ベストテン

血も凍る日本のサイコパス映画ベストテン‐こんな人間が世の中にいると思うと眠れないね

はじめに

良心や善意を持たないサイコパス(精神病質者)は我々の周りに必ずいる。東洋人では100人に1人、つまり1%の人間がサイコパスと考えられる。僕は長いこと生きているからこのタイプの人間にしばしば出あってきた。


ハンニバル


最初、その人間は魅力的に映る場合がある。社交的で話がうまい、仕事も出来る方かもしれない。ところがしばらく付き合ってみると「おやっ」と思うことがある。


「デクスター」

平気で嘘をついたり、考えがころころ変わり衝動的であったり、無責任である。そして相手を傷つけることに全く痛みを感じない。こんな奴に引きずられ苦労したことがある。相手の弱点をぐりぐりついて徹底的にいじめるなんてことは序の口だ。

人の手柄を横取りし、自分のミスを押し付ける。責任を押し付けられた日にはたまったもんじゃない。こんな奴らはスルーして健全な生活を送ることがベストだ。

今回サイコパス映画を10本集めてみたけど、実話も結構ある。サイコパスはひどいのになると殺人も平気でやってしまう。くれぐれも自分の周りを見渡して、おかしいと思う奴とは距離を置くことだ。人生短いからこんな奴らにかかわっている暇など無い。

海外ドラマ「マインドハンター

この他にも怖い映画はたくさんある。

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を参考にしてほしい。

第13位 ヒメアノ~ル

2016年公開のストーカー シリアルキラー映画
監督・脚本 吉田恵輔(さんかく、麦子さんと、ヒメアノ~ル、犬猿
原作 古谷実 マンガ「ヒメアノ~ル」
出演 ●森田剛(ヒメアノ~ル)
●濱田岳(アヒルと鴨のコインロッカー、ヒメアノ~ル)
●佐津川愛美(蝉しぐれ、ヒメアノ~ル)
●ムロツヨシ(踊る大捜査線、ヒメアノ~ル)

ヒメアノ~ル PV

うるさいから殺す、邪魔だから殺す、言うことを聞かないから殺す・・・そこには躊躇などなにもない。こんなシリアルキラー本当にいるんだろうか。ここに出て来る最強の殺人鬼は先天的なものなのか、それとも後天的なものか?

森田正一(森田剛)は高校時代、激しいイジメに合い精神が壊れていた。彼は安部ユカ(佐津川愛美)を毒蛇のように狙っている。「ヒメアノ~ル」とは小型のトカゲのことで捕食者に常に狙われている弱者のことだ。

岡田進(濱田岳)は清掃会社のアルバイトをしている。先輩の安藤勇次(ムロツヨシ)はカフェで働くユカのことが好きで、何とかきっかけをつかもうと岡田に協力を依頼する。

このカフェでユカをじーっと見ている男がいた。なんとそれは岡田の同級生森田だった。ユカの話では森田にストーカー行為をされているとのことだった。岡田はユカの相談にのっているうちに彼女に好かれてしまう。

森田は邪魔な岡田を殺そうと考える。彼は既に昔いじめられた同級生など何人か殺していた。そして次から次へと何の理由もなく殺人を繰り返す。次の標的は岡田とユカだ。果たしてこの二人も殺されてしまうのか・・・。

森田役は最近宮沢りえと結婚したV6の森田剛が演じている。はっきり言ってアイドルがこんな凶悪なサイコキラーをやるとは信じられないね・・・見ていて実に恐ろしい。こんな奴に狙われたら議論は無駄だ、一目散に逃げるしかない。

第12位 「凶悪」

2013年公開の 凶悪犯罪映画
監督 白石和彌
出演 ●山田孝之(電車男、クローズZEROシリーズ、闇金ウシジマくんシリーズ)
●ピエール瀧(凶悪、怒り、海賊とよばれた男)
●リリー・フランキー(凶悪、海街diary秘密THE TOP SECRET
●池脇千鶴(大阪物語、猫の恩返し、ジョゼと虎と魚たち、凶悪)

