SF

映画「移動都市/モータル・エンジン」感想・評価:もの凄く面白いのに上映館が少なく損した作品

サマリー


★★★☆☆(お薦め)

2019年日本公開のニュージーランド・アメリカ合作SFアクション冒険ドラマ
監督 クリスチャン・リヴァース(移動都市/モータル・エンジン
原作 フリップ・リーヴ「移動都市」
出演 ●ヒューゴ・ウィーヴィング(マトリックスシリーズ、ロード・オブ・ザ・リングシリーズ、ホビットシリーズ、移動都市/モータル・エンジン
●ヘラ・ヒルマー(移動都市/モータル・エンジン
●ロバート・シーハン(ジオストーム移動都市/モータル・エンジン

『移動都市/モータル・エンジン』日本版本予告映像

 

僕はこんなマニアックなSF映画が大好きだ。でも残念ながら北米では大コケ。道理で上映館が少ないわけだ。そんなに悪いSF映画ではないので、僕はお薦めする。

監督のクリスチャン・リヴァースはこれが初めての長編作品だ。彼はロード・オブ・ザ・リングシリーズなとで有名なピーター・ジャクソン監督の視覚効果などを担当していた。

近未来の荒廃した世界。60分で文明を破壊してしまった最終戦争後、大都市は移動しながら小都市を捕獲し生きながらえてゆく。まさに「都市が都市を喰う、弱肉強食の世界」だ。

巨大なキャタピラーの上に乗った移動都市「ロンドン」は最強で逃げ回る小都市を捕獲してはそれを資源にして太って行く。斬新なアイデアとリアルなCG、そして息もつかせないアクション・・・思わず見入ってしまう。「ハウルの動く城」を思い出す。

こんなに面白いのに何故コケたのか?やはり主役が無名で存在感が薄い。北米を狙ってのマーケットリサーチが不足しているようにも取れる。また、ストーリーがマニアックすぎるのも一般視聴者を遠ざけたのか・・・。

話しのスジを少し紹介すると。60分で文明を崩壊させてしまった最終戦争、人類は空に、海に、そして荒廃した陸地に分散して都市を作る。陸地は荒廃しているため一カ所にはとどまることが出来ない。

陸地に進出した都市は巨大なキャタピラーに支えられ資源と食料を求めて移動する。移動都市の中で最強、巨大化した「ロンドン」は小都市を捕獲しながら陸地を走り回る。しかし、獲物は減り続けている。

「ロンドン」の史学ギルド長サディアス・ヴァレンタイン(ヒューゴ・ウィーヴィング)は小娘ヘスター・ショウ(ヘラ・ヒルマー)に命を狙われる。サディアスは母のかたきだと言う。危機一髪トム・ナッツワーシー(ロバート・シーハン)にサディアスは救われる。

ところがサディアスの秘密を知ったトムはヘスターと一緒に廃棄物口に落とされる。外に出た二人は陸地を逃げることになる。夜になると陸地は非常に危ない。常に人間狩りが行われている。二人は運悪く捕まってしまう。奴隷として売り飛ばされようとしたときアナ・ファン(ジヘ)に助けてもらう。

サディアスは最終戦争で使われた究極の兵器を密かに組み立てていた。彼は市長を殺害し「盾の壁シャングオ」に向かおうとする。果たして静止都市「盾の壁」とは何なのか。何故へスターはサディアスを殺そうとするのか。さらにへスターを殺そうとする復活者「ストーカー :シュライク」とは・・・謎が謎を呼ぶ。

その後のストーリーとネタバレ

アナに助けられたヘスターとトムは空中都市「エアヘイブン」へと向かう。ところが機械の体と人間の魂を持った「復活者:ストーカー」が現れる。

ストーカーは実はヘスターの育ての親だったのだ。ヘスターが人間の体を捨て機械の体になるという約束を破り逃亡したため追っかけてきたのだ。

ストーカーがトムを殺そうとした時、ヘスターが「トムを愛している」と告げる。それを聞いたストーカーは戦意を焼失し消えてゆく。

ヘスター達はアナ・ファンに連れられ、静止都市「盾の壁シャングオ」へと向かう。市長を殺害し「ロンドン」を我が物にしたサディアスは究極の兵器「メドゥーサ」を完成させていた。

「メドゥーサ」の攻撃は堅牢な「盾の壁」を破壊する。ヘスターは「メドゥーサ」を無力化出来る「クラッシュドライブ」を亡くなった母から形見として受け取っていた。

ヘスターはアナ・ファン達の協力を得て「ロンドン」に乗り込む。そして「メドゥーサ」に「クラッシュドライブ」を差し込み破壊に成功する。あと一発攻撃されれば「盾の壁」は壊滅させられるところだった。

ヘスターはサディアスと対峙する。サディアスは飛行艇に乗って逃げようとしていた。トムはサディアスの飛行艇を打ち落とし、彼は「ロンドン」のキャタピラー押しつぶされる。

生き残った「ロンドン」の住人は「盾の壁シャングオ」と一緒に生きてゆくことを宣言する。そしてヘスターとトムは飛行艇に乗って世界の旅に出かけてゆく。

レビュー

大都市が小都市を食う。そして最後は移動都市と静止都市との戦いだ。発想が非常に面白い、アクションやCGも凄いのにあまりヒットしなかった。

ストーリーに違和感を感じる部分がある。ヘスターが命を狙うサディアスは父親かもしれない。そしてヘスターを殺そうとする「復活者:ストーカー」は彼女の育ての親とは・・・。

最終的にはサディアスが死に、移動都市「ロンドン」と静止都市「盾の壁」は和解することになる。壁の向こうには楽園が待っている。

やはり主役のキャラが弱かったのか?あと一歩工夫すれば世界で大ヒットしたかもしれない。

TATSUTATSU

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