ミステリー小説

ミステリー小説「僕の心臓手術体験記」心臓が止まったら臨死体験は出来るのか

ストーリー

「僕の実体験や知人から聞いた話をミステリー小説としてまとめた(フィクションもあるよ)。寝る前の数分間、僕に付き合ってほしい。読んでいただければ、深い眠りが提供できるかもしれない。でも、目がさえた時はごめんなさいね。」


映画「フラットライナーズ」をご存じだろうか。医大生5人が人工的に心臓を止め、数分後に蘇生させることで臨死体験をする。果たして死後の世界はあるのだろーか。

 

動画をどうぞ。

映画『フラットライナーズ』予告

 

僕は60才くらいの頃、産業医の先生から心臓に雑音があると言われ、心エコーと言う精密検査を実施した。その結果「重度の心臓弁膜症」だった。毎年、健康診断を受け、当然心電図も測定している。いつも異常なしだったのでびっくりして落ち込んだ。

ほっておくと心臓に負担がかかり、心不全であの世行きだ。僕は、心臓手術をすることを決断した。検査入院で長時間の手術に耐えられることが確認でき、入院・即手術ということになった。

僧帽弁というところがやられており、弁形成手術となる。その時、弁が使えないと分かれば、機械弁か豚の弁を移植することになる。幸い何とか弁形成手術で間に合った。皆さんも、動悸や息切れがあったら、すぐに調べることをお勧めする。遅れれば遅れるほど回復が難しくなる。

実際の心臓手術方法を調べてみると、えっ、こんなこともするのかあんなこともするのかと・・・のけぞるぐらいびっくりし、かえって心臓に悪い。手術への深入りはやめた。知らない方が身のためかも・・もう先生にゆだねるしかない。まさに「まな板の鯉」「陸に上がったまぐろ」状態だ。

手術は実に11時間もかかった。その間、心臓を止めなければならない。心臓を長時間止めてしまうと動かなくなる。だから薬を心臓に注射し、心臓を眠らせる。数時間後に心臓が動き出すのでまた注射をして繰り返す。

その間、人工心肺が動いて全身に血液を送り出す。だから心臓が止まっていても血液が体中を循環しているのだ。だから、残念ながら臨死体験はしていない。よく、手術中に幽体離脱して天井の隅から手術中の自分を眺める・・・ということもなかった。

手術自体は苦でもない麻酔で眠っているからだ、苦しいのはその後だ。手術が終わるとICU(集中治療室)に移される。その時にびっくりするほど体から多くのチューブが機械に繋がっているのを知る。麻酔はきいているものの、物凄く息苦しい。水の中でおぼれるようなイメージだ。

心臓は不整脈が出まくって自分の臓器ではないように感じる。心臓がもがいているのだ。2・3日すると先生が「やっと心臓らしくなってきたね」とほほ笑む。手術3日後に自分でトイレに行けたがつらくて歩くのもままならない。昼夜、悪夢を見まくる。今が夢の世界か現実か判断つかない。

夢の中には、三途の川もあった・・・頭の中に刷り込まれているからやっぱり出て来るね。そんなに大きな川ではないが目の前にどす黒い小川が流れている。向こう岸から懐かしい人たちが僕を呼ぶ。僕は渡ろうとするが渡れない。橋の代わりになる板や棒を探す・・・なかなか見つからない。探す途中に目が覚める。

次に何かに追い回される夢も見る。逃げろ逃げろと自分を追い立てる。昔、トラウマとなったモンスターたちが入れ代わり立ち代わり僕を襲う。僕は物陰に隠れるが気が気でない。マタンゴやゴジラみたいなやつもいたような気がする。

今考えると、ひょっとしたら臨死体験をしていたかもしれない、記憶に残ってないだけだ。ベッドの横に常に誰かがいるような感触がある。看護師さんが24時間モニターで見守ってくれているから・・・彼女なのか。それとも毎日来てくれる家内か、あるいは僕をあの世に連れて行こうとしている誰かか?

退院したが、暫く後遺症に悩まされた。それに時々、空中を歩いているような感触に襲われる。実際、僕は生きているのかそれとも死んでいるのか、自分自身が信じられないことがある。映画「シックス・センス」状態と言えばわかり易いかもしれない。

一度生死を彷徨うと、ここがこの世だと確信できない。これが最も大きな後遺症なのかもしれない。

TATSUTATSU

次回作「緑の少年」を見てね。

以下のミステリー小説も見てね。

僕のドッペルゲンガー体験

僕の金縛り体験記

連鎖する惨劇

丑三つ時に現れる老ネコの謎

クリスマスの雪女

幽霊が見える男

生まれた時に人間の寿命は決まっている

 

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