映画『凶悪』予告編

怖い男達が出て来る映画だね、しかも実話をベースにしている。じじいが次から次へと殺されてゆく。じじいは長いこと生きているし、いつかは死ぬんだし、どうせ死ぬんなら銭を残して逝けと言う事か。

茨城県で実際に起こった「上申書殺人事件」がもとになっている。死刑判決を受けて牢屋にぶち込まれている元暴力団の男が3件の未解決殺人事件を調べてほしいとある出版社に手紙を送る。

その中で「先生」と呼ばれる不動産ブローカーが3件の殺人に関わっているのにシャバでのうのうと暮らしているのはおかしいと言う事だ。

一件目のじじいは金銭トラブルから「先生」と呼ばれる男に殺され、死体をナタでバラバラに切断され、焼却炉で焼かれてしまった事件だ・・・億単位の金をとられている。

二件目は資産家のじじいが生き埋めにされ、土地をかすめ取られた事件だ7000万円も取られている。

三件目は実にエグイ、じじいに1億円の保険金を掛けて、1か月にわたって大量の酒(特にウォッカ)を飲ませ殺してしまう。

僕もじじいだけど、こんなやつらが狙っていると思うと生きた心地がしないね。くれぐれもじじいの一人暮らしだけは要注意だ・・・。

それにしてもピエール瀧とリリー・フランキーが役にはまりすぎて、ちびりそうだ。残念ながらピエール瀧は犯罪者になってしまった。いい俳優だったのに残念だね。

第11位 「冷たい熱帯魚」

2011年公開のサイコパス ホラー映画
監督 園子温(紀子の食卓、愛のむきだし、冷たい熱帯魚、地獄でなぜ悪い)
出演 ●吹越満(冷たい熱帯魚)
●でんでん(CURE、冷たい熱帯魚)
●黒沢あすか(六月の蛇、嫌われ松子の一生、冷たい熱帯魚)
●神楽坂恵(冷たい熱帯魚)

映画『冷たい熱帯魚』予告編

この映画は実に面白い。サイコパスホラーなんだけど、怖さを通り越してコメディドラマかと思うほど滑稽でエロくてグロい。

しかも「埼玉愛犬家連続殺人事件」(ペットショップの夫婦が4人を殺害し、風呂場で遺体を解体し、骨は燃やし灰として山にバラマキ、肉は細切れにして川に流し魚のえさだ)と言うれっきとした実話をモデルにしている。

主演の吹越満、助演のでんでん、黒沢あすかが行けるとこまで行っちゃってる演技が凄い。人間、欲望がむき出しになるとこうなってしまうのか。殺人して何が悪い、殺される奴がバカだと言う事か、こいつらには話なんて通じない。

詐欺のように金を奪っておいて、文句を言ってきたら「毒を混ぜたドリンク」を飲まして殺す。死体はバラバラに解体して処分する・・・彼らはボディの透明化と呼んでいる。

主人公 社本(吹越満)はあるキッカケから「アマゾンゴールド」と言う熱帯魚ショップの社長 村田(でんでん)とその妻 愛子(黒沢あすか)と知り合う。

ところがこの夫婦は異常な奴らで、ついさっき殺した男の死体の処理を手伝わされることになる。恐怖から彼らの言われるままに動く社本・・・しかし彼もそのうち理性を失い最後は殺人鬼に変貌してゆく。

第10位 「アナザヘヴン」

2000年公開の サイコホラーSF映画
監督 飯田譲治(NIGHT HEAD、アナザヘヴン)
出演 ●江口洋介(アナザヘヴン、GOEMON、るろうに剣心、脳男)
●市川実和子(アナザヘヴン)
●松雪泰子(アナザヘヴン、フラガール、容疑者Xの献身、余命)
●原田芳雄(アナザヘヴン、竜馬暗殺、ツィゴイネルワイゼン、鬼火)

