ミステリー小説

ミステリー小説「守護霊と旅する男」彼は何処に向かって旅をするのか、旅はいつ終わるのか

ストーリー

 


人間の歴史は一人のイブ(ミトコンドリア・イブ)から始まった。約16万年前のアフリカが起源とされている。とにかく古いので真意のほどははっきりしない。あくまで一つの仮説だ。

ミトコンドリアDNAは必ず母親から子に受け継がれる。父親から受け継がれることは無い。だからミトコンドリアDNAをたどってゆけば初めの母親(ミトコンドリア・イブ)にたどり着ける。

このように人間の歴史は気が遠くなるほど長い。現在生きている我々の祖先もそうした過去の人々と繋がっている。これだけ長く子孫が繋がっているとそこには当然「神」が宿る。

我々が生き永らえているのは単に「運がいい」だけなのか。僕は違うと思う。僕らの後ろに僕らを守って「守護霊」的なものが取り憑いていてもおかしくない。この物語はその守護霊に焦点を当てたドラマだ。一つのエピソードを紹介しよう。

我々の後ろには「神」「背後霊」「守護霊」「先祖の霊」場合によっては「悪霊」「死神」「幽霊」などがくっついている。我々には当然見えない。ところがもしその「守護霊」たちが本人とコミュニケーションを取ろうとしたらどうなるか。

「涼介、あたいの手を握ってごらん」。「アケミ、今日は少女の身なりか」。「どう、見えるだろ」。「ああ」。アケミは赤い服を着た少女の装いだ。

道行く人々には何かが取り憑いている。「守護霊」系もいるかと思えば、「悪霊」系を背負っている人もいる。人それぞれに人生がある。自分の人生が「背後霊」に左右されていてもおかしくない。

暫く歩くと・・・アケミが右の大きな屋敷を見ろと言う。屋敷の玄関付近に「死神」らしきものが立っていた。「この家に行ってみようか」と言う。あの世に行こうとしている人がいるはずだ。

「ごめんください、拝み屋です」「不幸をお祓いさせていただきます」と声をかけた。中から上がってくれとお婆さんらしき人の声がした。

家に入ると、お婆さんが布団で寝ていた。布団の横に中学生らしい娘が座ってコチラを見る。「お婆さん、御気分が悪そうですね」と僕は答えた。そして、少しでも気分が良くなるように拝みます。一回5000円です。

その時、横にいたアケミが変なことを言う。「座敷童がいる」「床の間の奥の所だ」・・・。僕はアケミの手を握ってそちらを見ると若干薄暗いが確かに着物姿の女の子らしきものがいた・・・でも人間ではない。

お婆さんは僕を見て「あんたは見えるのか」と言う。「そうだったら話は早い」。「カイや、箪笥の上の引き出しから封筒を出してその人に渡してくれ」といった。

お婆さんは、孫娘の「カイ」だと紹介した。そして、ここにはもうこの子しか来てくれないとこぼす。「封筒の中には10万円入っている」「座敷童をここから連れ出してほしい・・・その手間賃だ」と言う。

そしてお婆さんから色々な話を聞く。お婆さんが生まれた時には既に「座敷童」がいたそうだ。だから約100年くらいの付き合いになる。この家はかつて物凄く繁栄していた。家族も多かった。

戦時中、周りの家はみんな焼けてしまったが不思議とこの家は無傷だった。子供は沢山生まれるし稼業も繁盛した。でも、今は核家族・・・こんな古い家に誰も住みたがらない。私は5人の子供がいたがみんな家から出て行ってしまった。

末娘だけが近くに住んでいる。その孫が「カイ」だ。・・・お婆さんの話は続く。私は今年100才になる。これだけ長く生かしてくれたのはこの子(座敷童)のおかげだ。小さい時に流行り病に罹って死にかけたことがある。この子はずうっと枕元にいてくれた。

床の間のお人形をガラスケースから出しておくれ。そのようにした。お婆さんは「さあ、ここに入りなさい」と座敷童がいる方を向いて話しかけた。

暫くして、僕はそのお人形をショルダーバックに入れ、お婆さんにお礼を言って屋敷を後にした。外はもう暗くなり始めていた。しばらく歩くと道路際に光るものがある。僕は拾い上げる。「なんだ、500円玉かあ」・・・。

アケミが強い口調で「今、この子(座敷童)が出来る最大のお礼だよ」と僕を諭す。僕は「このお金でコーヒーカンでも買って飲むよ」と答える。さあ、何処へ行こうか。この子の家を探さなきゃー。

アケミは僕の「守護霊」だ。本来は男なのか女なのか分からない。少女の姿になったり、お婆さんになったり、若い女性になったりと日によって姿を変える。当然、僕にしか見えない。

僕が車に跳ねられて、生死の境をさまよった時に現れた。ひょっとしたら一瞬、あの世に行きかけたかもしれない。そしてこの「守護霊」にアケミと名付けた。

いつもぼんやりしている僕を気遣って現れたのかもしれない。しかも、彼女と話が出来るなんて、たぶん僕しかいないね。

TATSUTATSU

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