●マーク・ストロング(サンシャイン2057シャーロック・ホームズ裏切りのサーカスゼロ・ダーク・サーティリピーテッドイミテーション・ゲームキングスマンシャザム!
●ジャック・ディラン・グレイザー(シャザム!

『シャザム!』 予告編 (2019年)

 

ふざけたスーパーヒーロー映画だ。「シャザム!」と呪文を唱えるだけで誰でもスーパーヒーローになってしまうとは。でも残念ながら僕らはシャザムに成れない、何故なら魔法の杖が無いからだ。

どんな拍子か、間違ってスーパーヒーローになってしまった少年がまきおこすコメディだ。シャザムの中味は14才の少年だ。しかし、外見は大人・・・・そうすると誰しも考えることは同じ。

ビールをのんでみたい(苦くてまずい)、ストリップ劇場をのぞいてみたい(刺激が強すぎて目が開けられない)、大人の女性を口説いてみたい(何を言ってるのか自分でもよく分からない)・・・・などきりがない。

しかし、当面の課題はこのダサいコスチュームの脱ぎ方だ。おしっこも出来ない。実は「シャザム!」ともう一回唱えればもとにもどれるのだ。

大変なパワーを身に着けてしまった少年は自分の能力を動画サイトに乗せてしまう。まず、鉄拳パワーでコンクリートを粉々だ、弾丸を跳ね返す、高くジャンプする、稲妻パワーを見せる・・・視聴回数がうなぎ上りだ。

お金を儲けて、海の近くの崖っぷちに大邸宅を買いたい・・・・アイアンマンじゃないぞ。そして物語の中にはバットマンの小道具やら、最後には友人スーパーマンまで学校に招待してしまう。さらに金魚に話しかける「アクアマン」ネタまで出て来るしまつだ。もう手におえない。

これはもの凄く楽しい映画だ。でも、この映画の中に友情とか愛情とか奥深いものも散りばめてある。そして「シャザム」の宿敵「ドクター・シヴァナ」との闘い。さらに封印を解かれた七つの大罪がモンスターとなって立ちふさがる。是非お薦めだ。たまには、こんなノー天気な映画を見るのもいいね。

話しのスジを少し紹介すると。14才のビリー(アッシャー・エンジェル)は小さい時に母親に捨てられて一人で暮らしてきた。里親に何回かあずけられたがいつも逃げ出す。ある日彼はフィラデルフィア(当然「ロッキー」が絡んでくる)でグループホームを経営するバスケス夫妻に引き取られる。

グループホームにはフレディ(ジャック・ディラン・グレイザー)、ユージーン(イアン・チェン)、ダーラ(フェイス・ハーマン)、メアリー(グレイス・フルトン)、ペドロ(ジョバン・アルマンド)の五人の里子がいた。

ビリーはある日、いじめっ子に追っかけられ、地下鉄に乗ってしまう。ところがその地下鉄は不思議な魔法の砦ロック・オブ・エタニティに停車する。そこには魔術師がおり、清い心を持つビリーを勇者に選んだと言う。

魔術師の言うとおり、魔法の杖を握って「シャザム!」と唱えると筋骨隆々な若者に変身する。突然シャザム(ザッカリー・リーヴァイ)に変身したビリーは困ってフレディに助けを求める。

シャザムに変身したビリーは自分が凄い能力を持っていることを知る。その能力をフレディに勧められるままつまらないことに使ってしまう。スマホ充電もそのひとつだ。

そのころ、ドクター・シヴァナ(マーク・ストロング)が長年の研究で魔法の砦ロック・オブ・エタニティへの行き方を見つけてしまう。そしてそこで七つの大罪の封印を解き、彼らを従え超人となる。

ドクター・シヴァナはシャザムの存在を知り、彼を亡き者にしようと戦いを挑む。果たして生き残るのはどちらなのか・・・。

その後のストーリーとネタバレ

ドクター・シヴァナとシャザムの力は互角だ。友人のフレディがシヴァナに拉致されてしまう。もう逃げているわけにはゆかない、シャザムは本来の力を振り絞って彼に立ち向かう。

フレディを救出したシャザムはグループホームの5人の同僚たちと魔法の砦ロック・オブ・エタニティへの扉を開ける。そして魔法の杖を握り「シャザム!」と叫ぶ。なんと彼らもシャザムに生まれ変わる。

ビリーと5人のシャザムはドクター・シヴァナとモンスター・七つの大罪と闘う。そして敵をねじ伏せ、ドクター・シヴァナの頭から邪悪な光を奪い取る。これによって七つの大罪は封印され、もとの平穏な世界が戻る。

レビュー

実に楽しいコメディもののスーパーヒーロー映画だ。監督のデヴイッド・F・サンドバーグはジェームズ・ワン製作のもとで「アナベル 死霊人形の誕生」を監督している。この映画にもあのアナベル人形が出てきて楽しいね。

そこかしこにスーパーヒーロー達のパロディが出てきて笑いを誘う。この監督ホラーばかりでなくコメディの才能も持っていたとは驚きだ。ホラーとコメディは裏腹かもしれないね。

シリアスなスーパーヒーロー映画が多いなか、こんなコメディヒーローもありかと思う。エンドクレジットの中でパワーを封印され投獄されたドクター・シヴァナが出て来る。そして彼の所にイモムシが現われる、このムシは謎のメッセージを彼に告げる。まだまだ続きそうだね。

TATSUTATSU

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