ベストテン

日本アニメヒーロー実写映画ベストテン:ハリウッド映画には及ばないがそのチープさがたまらない

はじめに

「GANTZ(ガンツ)」


マンガのヒーロー実写映画はCGなどの技術によって、まあまあみられるレベルになってきている。大昔の「鉄腕アトム」はとんがり帽子を子供に被せてアトムに仕立てていた。「鉄人28号」なんかは俳優がブリキの服を着て「オズの魔法使い」のようなロボットだった。

「鉄腕アトム」

それでも、僕はこのテレビドラマを食い入るように見ていた。当時は、こんなチンケなドラマでも子供にとっては神様のように崇めたものだ。今見るとなんでこんな見苦しいものに血眼になっていたのかと唖然とするが当時は本当に画期的だったのだ。

「鉄人28号」

今回、アニメのヒーロー実写映画をまとめて見た。原作とかなりかい離していると批判を受けた作品や原作よりいいと大ヒットした作品もある。

ようは、どれだけマンガファンを取り込めるかが勝敗を分ける。もちろん原作をリスペクトしながらストーリーを変更することもあるかと思う。しかし、その変更がファンを逆なでする場合がある。だからアニメヒーロー実写映画は難しいのだ。

「まぼろし探偵・・・吉永小百合さんがデビューしている、可愛いね」

ここに10本のアニメヒーロー実写映画をまとめて見た。とりあえず順位を付けてみたが、好きなマンガが実写化されるだけでうれしいと思うファンもいるかと思う。順位など関係なく見て頂ければ有難い。

 

第10位 ガッチャマン

2013年8月公開のアニメヒーロー実写映画
監督 佐藤東弥
出演 ●松坂桃李
●綾野剛
●剛力彩芽
●濱田龍臣
●鈴木亮平

映画『ガッチャマン』予告編

 

とにかく有名俳優を使い、豪華なCGを組み合わせとけばヒットするだろうと安易に考えファンの心理を逆なでした「逆なで作品」となってしまった。「ガッチャマン」内部の恋愛三角関係がメインテーマになって、往年のファンを怒らせた。

出演者を見ると凄い「西郷どん」でブレイクした鈴木亮平さんも出ていたとは。逆に青年実業家と恋愛中の剛力彩芽さんについてはファンの意見が分かれたようだ。

悪魔の集団「ギャラクター」に全世界が壊滅させられる。これに対抗できるのは特殊な「石」の適合者「ガッチャマン」だけだ。彼ら「Gグループ」は訓練され実戦配備される。果たして敵に勝てるのか。

第9位 テラフォーマーズ

2016年公開のアニメヒーロー実写映画
監督 三池崇史
原作 貴家悠、橘賢一「テラフォーマーズ」
出演 ●伊藤英明
●武井咲
●小栗旬
●山田孝之

映画『テラフォーマーズ』本予告

 

この豪華な俳優陣を見ているとびっくりだ。主演の伊藤英明、武井咲、小栗旬を始め・・・なんとケイン・コスギまで出ている。物語は、コメディかと思うほどチープだ。

途中、ブレードランナーのパクリかと思うシーンもある。しかし、僕はこんなくだらなさを真剣に演技している俳優陣が好きだ。しかも「インターステラー」の製作チームと初めてアイスランドで撮影した点は評価に値する。

物語は火星の「テラフォーミング計画」のために放たれたゴキブリが人間化する。これを「テラフォーマー」と呼んでいる。これを駆除するため地球から特殊な人間たちが送り込まれる。彼らは昆虫の遺伝子を組み込まれ、変身することが出来る。

昆虫の遺伝子が実にマニアックだ。カブトムシやクワガタムシではない、オオスズメバチ、クモイトカンコガ、サバクトビバッタなどマニアックだ。果たして「テラフォーマー」を駆除することが出来るのか・・・。

第8位 いぬやしき

2018年4月公開の日本SFスーパーヒーロー映画
監督 佐藤信介(GANTZ、図書館戦争、アイアムアヒーロー、いぬやしき)
原作 奥浩哉 コミック「いぬやしき」
出演 ●木梨憲武
●佐藤健
●斉藤由美
●本郷奏多
●二階堂ふみ
●濱田マリ
●福崎那由也
●三吉彩花
●伊勢谷友介

映画『いぬやしき』【予告】4月20日(金)公開

 

最強のじじいと高校生のバトルだ。普通、じじいと高校生が戦ったら、当然じじいが負ける。ところがここに出て来る犬屋敷じじい(木梨憲武)は地球でも滅ぼしてしまいそうなスーパーじじいだ。何と僕はこの映画を劇場に駆け付けて見に行ってしまったのだ。

実は彼は知らないうちにロボットにされてしまう。同時に同じ場所にいた高校生 獅子神(佐藤健)もしかりだ。しかし、屈折した心を持つ彼は殺人鬼に変貌し、人々を殺しまわる。逆に犬屋敷は正義の味方となる。

