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映画「バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」感想・評価:主人公が選んだ予期せぬ奇跡とは

サマリー


映画『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』日本版予告編

2014年公開のアメリカ・ブラックコメディー映画、監督はアレハンドラ・ゴンサレス・イニャリトゥ(バベル)、主な出演者はマイケル・キートン(ビートルジュース、バットマン)、ナオミ・ワッツ(ザ・リング、キング・コング)、エドワード・ノートン(レッド・ドラゴングランド・ブダペスト・ホテル)、エマ・ストーン(アメイジング・スパイダーマン、ラ・ラ・ランド)など豪華出演者である。

アカデミー賞を4つ(作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞)取っている。アメリカ批評家の評価はおおむね良好である。

僕はDVDでこの作品を観たが、あまり面白くなかったと言うべきか、よくわからなかった。良い作品には違いないだろうが物語が自分の中で消化しきれてないと感じる。

やはり、アメリカの批評家あるいはネイティブアメリカンでなければ分らないような言葉の言い回しやジョークなどが理解出来てないのかもしれない。極端なことを言うと、外国の方が日本映画の「寅さん」を見て面白いと感じるかどうかみたいな感触なのか。

この映画ではとにかく他人を中傷したり、下ネタジョークが多い、そして主人公の頭の中の空想と現実世界が入りまじり、映画を観てる僕としては、これの切り替えに苦労する。

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かつて「バードマン」と言う映画で世界的に有名になった俳優が、年を取って落ち目になり、心機一転ブロードウェイ進出の無謀な賭けに出る。

彼の心の中には常に「バードマン」が住んでおり、その「バードマン」が自分自身を嘲笑する。彼の精神は徐々に引き裂かれ自分自身が見えない様になっていく。

しかも主役の自分より共演者の方が脚光を浴び、有名な批評家からも酷評されそうな悪い予感さえする。彼はこの難局を乗り越え再び返り咲くことが出来るのか映画を観てほしい。

但し、この映画は好き嫌いが結構はっきりと分かれるので、自己責任で観て頂きたい。出来れば2回観れば映画の良さが少し理解できるかも知れない。(吹き替えより字幕の方がいいかも・・・・)

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ストーリー

ストーリーを紹介するとリーガン・トムソン(マイケル・キートン)は年を取った落ち目の俳優である。彼はかつては「バードマン」と言う映画で一世を風靡し、数十億ドルの利益を上げたことのあるスーパースターである。

しかし今は、ヒット作に恵まれなく、年を取り、家庭も崩壊し、しがない役者稼業を続けている。アシスタントをしている少しぶっ飛んだ自分の娘サマンサ(エマ・ストーン)から楽屋の花は何を買ったらいいかと、どうでもいい連絡が入る。

リーガンは、ブロードウェイ進出を考え、自ら主演と演出を担当し、出し物も思い入れのあるレイモンド・カーヴァー原作の「愛について語るときに我々の語る事」に決めていた。

事前打ち合わせの時に、共演者の一人ラルフの頭に舞台装置の一部が落下し、彼は病院に担ぎ込まれる。そしてブロードウェイの有名俳優マイク(エドワード・ノートン)に急遽、ラルフの代役を立てることになった。

マイクはブロードウェイ初舞台の女優レズリー(ナオミ・ワッツ)の同棲相手であり、リーガンにとってはいけ好かない男であった。しかし彼の演技は抜群で、しかも給料は前の役者の4倍であった。

リーガンはプレビュー公演でマイクに翻ろうされ、自分の自尊心をいやと言うほど傷つけられる。別れた妻シルヴィア(エイミー・ライアン)が慰めに来てくるれが、現在の彼の彼女はローラ(アンドレア・ライズボロー)である。

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サマンサは父親のリーガンに向かってインターネットの力を使って自分の知名度を上げろと主張する。昔の名声にすがるよりも、今はネット使って人々の関心を集める時代だと、リーガンはネットの嫌いなアナログ人間であった。

マイクは舞台では役になりきる、そして本当の自分をさらけ出す。彼はレズリーとの舞台におけるベッドシーンで本当にやってしまおうとする。日頃の彼女との同棲ではインポなのに・・・・・彼は舞台と実生活が完全に入れ替わっている。マイクは舞台をかきまぜ、レズリーまで怒らせてしまった。さらに彼はサマンサにまで近づこうとする。