アナザヘヴン – Trailer

殺した被害者の脳をシチューにして食べると言う猟奇殺人事件が起こるんだね。犯人はどうも女らしいが被害者の首をへし折っている・・・普通女の力では到底こんなことは出来ない。

刑事のマナブ(江口洋介)と飛鷹(原田芳雄)は犯人らしい女を捕まえるが、彼女の脳はカラだった。二人は事件を追ってゆくにつれ、犯人はひょっとしたら人間ではないんじゃないかと感じる。

そして木村(柏原崇)と言う男からマナブに連絡が入る。駆け付けると女の死体があった。そしてビルの屋上には木村がこっちを見ていた。

木村はマナブを気に入っていて、一緒になりたいと言う。奴を捕えようとするが、奴は人間とは思えない身体能力で逃げてしまう。

マナブは奴の追跡途中にケガを負ってしまう。病院の看護師 笹本(松雪泰子)はマナブのケガの具合を見に来るが、彼女も怪しい。

人間の脳みそをエサにする「ナニカ」は未来から来た水のような物体らしい、そしてそれは人間の「脳」から「脳」へと渡り歩く。「ナニカ」はけがれた脳よりきれいな脳が好きだ、特にマナブの脳が気に入ってる。

「ナニカ」はガールフレンドの朝子(市川実和子)経由でマナブに乗り移ろうとする。果たしてマナブの運命はどうなるのか。

「ナニカ」は悪いことばかり考えているケガレタ脳には興味は無いらしい。マナブのように純真な脳が好きだ、そう考えると僕なんかはお呼びじゃないね。

第9位 「秘密 THE TOP SECRET」

2016年公開のサスペンス・ホラー日本映画
監督 大友啓史(ハゲタカ、龍馬伝、るろうに剣心、プラチナデータ、秘密THE TOP SECRET
原作者 清水玲子「秘密-トップ・シークレット-」
出演 ●生田斗真(人間失格、源氏物語 千年の謎、脳男、秘密THE TOP SECRET
●岡田将生(天然コケッコー、告白、悪人、秘密THE TOP SECRET
●吉川晃司(必死剣 鳥刺し、るろうに剣心、秘密THE TOP SECRET
●松坂桃李(ツナグ、アントキノイノチ)
●織田梨沙(秘密THE TOP SECRET
●栗山千明(死国、ハゲタカ、鴨川ホルモー)
●椎名桔平(化粧師KEWAISHI、SHINOBI)
●リリー・フランキー(海街diary
●大森南朋(ヴァイブレータ、ハゲタカ、ミュージアム)

The Top Secret: Murder in Mind (Himitsu: The Top Secret) theatrical trailer #2

 

2060年の近未来が舞台になっている。死者の頸動脈からマイクロマシンを注入、頭を切り開き脳を露出させる。そして、おびただしい電極を脳に取り付け、その電極を捜査員のヘッドギヤにつなぎ、死者の記憶をモニターに映し出す。

これを「MRI捜査」と言う。ある一家惨殺事件が起こり犯人の露口浩一(椎名桔平)は死刑となり、刑が執行される。彼を「MRI捜査」にかける目的は、未だに見つからない長女 露口絹子(織田梨沙)の死体を見つける為だ。

ところが一家を惨殺したのは露口絹子であり、父親の浩一は冤罪であることがわかってしまう。法医第九研究室の室長 薪警視正(生田斗真)は部下の青木警部(岡田将生)と絹子を捕まえようと奔走する。

