第14位 ドリトル先生不思議な旅
1967年日本公開のアメリカ映画
監督 リチャード・フライシャー(海底二万里、ミクロの決死圏、ソイレント・グリーン)
原作 ヒュー・ジョン・ロフティング「ドリトル先生シリーズ」
出演 レックス・ハリソン(クレオパトラ、マイ・フェア・レディ)
サマンサ・エッガー(コレクター)
こんなミュージカル知らないぞ・・・・。と言う人がほとんどだと思う。
この映画は僕が小さいとき見に行ったと言うことで、あえてベストテンに入れております・・・ごめんね。
原作の「ドリトル先生」シリーズは児童文学で、この原作については多くの人が知っていると思う。実はこれがミュージカルになっていたんだ。
マイ・フェア・レディで有名なレックス・ハリソンが主演しているんだけど、残念ながらこの映画は大コケしてしまっている。
ドリトル先生は動物の言葉が分かるんだけど、周りのみんなは先生を気違い扱いする。先生は精神病院に入院させられそうになるんだけど逃げだして、アフリカの旅に出かける。
アフリカでは不思議な漂流島に到着して、色々な出来事があったりするんだけど、最後は「大海かたつむり」に乗り込んでイギリスに帰る。
映画の最後では確かドリトル先生が巨大な蛾に乗って月夜の夜を飛んでいたような気がする。
この映画でレックス・ハリソンは女嫌いの「ドリトル先生」を演じるんだけど、私生活では名うてのプレイボーイなんだ、生涯6度の結婚をして2人の女性を自殺に追い込んでいる。
映画では華々しいけど、私生活とのギャップが大きすぎる・・・スターとはそんなもんなのかな。
第13位 チップス先生さようなら
1969年日本公開のアメリカ映画
監督 ハーバート・ロス(グッバイガール、愛と喝采の日々)
原作 ジェームズ・ヒルトン「チップス先生さようなら」
主演 ピーター・オトゥール(アラビアのロレンス、ラストエンペラー)
ペトゥラ・クラーク(歌手「恋のダウンタウン」)
この映画も大昔に見に行って感動したことを思い出した。実に、心温まる純愛ドラマだ。
同名ベストセラー小説の映画化で、1939年にも映画化されている。
あの、アラビアのロレンスのピーター・オトゥールが歌を歌うとは、びっくりだ。
イングランド南部のパブリックスクールの堅物先生チップスは教育熱心ではあったが生徒の受けはよくなかった。
彼は夏休みを利用してイタリア旅行へ行く途中に女優のキャサリン(ペトゥラ・クラーク)と知り合う。
チップスは娘ほど年の違うキャサリンに恋をし、学校に連れて帰る。
堅物のチップス先生が女優の彼女を連れてきたことに、校長を始めスクールの全員がびっくりする。
キャサリンは学校中の人気者になる。また結婚を機会にチップス先生も生徒たちから好かれるようになってゆく。
そんな幸せな時期が続いたが、第二次世水大戦がはじまり、軍隊の慰問に出かけたキャサリンが空爆で死んでしまう。先生はそれからどうなってしまうのか・・・。
第12位 ロケットマン
2019年8月日本公開のイギリス・アメリカ合作の伝記ミュージカル
監督 デクスター・フレッチャー(ロケットマン)
出演 ●タロン・エガートン(キングスマン、キングスマン:ゴールデン・サークル)
●ジェイミー・ベル
●ブライス・ダラス・ハワード
●リチャード・マッデン
エルトン・ジョンの伝記ミュージカルだ。彼のファンやミュージカルの好きな人にはお勧めだ。全編わたるドラマに彼の曲が加わりふわふわした夢の中を漂っているような作品になっている。
日本でも大ヒットした「ボヘミアン・ラプソディー」と比較し、やや感動と盛り上がりに欠けるがそれなりのレベルはある。エルトン・ジョンは現在72歳、今でもツアーを精力的に行っている。