二人は新宿の都庁舎周辺をロケットを背負い、飛び回って戦う。果たして同じ能力を持つ彼らのうちで生き残るのは誰なのか?ロボットになる前の犬屋敷は実に頼りない、そして社会や家庭からつまはじきにされる・・・僕もじじいだから身につまされる。詳細は「いぬやしき」を見てね。

第7位 亜人

2017年9月公開のアニメヒーロー実写映画
監督 本広克行
原作 桜井画門「亜人」
出演 ●佐藤健
●綾野剛
●玉山鉄二

映画『亜人』予告【2017年9月30日公開】

 

17年前にアフリカの戦場で死ぬことが無い人間「亜人」が見つかった。亜人は死なない「命を繰り返す」ことを除けば普通の人間だ。日本では26才の研修医永井佳(佐藤健)がトラックに轢かれ、国内3例目の亜人であることが判明する。

永井佳は死なないことを理由に人体実験が繰り返される。亜人研究所に押し入った佐藤(綾野剛)と田中(城田優)に助けられる。ところが人間たちを虫けらのように殺す佐藤に永井はなじめず敵対関係となる。

さて、二人の戦いはどちらに勝敗が傾くのか・・・。死なない人間であることの設定が面白い。そして彼らの分身「黒い幽霊」とは。とにかく戦闘シーンが凄い。死なない亜人を倒す方法はあるのか・・・ヒント・電気掃除機が効果があるらしい。

第6位 デスノート

2006年6月公開のアニメヒーロー実写映画
監督 金子修介
原作 大場つぐみ、小畑健「DEATH NOTE」
出演 ●藤原竜也
●松山ケンイチ
●瀬戸朝香

Deathnote Movie Trailer

 

僕はこのマンガの大ファンだ、大変楽しませてもらいました。映画は前篇・後編に別れ、大ヒットした。死神リュークが人間界に落とした「デスノート」。このノートに名前を書くとその者を殺すことが出来る。

夜神月(藤原竜也:やがみライト)はこのノートを拾い、犯罪者を次々と殺して行く。彼はちまたで「キラ」と呼ばれる。それに対し警察は連続殺人として犯人を追ってゆく。

警察を裏から指揮し難事件を解決してきた天才名探偵L「エル」(松山ケンイチ)が「キラ」の前に立ちふさがる。二人の天才が激突する。果たして勝つのはどちらか・・・・。2016年に「デスノートLight up the NEW world」が発表されている。またハリウッドでも映画化されている。

ユーチューブ予告編。

映画『デスノート Light up the NEW world』本予告

 

「キラ」と「エル」の頭脳戦がたまらない魅力だ。踏み込んだらもう逃げられない。

&

第5位 アイアムアヒーロー

2016年4月公開のアニメヒーロー実写映画
監督 佐藤信介
原作 花沢健吾「アイアムアヒーロー」
出演 ●大泉洋
●有村架純
●長澤まさみ

映画「アイアムアヒーロー」予告編 “ZQN”出現にパニック&銃を構える英雄も #I am a HERO #movie

 

主人公鈴木英雄を演じる大泉洋さんが実にいい。鈴木英雄は35才の冴えない漫画家だ。売れっ子漫画家のアシスタントをしながら再デビューを目指しているがうまくゆかない。

そんな時に全国的に「噛みつき事件」が起こる。そしてこれは謎の感染症として拡大してゆく。噛まれた人間は「食人鬼」と化し次々と人を襲う。この奇病は「ZQN(ゾキュン)」と呼ばれ、いわばゾンビだ。

英雄は都内から富士山に向かって逃亡する。途中、半感染状態の早狩比呂美(有村架純)と看護師藪・小田つぐみ(長澤まさみ)と合流するが果たして逃げ切ることが出来るのか・・・。

モールなどでの戦闘シーンは韓国で撮影された。猟銃も本物を使っているとのことで迫力満点だ。

第4位 GANTZ

2011年1月公開のアニメヒーロー実写映画
監督 佐藤信介
原作 奥浩哉「GANTZ」
出演 ●二宮和也
●松山ケンイチ
●吉高由里子

Gantz Live Action – Trailer / ガンツ実写- 予告編

 

僕はこのコミックのファンだ。だから実写化は期待していた。映画はそこそこヒットしたがもうひと頑張りしてほしかった。二部構成でPART1「GANTZ」の3か月後にPART2「GANTZ PERFECT ANSWER」が公開された。

大学生の玄野計(二宮和也)と小学校の時同級生だった加藤勝(松山ケンイチ)は地下鉄で酔っ払いを助けようとして電車に轢かれてしまう。死んだと思われていた二人は「ガンツ」に召喚される。

同じように「ガンツ」に召喚されたメンバーが一部屋に集まり、ガンツスーツに身を包み武器を持って「星人」を抹殺するよう指示を受ける。当初はまごつくが生き残りをかけて「星人」たちと闘う。