プレビュー公演の翌日新聞では、案の定マイクが芸術版の一面に大きく載っており、リーガンは12面に付けたし程度に載っていた。リーガンははらわたが煮えくり返り、マイクを殴りつける。リーガンは完全に自信をなくしていた。

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リーガンはバーでニューヨーク・タイムズの演劇批評家タビサ(リンゼイ・ダンカン)と話をする。彼女はいつも通り機嫌が悪く、話をしようともしない、そしてリーガンの芝居をつぶすような批評を書いてやると脅す。映画界から演劇界に殴り込んできたリーガンが鼻持ちならないようであった。

彼は絶望を感じ、酒に逃げる、そして飲んだくれて外で夜を明かす。朝になって、隣りには「バードマン」がいて自分を勇気づけてくれる。

「バードマン」になりきれば空をも飛べる、神にでもなれる。彼は屋上から飛び降り、バードマンの様にビルを間をぬうように飛んでゆく・・・・・これは彼の頭の中の妄想であった。

彼は初日を迎える、なかなかの演技で第一幕は好評の内に幕を閉じた。そして次の幕になる、彼は何故かいつもの小道具の拳銃ではなく実弾の入った拳銃を演技に使おうとしていた。

果たして彼は演技中に自殺をしようと考えたのか・・・・・続きは是非映画を観て頂きたい。

ネタバレ

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最後の幕で彼は実弾で顔を撃って倒れた。観客は迫真にせまる演技だと勘違いし、拍手で全員総立ちとなった。

次の日彼は病院のベッドにいた、彼のもとにプロデューサーのジェイク(ザック・ガリフィアナキス)が見舞いに来た。ジェイクは新聞を持ってきた、その一面には「無知がもたらす予期せぬ奇跡」と題してタビサがこの芝居はスーパーリアリズムであると絶賛していた。

リーガンは拳銃で自分の鼻を吹き飛ばしていた。鼻は整形手術で付け替えられていたが、ひどい顔になった。それでも彼は自分の思い通りに夢がかなったと寂しくつぶやいた。

サマンサがライラックの花を持って見舞いに来た、娘が花瓶を取りに行ってる間に彼は窓を開け、大空に飛び出した。

部屋に戻ったサマンサはパパがいないのに気づき、開いた窓から顔を出し、大空を見上げて笑顔を見せた。

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レビュー

最後の場面はやはりリーガンの妄想なのか・・・・・彼はバードマンの様に大空を飛んでいるのか、それとも窓から下に飛び降りたのか。

リーガンはブロードウェイの芝居の中で、本当に自殺しようとしたのかそれとも究極の演技なのか・・・・・。彼は常に人に見られ、批評されてきた長い人生を過ごしてきた。そして「バードマン」が自分に憑りつき、どちらが自分か分らなくなってしまっていた。

そんな自分から新しい自分を取り戻そうと、ブロードウェイに進出し、新しい境地を切り開いた・・・・鼻は失ったが精神的に晴れ晴れしい気持ちになったに違いない。

この映画の音楽はジャズドラム主体である、少々やかましい時もあったが、リーガンの心の起伏を表すには効果的であったと思う、また長回しと呼ばれる撮影技法が効果的に使われていて面白い。

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ストーリーの中で結構大スターの悪口を言っていたが、問題にならないのか・・・・・ロバート・ダウニー・Jrの事を実力も無いのにブリキの服を着て大稼ぎしていると罵倒していた。ジョージ・クルーニーの名前もでてきたり・・・・・。

また英語の喋れない日本人と思われる滑稽な人物が出てきたり、キムチのように臭い匂いのする花・・・・・・など東洋人をバカにしたような場面も見られた。

さにら主な出演者の出世作のオマージュがさらりと挿入されていたり、下ネタやいかがわしいジョークなど、自己主張の強いアメリカ人好みの仕上がりになっている気がする。

まあ、アメリカ映画はこれだけ自由に作れるとは素晴らしいね・・・・・・でもどっかからか文句が出るかも知れないよ・・・・・しーらないっと。

辰々

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マイケル・キートン
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
2015-09-02

 

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