絹子はサイコパスで何が引き金となって殺人者に目覚めたのか調べてゆくと貝沼清孝(吉川晃司)と言う男に突き当たる。

貝沼清孝は28人の若者を28通りの方法で殺している最悪の殺人鬼なんだね。彼の脳の記憶を見た者の内3人が自殺し、一人が精神障害を負ってしまっている。

果たして絹子は貝沼清孝の後継者なのか、そして彼女はいったい何人の人間を殺しているのか・・・。

貝沼清孝のモデルはアメリカ実在の殺人鬼ジョン・ゲイシーなんだね。彼は少年を含む33人を殺害している。こんな恐ろしい男が現実にいたとは信じられない。詳しいレビューは「秘密THE TOP SECRET」を見てね。

第8位 「脳男」

2013年公開のサイコパス サスペンス映画
監督 瀧本智行(脳男、グラスホッパー)
原作 首藤瓜於「脳男」
出演 ●生田斗真((人間失格、源氏物語 千年の謎、脳男、秘密THE TOP SECRET))
●松雪泰子(アナザヘヴン、フラガール、容疑者Xの献身、余命)
●二階堂ふみ(ヒミズ、地獄でなぜ悪い、私の男)
●江口洋介(アナザヘヴン、GOEMON、るろうに剣心、脳男)
●太田莉菜(脳男、テラフォーマーズ)

脳男 予告編

この作品は首藤瓜於さんの江戸川乱歩賞受賞作品「脳男」の映画化だね。

なかなか設定が面白い、鈴木一郎(本名 入陶大威 :生田斗真)と呼ばれる感情の無い青年、彼は天才的な知能と恐るべき身体能力をもっているんだ・・・「脳男」と名付けられる。

サイコパスを見分ける能力も持ち、悪に裁きを下す殺人ロボットなんだね。

連続爆破事件が起きる。舌を切り取られ、全身に爆薬を巻かれた「人間爆弾」が犯行に使われる。犯人のアジトに茶屋刑事(江口洋介)が踏み込むと、部屋は大爆発を起こす。

中にいた鈴木一郎を容疑者として連行する。そして彼の精神鑑定を鷲谷真梨子(松雪泰子)が実施する。驚くことに彼は痛みを感じない、生まれつき感情の欠落した男と鑑定された。

真梨子は彼の素性を色々と調べてゆくと驚くべきことが徐々に判明してゆく・・・その秘密は何なのか。

かたや連続爆破事件の真犯人 藤川紀子(二階堂ふみ)は鈴木一郎と育った境遇が似ていると親近感を持つ。彼女は末期の病を持っており、死ぬまで殺人を続けようとする。

鈴木一郎と藤川紀子との対決はどうなって行くのか・・・。この映画の最後の方に幼児虐待のサイコパスが出てきて「脳男」に殺害される。サイコパスは外見上全く分からない場合があるから要注意だね。

第7位 「告白」

監督 中島哲也(嫌われ松子の一生、告白、渇き。、来る
原作 湊かなえ「告白」
出演 ●松たか子(隠し剣鬼の爪、HERO、ヴィヨンの妻、告白、小さいおうち、アナと雪の女王
●岡田将生(天然コケッコー、告白、悪人、秘密THE TOP SECRET
●木村佳乃(蝉しぐれ、バックダンサーズ、キラー・ヴァージンロード、告白)

映画「告白」の予告編

本屋大賞を受賞した湊かなえさんのベストセラー「告白」の映画化だね。

少年の中には実に残酷な奴がいる。この映画では少年犯罪や学校内でのイジメ、家庭内暴力、殺人・・・などが赤裸々に描かれている。

ある中学校の教師 森口悠子(松たか子)はクラス全員の前で「娘はこのクラスの生徒AとBに殺された」と告白する。彼女は母子家庭で娘の愛美(芦田愛菜)を事故で亡くしていた。警察は愛美が誤ってプールに落ち溺死したと考えている。