エルトンはこの映画を通して自分自身を知ってほしかったと述べている。彼は名声と引き換えにものすごく大きな代償を払っている。彼はゲイだが自分自身を「正直な人間」だと言っている。心無い周りの人たちによって傷つき、どん底に落ちてゆく。
ドラッグ、アルコール、セックス、過食、・・・におぼれ、自殺を図り、精神病も患う。でもそのどん底から這い上がり、今でも第一線の人気を維持している。私生活では同性パートナーのデヴィッド・ファーニッシュと充実した生活を送っている。
彼はイギリスの田舎町で育つ。そして作詞家バーニー・トーピンと出会いこれを契機にミュージシャンとして世界に羽ばたいてゆく。彼はバーニーに詩をもらい、それに触発されてメロディーを書き上げる。バーニーの詩を見るだけで曲が自然に浮かんでくるとは・・・やはり天才だ。
詳細は「ロケットマン」を見てね。
第11位 シェルブールの雨傘
1964年日本公開のフランス映画
監督 ジャック・ドゥミ(ロシュフォールの恋人たち)
音楽 ミシェル・ルグラン(音楽:栄光のルマン、ネバーセイ・ネバーアゲイン)
出演 カトリーヌ・ドヌーヴ(終電車、ダンサー・イン・ザ・ダーク)
ニーノ・カステルヌオーヴォ(イングリッシュ・ペイシェント)
抜群の色彩感覚と、ミシェル・ルグランの音楽、全編歌のみの完全なミュージカルだ。
俳優は歌わず、全て吹き替えだ。20歳のカトリーヌ・ドヌーヴが実にみずみずしく美しい。
港町シェルブールに住む自動車整備工のギィ(ニーノ・カステルヌオーヴォ)と雨傘店のジュヌヴィエーヴ(カトリーヌ・ドヌーヴ)は結婚を誓い合う仲だ。
ところがアルジェリア戦争の召集令状がギィに届いてしまう。戦地に向かう前に二人は結ばれる。
しばらくしてジュヌヴィエーヴはギィの子を妊娠しているのが分かる。
そんな彼女はローラン・カサールと言う男から求婚される。ギィを待ち続けていた彼女だが仕方なく、ローランの申し入れを受ける。
戦争から戻ったギィはジュヌヴィエーヴと母親が引っ越してしまったことを知る。彼は自暴自棄になって荒れるが、幼馴染のマドレーヌに救われる。
そしてしばらく時がたってギィは偶然ジュヌヴィエーヴと再会する。彼女の横にはフランソワーズと言う女の子がいた。
最後のシーンが涙を誘うね。カトリーヌ・ドヌーヴはこの後大女優になって今でも映画に出続けている、ちょっと太ったが美人健在だね。
第10位 屋根の上のバイオリン弾き
1971年日本公開のアメリカ映画
監督 ノーマン・ジュイソン(月の輝く夜に、ザ・ハリケーン)
原作 ショーレム・アレイヘム
出演 トポル(フォロー・ミー、007ユア・アイズ・オンリー)
テーマ音楽サンライズ・サンセットは哀愁漂う音楽で耳に残る。
日本でもこのミュージカルが大成功を収めている。森繁久彌さんとか上条恒彦、西田敏行、市村正規さんらが受け継いでロングランが続いている。
テヴィエ(トポル)はウクライナ地方の小さな村で牛乳屋を営んでいる。彼は家内と娘5人とユダヤ教の戒律を守ってつつましやかに暮らしている。
テヴィエは娘たちを金持ちの男と結婚させようと奮闘する。
でも長女は頼りない仕立て屋のモーテルと結婚してしまう。次女は革命闘士パーチェクを追ってシベリヤに行ってしまう。
さらに三女はロシア青年と駆け落ちする。
そして一家はエスカレートしてきたユダヤ人排斥運動によって住み慣れた村を追いだされてしまう。
彼らは新天地ニューヨークに向かう。
「屋根の上のバイオリン弾き」とはユダヤ人の不屈の魂の象徴と言われている。
不安定な屋根の上でうまくバランスを取りながらバイオリンを弾きこなす・・・つまり不安定な世界でしっかりとした考え(しきたり)を持ち、しかも周囲とバランスを取りながら暮らして行くことを意味していると思う。