ところが、強力な千手観音との闘いで加藤は殺されてしまう。果たして玄野は「ガンツ」の試練を乗り越えることが出来るのか、そして加藤をもう一度甦らせることが出来るのか・・・。

ユーチューブ予告編。

『GANTZ:O』本予告

劇場アニメとして「GANTZ:O」が2016年に公開されている。とにかく、発想が面白い、そしてガンツスーツ、武器のデザインが凄い。色々な「星人」が出てきて飽きさせない。「GANTZ:O」には岡八郎が出て来る。あなたも虜になってしまうこと間違いない。

ミステリー小説「GANTS ガンツ事件」人が電車に飛び込んだのに死体が無い

第3位 進撃の巨人

2015年8月公開のアニメヒーロー実写映画
監督 樋口真嗣
原作 諫山創「進撃の巨人」
出演 ●三浦春馬
●長谷川博己
●水原希子
●本郷秦多

映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』プロモーション映像

 

二部構成になっており、前半は「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」、後半「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド」だ。

累計部数7600万部を突破したメガヒットマンガの実写化だ。残念ながら熱狂的なファンからは「クソ映画」と酷評されている。賛否両論に割れた結果となってしまった。近々、ハリウッド版が公開される予定だ・・・楽しみだね。

ストーリーはユニークで面白い。地球上に君臨する人類が食われる立場になる逆転現象が受けに受けた。人類は突然現れた「巨人」に追い詰められる。生き残った人間は3重の壁を作ってその中でかろうじて生きていた。

ところがその壁が「超大型巨人」によって破られる。果たして人類は生き延びることが出来るのか・・・。

第2位 寄生獣

2014年10月公開のアニメヒーロー実写映画
監督 山崎貴
原作 岩明均「寄生獣」
出演 ●染谷将太
●阿部サダヲ
●深津絵里
●橋本愛

映画『寄生獣』予告編

 

人間に寄生する「パラサイト」がグロくて実にいい。他の映画でけっこうパクられているのでは・・・と感じる。最近大ヒットしたハリウッド映画「ヴェノム」も影響を受けていると思う。

この映画も「前篇」「後編」と二部構成になっている。ストーリーは二転三転とひねられ面白い。深海から浮上してきた生物が人間の脳を乗っ取りパラサイト化する。

泉新一(染谷将太)もこれに襲われるが脳への寄生は免れる。しかし、彼の右腕に「ミギー」(声は阿部サダヲ)と言うパラサイトが住み着いてしまう。

人間に寄生した「パラサイト」たちは人間を捕食しながら「パラサイトネットワーク」を形成してゆく。さらに警察も連続殺人事件としてこれらの犯人を追ってゆく。両者に追われる立場となってしまった泉新一はさてどうなってしまうのか・・・。

第1位 新造人間 キャシャーン

2004年4月公開のアニメヒーロー実写映画
監督 紀里谷和明(ラスト・ナイツ
原作 吉田竜夫、タツノコプロ「新造人間 キャシャーン」
出演 ●伊勢谷友介
●麻生久美子
●唐沢寿明

Casshern – Trailer

宇多田ヒカル「誰かの願いが叶うころ」

宇多田ヒカル – 誰かの願いが叶うころ

 

紀里谷和明監督の長編映画デビュー作だ、そして彼の最高傑作ともいえる。スチームパンク機械群、ロシア構成主義様式の都市、多くの戦闘ロボットなど舞台劇をみているような映像だ。

豪華な俳優陣、そして主題歌は当時監督の奥さんだった宇多田ヒカル「誰かの願いが叶うころ」がすばらしい。監督はこの映画の世界観はハムレットに影響を受け、「何故戦いはなくならないのかを表現したい」と言っている。

超大国大亜細亜連邦共和国はヨーロッパ連合との50年にわたる戦争に勝利した。しかし、国内は環境破壊と公害病が蔓延していた。遺伝子工学の第一人者東博士は「新造細胞」の研究を発表する。

一人息子の鉄也(伊勢谷友介)は戦地に赴くが戦闘に巻き込まれ亡くなってしまう。東博士は彼の遺体を「新造細胞」の培養槽に浸すと、鉄也は新造人間としてよみがえる。戦闘用ボディスーツに身を包んだ鉄也はどうなってしまうのか・・・。

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まとめ

「蟲師」

大昔からアニメの実写化は行われてきた。僕なんかは子供時代から大変お世話になりました。紙のアニメは人気が出ればすぐにテレビで実写化される。出来ればアニメドラマを直接見たいんだけどなかなかそういうわけにはいかない。

「JIN -仁-」

アニメTVドラマでヒットしたのが「鉄腕アトム」や「鉄人28号」だ。動きは当初ぎごちなかったが今のアニメ映画を観ていると映像がきれいでなめらかだ・・・凄い技術の進歩を感じる。

「岳-ガク-」

今回、アニメの実写版を紹介してきたけど、まだまだ足りない。これからも実写化は続いて行くと思う。アニメの主人公にどんな俳優を抜擢すればいいか悩むところだね。

TATSUTATSU

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