ところが森口は娘は殺されたと主張する。犯人はAとBだと皆に通告し、学校を去って行くのだが、ここから彼女の壮絶な復讐劇が始まる。

Bは家庭に引きこもってしまう。そしてBは母親とも上手くゆかず、息子と心中を考えた母でさえ殺してしまう。

さらに主犯格のAは大好きな母親から捨てられていた。Aは同級生の北原美月を殺し、講堂に爆弾を仕掛けて大量殺人を計画していた。

果たして大量殺人は行われてしまうのか、そして森口はAとBにどんな復讐をしてゆくのか・・・。

第6位 「クリーピー」

2016年公開の日本サイコパスホラー映画
監督 黒沢清(CURE、回路、トウキョウソナタ、クリーピー
原作 前川裕 「クリーピー
出演 ●西島秀俊(Dolls、休暇、劇場版MOZU、クリーピー
●竹内結子(黄泉がえり、春の雪、チーム・バチスタの栄光、クリーピー
●香川照之(トウキョウソナタ、あしたのジョー、アンフェア、クリーピー
●東出昌大(桐島、部活やめるってよ、デスノート、聖の青春、デスノート、クリーピー

『クリーピー 偽りの隣人』予告編

怖い映画だね、もしあなたの隣に悪魔のような男が住んでいるとしたら、あなたは家族を守れるだろうか。

近所付き合いの少なくなった昨今、隣の住人が入れ替わったって気付かない。「東京砂漠」と言われるくらい人間関係が希薄になり、人がいっぱいいるのにお互い知らない、まるで砂漠を歩いているような錯覚に陥るね。

サイコパス(精神病質、反社会性人格障害)には「秩序型」「無秩序型」「混合型」の三種類があって「混合型」が最も捕まえにくく、厄介らしい。

この映画に出て来る奴は「混合型」と思われ何するか分からない、自分でも次に何するか分からないほど突飛な行動に出る。

大学で犯罪心理学を教えている高倉(西島秀俊)は妻の康子(竹内結子)と郊外に引っ越してきた。隣にあいさつに行った時、西野昭雄(香川照之)と言う少し変わった隣人が住んでいた。

西野と娘の澪は見かけるが、西野の妻は見かけたことが無い。ある日澪が康子に「あの人、お父さんじゃありません」と助けを求める。

高倉は昔、警視庁で一緒だった後輩の野上刑事(東出昌大)にこっそりと隣の住人を調べてほしいと依頼する。野上は西野昭雄の顔写真を持って訪問するが、それ以降行方不明になってしまう。

そして西野と思われる男の隣の家が火事に見舞われ、焼け跡からその家の住人とともに野上の死体も見つかる。そして康子の様子がどんどんおかしくなる。

高倉は隣の家を調べに行くがそこには想像を絶する恐怖が待っていた。詳しいレビューは「クリーピー」を見てね。

第5位 「黒い家」

1999年公開のサスペンスホラー映画
監督 森田芳光(家族ゲーム、それから、失楽園、武士の家計簿)
原作 貴志祐介 「黒い家」
出演 ●内野聖陽(ハル、黒い家、海難1890)
●大竹しのぶ(青春の門、事件、黒い家、鉄道員ぽっぽや、海街diary
●西村雅彦(ラヂオの時間、黒い家、草原の椅子)

The Black House Trailer

リメイクされた韓国版

映画「黒い家」

 

この映画は実に怖い、サイコホラーなんだけど夜に一人で見ていると本当にちびってしまうかもしれない。さらに韓国でリメイクされているが、これまた怖いと評判だ。

大手生命保険会社の保険金を査定する若槻慎二(内野聖陽)は菰田重徳(西村雅彦)から再三保険金の請求を受ける。彼は工場での事故で指を切断したと言うがどうも言動があやしい(自傷行為か?)。

一般的には「指狩り族」と言って、自分の指を切り落としては保険金をせびりに来る連中なのかも知れない。菰田は指の次は手を切断、今度は両手切断と際限がない。

若槻は菰田の家を訪問したとき、彼の子供(妻の連れ子)が首をつって死んでいるのを見て腰を抜かしてしまう。あまりにひどいので彼は菰田の妻 幸子(大竹しのぶ)に夫の行動を自制するよう手紙を送ってしまう。