第9位 メリーポピンズ
1965年日本公開のファンタジー映画
監督 ロバート・スティーヴンソン(ジェーン・エア)
出演 ジュリー・アンドリュース(サウンド・オブ・ミュージック)
ジュリー・アンドリュースの出世作だね。彼女はこの映画でアカデミー賞主演女優賞を獲得している。
制作はウォルト・ディズニー・カンパニーで実写とアニメがうまく融合したファンタジーの世界を描いている。
ロンドンに住む厳格で無愛想な銀行家ジョージ・バンクスは子供達に接する機会が少なく、彼の妻も外出が多い。
だから二人の子供はナニーまかせだ、でも二人はいたずら好きであることからナニーがすぐにやめてしまう。
そんなある日ナニー募集の候補者にメリー・ポピンズ(ジュリー・アンドリュース)が空から現れ、二人の子供は彼女と不思議な体験をしてゆく。
ある日子供たちは父親の銀行で「お金を返して」と騒いだため、銀行が取り付け騒ぎと勘違いされてパニックとなる。
その責任を取らされてジョージ・バンクスは銀行をクビになる。そして本当に大切なのは仕事ではなくて子供たちであることを悟る。
第8位 ハロー・ドーリー!
1969年日本公開のアメリカ映画
監督 ジーン・ケリー(雨に唄えば)
出演 バーブラ・ストライサンド(ファニー・ガール、追憶)
ウォルター・マッソー(おかしな二人、がんばれ!ベアーズ)
ルイ・アームストロング(上流社会、5つの銅貨)
湯水のようにお金をつぎ込んだミュージカルの大作だ。
アカデミー賞を3部門獲得するなど評価は高かったけど、興行的にはさえなかったらしい。
僕も見に行ったが、なんか面白くなかったような気がする。でもルイ・アームストロングが歌うしゃがれた主題歌「ハロー・ドーリー!」はよかった。
それにしてもバーブラ・ストライサンドの歌はすごい・・・才能の塊のような女性だ。顔はややファニーフェイス(美人じゃないけど個性的な顔)だけどね。
未亡人のドーリー(バーブラ・ストライサンド)は結婚の仲人業を仕事にしている。
顧客のホーレス(ウォルター・マッソー)は彼女に姪の結婚相手を探してくれるように依頼する。でも姪のアーメンガードには貧乏画家の恋人がいた。
それにドーリーはホーレスが気になる、そして彼の気を引くために一計を案じる。
このミュージカルの場面はロボット映画「ウォーリー」に出て来る・・・見てね。
第7位 グレイテスト・ショーマン
2018年2月日本公開のアメリカ製作ミュージカル
監督 マイケル・グレイシー(グレイテスト・ショーマン)
出演 ●ヒュー・ジャックマン(X-MENシリーズ、ヴァン・ヘルシング、リアル・スティール、レ・ミゼラブル、チャッピー、LOGAN/ローガン、グレイテスト・ショーマン)
●ザック・エフロン(セブンティーン・アゲイン、ネイバーズ、グレイテスト・ショーマン)
●ミシェル・ウィリアムズ(ブロークバック・マウンテン、マリリン7日間の恋、マンチェスター・バイ・ザ・シー、グレイテスト・ショーマン)
●レベッカ・ファーガソン(ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション、ガール・オン・ザ・トレイン)
●ゼンデイヤ(スパイダーマン:ホームカミング、グレイテスト・ショーマン)
非常に良かったね、映画の熱気で10才若返った気分だ。「ラ・ラ・ランド」もそうだけどミュージカルは映画館で観た方がバツグンにいい。スクリーンいっぱいに歌や踊りが楽しめ、大音響の振動を体中で感じられる。そして良く出来たストーリーに心が揺さぶられ、目頭が熱くなる。
ヒュー・ジャックマンは「X-MEN」のウルヴァリンで有名だけど歌やダンスも実にうまい・・・もうびっくり。監督のマイケル・グレイシーはこれが初長編映画とのことで二度びっくりだ。是非恋人を連れて鑑賞することをお薦めする(もちろん僕のように一人でもOKだ)。
