サマリー
★★★☆☆(お薦め)
2024年3月21日 日本公開のNetflix版 SF冒険アクション・ファンタジードラマ
製作 デヴィッド・ベニオフ、D.B.ワイス、アレキサンダー・ウー
原作 劉慈欣のSF小説「三体問題」
出演 ●ジェス・ホン
●ジョバン・アデポ
●エイザ・ゴンザレス
●ベネディクト・ウォン
●リアム・カニンガム他
英国の著名な物理学者 スティーブン・ホーキング博士が「宇宙人と接触しようとすることは危険なことだ」と警告している。「コロンブスが北米大陸を発見して先住民を大虐殺した時と同じ結果になる」つまり「宇宙人に我々が滅ぼされる可能性がある。」とのことだ。
「三体問題」はこれがテーマになったドラマだ。ある中国人研究者が電波を太陽に当てることによってその強度を増幅させる。それを宇宙人が居そうな星に送信する。このモデルとなった天体が太陽に最も近い恒星プロキシマ・ケンタウリだ。地球から4.2光年の場所にある。
そしてこの恒星の周りを公転する惑星プロキシマ・ケンタウリbには液体の水が存在する可能性が高い。物語はこちらから送った信号に対しある惑星から返信が来る。その返信は知的生命体によるものである。内容は、返信するなと言うことだ・・・良心的な宇宙人がいたのか。ところが研究者は返信してしまう。
これによって「三体星人」が大艦隊を率いて地球を征服しに来る。光の1%の速度で向かってくるため400年かかる。400年後には地球人は迎え撃たなければならない。果たしてそれまでに相手と戦うことが出来る技術レベルに文明を進化させることが出来るのか。
この「三体問題」とは、太陽を3つ持った惑星の不安定軌道の問題だ。この方程式は変数が多くて解くことが出来ないと言われている。この不安定な軌道は太陽に近すぎると灼熱地獄になる。また、太陽から離れすぎると極寒の地となる。どちらにしても進化した文明の終焉を迎える。
地球は太陽が1個であり安定した惑星軌道が取れる。従って人類の将来はある程度予想できる。「三体星人」にとっては地球が欲しいはずだ。
物語に「ゲーム・オブ・スローンズ」の製作者が参加している。スローンズドラマは世界中で大ヒット実に第8シーズンまで続き全73話で完結した。彼らを引き抜いてまでも作らせた今作は、二匹目のどじょうを狙ったようだ。
今回第1シーズンの8話を鑑賞した。正直言ってやや地味な展開からスタートしている。これでは400年後の世界を描き切るまでモタナイと感じる。できればもっとスピーディーな展開を期待したい。壮大なドラマにしては地球の隅っこでちょこちょこ動いているような印象だ。
製作陣は第4シーズンまで引き延ばしたいらしいが、僕としては第3シーズン程度で完結させるペースで作りこんだ方がいいと思う。まだ第2シーズン予定が定まっていない。劉慈欣の原作は物凄く魅力的だ。この世界観、宇宙観をどう映像化するのが勝負だ。
ストーリーのさわりを少し紹介すると中国毛沢東の時代、ある女性天文学者が地球から宇宙に向けて電波を発信する。彼女は民衆に父親を殺され、強烈な復讐心を持つ。そして地球文明を宇宙人にゆだねた方が良いと考える。
そんなことを思いながら電波塔に勤務するある日、宇宙から返信が来る。そしてその返信に応答してしまう。その結果三体星人が地球にやってくることになる。
現代において最先端の研究者が30名以上不審な死を遂げる。これを捜査していた政府機関は「宇宙人(三体星人)」が関わっていると結論付ける。「宇宙人」は地球に情報網をはりめぐらせ、協力者の組織まで作り上げる。
最先端分野の研究者を排除することによって地球文明の進歩を妨げるつもりだ。そして400年後にやってくる「宇宙人」と地球人の戦いが始まる。果たしてどちらが生き残るのか。
TATSUTATSU
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