ところがそれから若槻の周辺には次から次へと惨劇が起こる。実は妻の幸子こそ心の無いサイコパスで菰田重徳も陰で操っていたのだ。そして殺人事件まで起こってしまう。若槻は果たして幸子に殺されてしまうのか・・・。

この映画公開の翌年に「和歌山毒物カレー事件」が起こり、あまりに内容が酷似していると話題になった。この事件は夏祭りに出されたカレーに亜ヒ酸が混入され、4人が死亡し67人が病院に運ばれた。容疑者の林眞須美は現在 死刑が確定している。

第4位 「CURE」(キュア)

1997年の日本サイコ・サスペンス映画
監督・脚本 黒沢清(CURE、回路、トウキョウソナタ、クリーピー偽りの隣人
出演 ●役所広司(Shall we ダンス?、うなぎ、SAYURI、バベル、CUREバケモノの子、渇き)
●萩原聖人(マークスの山、CURE
●うじきつよし(CURE、愛を乞うひと、どら平太)
●中川安奈(敦煌、炎立つ、CURE

「CURE」予告

黒沢清監督の代表作だね。この映画は見てる僕らもおかしくなってくるような演出がなされている。

首から胸にかけてX字に切り裂かれる連続殺人事件が起こる。容疑者は複数おり、全くの一般人で、精神異常者でもない。犯行の手口は同じなのに、容疑者同士面識も無い・・・。

この事件は高部刑事(役所広司)と精神科の医師 佐久間(うじきつよし)によって捜査されてゆく。そして容疑者は事件を起こす前に間宮(萩原聖人)と言う男に会っていたことが唯一の共通点として浮かびあがる。

彼らは間宮を捕まえることに成功するが、彼は記憶を無くし自分が誰だか分からない様子だ。高部は間宮が「催眠暗示」を使って接触した人物を殺人鬼に変え、犯行を起こさせたのではないかと推測する。

高部は間宮が収監されている独房の中で二人だけで接触し尋問するが、高部も間宮のワナに落ちてゆく。

果たして間宮とは何者なのか、彼は「催眠暗示」によって殺人鬼を作ることが出来るのか。出来るのであれば何の目的でこのような殺人を行ってゆくのか・・・謎が謎を呼んでゆく。

詳しいレビューは「CURE」を見てね。

第3位 「蛇のひと」

2010年公開のサイコパス映画
監督 森淳一(リトル・フォレスト蛇のひと
脚本 三好晶子
出演 ●永作博美(八日目の蝉、ソロモンの偽証、蛇のひと
●西島秀俊(Dolls、休暇、ラストレシピ~麒麟の舌の記憶~、劇場版MOZU、クリーピー散り椿蛇のひと
●田中佳(図書館戦争、スマホを落としただけなのに、蛇のひと

映画『蛇のひと』予告編

 

夜中に口笛を吹くと蛇が来ると言われている。蛇とは邪悪なものの象徴だ。この映画は「限りなく美しく、限りなく悲しい人間の物語」だ。

人は誰しも心の中に蛇(邪悪なもの)を飼っている。まわりから見ると、雄弁で、仕事が出来、人間的にも魅力ある・・・そんな人間をしばしば見る。しかし、その人間をよく観察してみると、あることに気付く。

いつの通った後には不幸な人間がごろごろいることだ。そいつは周り人間の生気を吸い取って成長し上へ上へと登って行く。こんな男が会社のトップになってしまえば大変なことになる。大企業でも傾きかけたところには必ず、こいつらがいる。

直接、人殺しはしないが間接的に人殺しをしている。こいつらを「サイコパス」と言う。心の中の蛇をコントロールできない奴らだ・・・つまり「良心」が欠如している。先天性の場合もあれば後天性の可能性もある。あなたはこのドラマを見て思い当たるふしはないか?