サーカスを作った偉大な興行師P.T.バーナムの物語だ。そして彼の妻と家族との愛の物語でもあるね。P.T.バーナムを演じるのはヒュー・ジャックマン、そして妻役のチャリティは「マンチェスター・バイ・ザ・シー」でアカデミー賞候補となったミシェル・ウィリアムズが演じている。
貧しい仕立て屋職人の息子バーナムは幼なじみで裕福なチャリティに求婚する。彼女は両親の反対を押し切って彼と一緒になる。二人には可愛い娘が二人出来たが日々の生活は厳しかった。
バーナムは勤めていた会社が倒産する不運に見舞われるが、これを機会に銀行から金を借りて「バーナムのアメリカ博物館」をスタートする。博物館には蝋人形や動物の剥製が展示されたがイマイチ人気が無い。
娘達から動かないものを見てもつまらないと言われる。そこでバーナムはユニークな人々を集めてショーをすることを考えた。小人の「親指トム将軍」、髭の生えた女性歌手レティ(キアラ・セトル)、空中ブランコ乗りのアン(ゼンデイヤ)とW.D.(ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世)の黒人兄弟。
批評家からは酷評されたがショーは大人気となる。彼は上流階級の舞台劇プロデューサー フリップ・カーライル(ザック・エフロン)を説き伏せ仲間に入れる。そしてフリップのコネを生かして上流階級の世界に打って出る。
順調にいきかけたと思われたその時バーナムは予想もつかない悲劇に見舞われる・・・。
第6位 美女と野獣(2017年映画)
2017年4月日本公開のアメリカ製作 アニメ「美女と野獣」の実写リメイク映画
監督 ビル・コンドン(ドリーム・ガールズ、Mr.ホームズ名探偵最後の事件、美女と野獣)
原作 フランスの民話「美女と野獣」
出演 ●エマ・ワトソン(ハリー・ポッターシリーズ、ノア約束の舟、美女と野獣)
●ダン・スティーヴンス(ザ・ゲスト、誘拐のおきて、美女と野獣、ダウントン・アビー)
●ルーク・エヴァンス(タイタンの戦い、ガール・オン・ザ・トレイン、ホビット、ドラキュラZERO)
●ケヴィン・クライン(ワンダとダイヤと優しい奴ら、美女と野獣)
●ジョシュ・ギャッド(スティーブ・ジョブズ、ピクセル、美女と野獣)
アニメ「美女と野獣」がもの凄く良かったから、ストーリーも一緒だし果たして実写はどうなのかなと思ってたけど世界中で大ヒット、興行収入1,200億円以上を稼ぎ出している。
何が良かったと言えば、ヒロインのベルにエマ・ワトソンを起用したことだと思う。ハリー・ポッターシリーズの人気と知名度をこの映画でさらに爆発させている。
映画に出て来るベルは勤勉で読書家で自立心旺盛な女性だけどエマ・ワトソンも私生活では同様な女性のイメージを持っている。
映画は膨大な製作費をつぎ込み、凄い俳優たちを総出演させ、豪華の衣装とセットそれに素晴らしい音楽・・・約2時間を夢の世界に連れてってくれる。家族と一緒に観に行ったら最高の映画だ。
エマ・ワトソンは「ラ・ラ・ランド」のミア役を蹴っただけのことはあった。これからの彼女の飛躍が楽しみだ。
あるフランスの城に若くてハンサムだけど放漫な王子(ダン・スティーヴンス)が住んでいた。凍えるような雪の晩に老婆(ハティ・モラハン)が現われ「寒さをしのがせてくれたら一輪のバラを差し上げましょう」と懇願する。
ところが王子は老婆の願いを拒絶してしまう。老婆は魔女に変身し、王子を醜い野獣に変え、使用人たちを全て家具にしてしまった。この呪いは「魔法のバラの花びらが全て落ちる前に王子が心から愛し、そして愛される女性が現われない限り解けない」そして「花びらが全て落ちてしまえば永遠に人間に戻ることは出来ない」と・・・。
長い月日が経ち誰もが城のことを忘れてしまった。小さな村に美人で優しく聡明なベル(エマ・ワトソン)が父親のモーリス(ケヴィン・クライン)と暮らしていた。
村には女性たちのあこがれの的ガストン(ルーク・エヴァンス)と言う高慢で横暴な男がいてベルに求婚する。彼女はそんな男には見向きもしない。
ある日市場に出かけたモーリスが行方不明になってしまう。ベルは父親を捜しに出かけ、ある呪われた城にたどり着く。そこには恐ろしい野獣と話をする家具たちがひっそりと住んでいた。
城に囚われていた父を見つけると「自分が代わりに囚われの身になる」と父の解放を野獣に約束させる。果たしてベルはどうなってしまうのか・・・。
放漫で女性を愛することを知らなかった野獣は心優しいベルに少しずつ惹かれてゆく。
第5位 ラ・ラ・ランド
2017年日本公開のアメリカ ミュージカル映画
監督・脚本 デミアン・チャゼル(セッション、ラ・ラ・ランド)
出演 ●ライアン・ゴズリング(きみに読む物語、ドライヴ、ラ・ラ・ランド、ブレードランナー2049)
●エマ・ストーン(アメイジング・スパイダーマンシリーズ、マジック・イン・ムーンライト、バードマン、ラ・ラ・ランド)
●ジョン・レジェンド(ラ・ラ・ランド)
●ローズマリー・デウィット(ポルター・ガイスト、ラ・ラ・ランド)
●J・K・シモンズ(スパイダーマンシリーズ、クローザー、セッション、ターミネーター新起動/ジェニシス、ザ・コンサルタント、ラ・ラ・ランド)
●フィン・ウィットロック(ノア約束の舟、マネー・ショート、ラ・ラ・ランド)
この映画を5位にしちゃいました。実に心にジーンと来るミュージカルだ。第89回アカデミー賞で14部門ノミネートされている。
若い男と女の出会いと別れが実に切ない。ジャズを愛するピアニストのセブ(ライアン・ゴズリング)と大スターを夢見る女優の卵、ミア(エマ・ストーン)はお互い知り合い、愛し合う。
二人は一緒に暮らし、夢を実現しようと奮闘する。セブはジャズが演奏できる店を持つのが夢だ。でもジャズの人気は低迷している。
彼は現代風のバンドに所属し、新しい音楽でのし上がって行く。ミアもオーディションを受けたり、一人芝居をやったりと着実にキャリアアップしようと奮闘する。
二人の夢が現実になろうとした時、運命は二人を遠ざけようとしてゆく・・・・。詳しいレビューは「ラ・ラ・ランド」を見てね。
第4位 雨に唄えば
1953年日本公開のアメリカ映画
監督 ジーン・ケリー(巴里のアメリカ人)
出演 ジーン・ケリー
デビー・レイノルズ(恋するリベラーチェ)
ドナルド・オコナー
もうこの映画はミュージカルの定番で何も言うことない。ジーン・ケリーが雨の中で傘を持って歌い踊るシーンは映画史に残っている。
この映画を載せないとミュージカル ファンからブーイングだ。
もう一つトピックスがあるんだ、スター・ウォーズのレイア姫を演じるキャリー・フィッシャーは大女優デビー・レイノルズの娘なんだ・・・もうびっくり。
物語のスジは恋愛ものだ、サイレント時代のドン(ジーン・ケリー)とリタは大スターであったが、トーキーの波が押し寄せつつあった。
リタは悪声で、声を出したら人気が落ちるとのことで、吹き替えにキャシー(デビー・レイノルズ)を使う。
ドンとキャシーは恋人同士であった。ドンを好きなリタは怒ってキャシーを自分専属の吹き替えにして、表舞台に立てないようにしてしまう。
さて二人はどうなって行くのか・・・。
第3位 マイ・フェア・レディ
1964年日本公開のアメリカ映画
監督 ジョージ・キューカー(若草物語)
原作 ジョージ・バーナード・ショウ「ピグマリオン」「シーザーとクレオパトラ」
出演 オードリー・ヘプバーン(ローマの休日、麗しのサブリナ)
レックス・ハリソン(クレオパトラ、ドリトル先生不思議な旅)
オードリー・ヘプバーンがスターの座を確立した35才のアブラがのった時期の作品だ。
彼女が着る衣装は抜群のセンスと着こなし、キャシャな彼女だからこその最高のファッションだ。
楽曲の素晴らしさも光る、特に「踊り明かそう」はスタンダードナンバーだ。
ミュージカル映画は歌や踊り、衣装や豪華なセットなどなど巨大なプロジェクトなんだ。それにアカデミー賞を8コも獲得している。
言葉遣いの悪い田舎娘イライザ(オードリー・ヘプバーン)を上流階級の貴婦人に育て上げることが出来るのか、言語学者のヒギンズ教授(レックス・ハリソン)は友人のピカリング大佐と賭けをする。
ヒギンズ教授はイライザに言葉づかいの特訓をしてゆく。
そして彼女は社交界にデビューするが、彼女に上流階級のフレディ(ジェレミー・ブレット)が恋をしてしまう。(ジェレミー・ブレットは「シャーロック・ホームズの冒険」で世界的に有名だ。)
ところがヒギンズ教授も彼女に愛情を感じてゆく、さて彼女の運命はどうなってゆくのか・・・・。
ところでオードリー・ヘプバーンは晩年ユニセフの親善大使として貧しい子供たちのために尽くしたんだ。でも癌で63歳の若さで亡くなっている・・・今の僕の年齢と同じだ。
もっと長生きして活躍してほしかったね。
第2位 ウエスト・サイド物語
1961年日本公開のアメリカ映画
監督 ロバート・ワイズ(サウンド・オブ・ミュージック、アンドロメダ、スタートレック)
ジェローム・ロビンス(屋根の上のバイオリン弾き)
音楽 レナード・バーンスタイン
スティーヴン・ソンドハイム
出演 ナタリー・ウッド(理由なき反抗、草原の輝き)
リチャード・ベイマー(終着駅、アンネの日記)
ジョージ・チャキリス(ブーベの恋人、ロシュフォールの恋人たち、日本の面影)
リタ・モレノ(王様と私、愛の狩人)
ラス・タンブリン(掠奪された七人の花嫁)
この映画が放映された時、僕はまだガキんちょだったんでよく知らない。でもその何年か後にリバイバル放映があり、友人と一緒に劇場に見に行った・・・たぶん高校生の時だったかなー。
今でもその感動を覚えている。2時間半の超大作で途中インターミッション(休憩)が入るんだけどあっという間に終わってしまったほど映画に夢中になってしまった。
それまでミュージカルはやや敬遠してたけど、この映画を観てから考えが変わった。
第34回アカデミー賞を総なめの10部門受賞しているんだ・・・納得。ダンスも躍動感あふれ、音楽に衣装も素晴らしい・・・映画って本当に楽しい。
物語は単純で、シェイクスピアの「ロミオトジュリエット」をニューヨークの現代版に置き換えたものなんだ。
ポーランド系アメリカ人(ジェット団)とプエルトリコ系アメリカ人(シャーク団)の2つの非行グループの縄張り争いなんだ。
あるダンスパーティーで、シャーク団のリーダー ベルナルド(ジョージ・チャキリス)の妹マリア(ナタリー・ウッド)とジェット団の元リーダー トニー(リチャード・ベイマー)が恋に落ちてしまう。
ジェット団とシャーク団は因縁の縄張り争いを終わらせるため、一対一の決闘をすることになった。
当初は素手で戦う予定だったが、途中からナイフを使っての死闘となる。ベルナルドは戦いを止めに入ったトニーを挑発し、怒ったリフ(ラス・タンブリン)を刺殺してしまう。
そしてリフのナイフを受け取ったトニーはマリアの兄ベルナルドを刺殺してしまう。
ベルナルドの弟分でマリアの許婚チノは拳銃を持って、トニーを殺そうと探し回る。
トニーはマリアを連れてどこかに逃げようと考える。そしてマリアを見つけたトニーは彼女のもとに駆け寄ろうとしたとき、チノの拳銃が火を噴く・・・・。
この映画は大ヒットしたけど、日本ではジョージ・チャキリスの人気がすごかった。それに1984年NHKのドラマ「日本の面影」に小泉八雲役で彼が主演している・・・懐かしい。
彼は小森のおばちゃま(かつての有名な映画評論家)からいつも「なぜ、結婚しないの」と言われていたネ。今考えてみると彼はやっぱり「ゲイ」なのか・・・。
映画史を塗り替えるようなすごいミュージカルだけど、出演者でメジャーになった人は残念ながら誰もいなかった・・・映画のイメージが強すぎたんだろーね。
第1位 サウンド・オブ・ミュージック
1965年日本公開のアメリカ映画
監督 ロバート・ワイズ(ウエスト・サイド物語、砲艦サンパブロ、アンドロメダ、スタートレック)
脚本 アーネスト・レーマン
音楽 リチャード・ロジャース
オスカー・ハマースタイン二世
出演 ジュリー・アンドリュース(メリー・ポピンズ、ビクター/ビクトリア)
クリストファー・プラマー(12モンキーズ、ドラゴン・タトゥーの女)
この映画はもう何回観たか分からない。見るたびに胸が締め付けられる思いがする。
良き時代のミュージカルの最高傑作だと思う。史実をベースにしているが、現実とはやや異なっているようだ・・・。
オーストリアの自然の風景が実にすばらしい、冒頭のマリア(ジュリー・アンドリュース)が高原で「サウンド・オブ・ミュージック」を歌うシーからすでに映画に引き込まれてしまう。
彼女ならではの映画だ、彼女抜きでは考えられない。
彼女の4オクターブの声域を持つ澄んだ歌声に心が洗われる。でも彼女は世に出るまで家が貧しく苦労したようだ。
自分の実力で自分の人生を切り開いていった芯の強さが感じられる。
オーストリアのザルツブルクが舞台だ、ドイツによるオーストリア併合の時代背景、そして第二次世界大戦へと進む暗い雰囲気が漂う。
修道女見習いのマリアはトラップ大佐(クリストファー・プラマー)の7人の子供の家庭教師を依頼される。彼は数年前に妻を亡くし、子供たちを軍隊形式でしつけていた。
マリアに対し7人の子供たちは最初はいたずらをするが、そのうちにマリアの優しい心に触れて彼女を母親のように好きになって行く。
トラップ大佐には婚約者のエルザがいるが、彼の心はマリアに移って行く。そして彼はエルザに別れを告げ、マリアと結婚式を挙げる。
新婚旅行から戻った二人だが、トラップ大佐にドイツ海軍からの出頭命令が届く。
そして彼は家族と一緒に山を越えスイスに亡命する決心をする。
果たして彼らは無事に山を越えられることが出来るのであろうか・・・。
ところで、月日は流れるのが早いものでこの映画に出ていた一番ちっちゃな女の子が、かつてのプレイボーイ紙でオールヌードを披露していたんだ・・・・もう、びっくりだ。
まとめ
今回、ミュージカル映画ベストテンを選んでみたけど。なつかしい映画ばかりで思わず昔を思い出した。こんな古き良き時代があったなんて、涙が出そうになる。
最近では大作ミュージカル映画は下火になってしまったけど、ディズニーのアニメ「アナと雪の女王」などでその存在感はまだまだ残っている。
歌と踊りと演技と3倍楽しめるはずなのに、ミュージカル映画の良さが見直される日を夢見て、古いミュージカル映画を観て我慢しようか・・・。でも最近では「美女と野獣」「ラ・ラ・ランド」が大ヒット、復活の兆しが見えるね。「リメンバー・ミー」はミュージカルではないけど、曲が大ヒットだ。
TATSUTATSU
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