話のスジを少し紹介すると。独身のベテランOL三辺陽子(永作博美)は会社に出社すると大変な事件が待ち構えていた。伊東部長(國村隼)が自殺し今西課長(西島秀俊)が失踪していた。

三辺陽子は今西課長の秘書的な役割を担っていた。今西課長は中途採用ながら営業部のエースと言われるほど優秀な男だ。陽子は内密に会社の副社長に呼ばれる。

今西が会社の金1億円を横領し、逃げたらしい。何処に逃げたのか心当たりを探せと指示を受ける。陽子は会社で今西を最もよく知る人物と思われていた。しかし、自分が今西のプライベートなことは何一つ知らないことに愕然とする。

陽子は今西の交友関係を探ってゆく。ところが彼と関係があった人間は皆、少し不幸になっていた。さらに彼の幼なじみから過去に大変な出来事があったことを知る。今西は「人を口車に乗せ、生かして殺す」それを楽しんでいたようだと・・・果たして彼は蛇のような男なのか?詳細は「蛇のひと」を見てね。

第2位 「三度目の殺人」

2017年9月公開の法廷サスペンスドラマ
監督・脚本・編集 是枝裕和(誰も知らない、歩いても歩いても、そして父になる、海街diary、三度目の殺人)
出演 ●福山雅治(容疑者Xの献身、真夏の方程式、そして父になる、SCOOP、三度目の殺人)
●役所広司(Shall we ダンス?、うなぎ、SAYURI、バベル、CUREバケモノの子、渇き)
●広瀬すず(海街diary、ちはらふる、怒り、三度目の殺人)
●斉藤由貴(悲しみよこんにちは、夢の中へ、三度目の殺人)
●吉田鋼太郎(帝一の國、三度目の殺人)
●満島真之介(三度目の殺人、散歩する侵略者)

映画『三度目の殺人』予告編

 

この映画は、脚本・演出・撮影・音楽が実にいい。二回目が見たくなるほど面白いし引き込まれる。結論があいまいな点には誰もが「もやもや」する。でもこれが監督の仕掛けたワナだ。心が空っぽの「器」のような冷酷で不気味なサイコパスが登場する。

三度目の殺人を自白した三隅(役所広司)は刑務所に容疑者として収監される。彼の供述は接見するたびにコロコロ変わる。彼を弁護する重盛(福山雅治)と助手の川島(満島真之介)は三隅の底知れない闇に落ちてゆく。

当初、重盛は真実などどうでもいい、三隅を死刑から無期懲役に出来ればそれでいいと考えていた。三隅は食品工場の社長をスパナで撲殺し、ガソリンをかけて遺体を燃やしたと自供している(物証はない)。

重盛は強盗殺人から刑が少し軽くなる、恨み(工場をクビになった)による殺人とそのあと財布を抜き取った窃盗容疑にしたいと奔走する。ところが三隅は「社長の妻の美津江(斉藤由貴)から頼まれた保険金欲しさの殺人だ」と週刊誌に勝手に暴露してしまう。

この話が本当かどうか裏を取る為、三隅が住んでいたアパートの管理人を訪ねると、美津江が現われた形跡はなく、足の悪い美津江の娘 咲江(広瀬すず)が何故か来ていたことが分かる。

そして咲江は重盛に父親にレイプされていたことを三隅に話したと言う。ところが三隅は咲江の話は嘘だと言い、「私は殺してない」とまたまた供述を変える。

重盛は真実が知りたいと思うようになる。果たしてその真実とは・・・。

「三度目の殺人」映画の感想と解説-誰が真犯人なのか徹底解説する

第1位 「復讐するは我にあり」

1979年公開の連続殺人鬼のサスペンス映画
監督 今村昌平(復讐するは我にあり、楢山節考、女衒、黒い雨、うなぎ、カンゾー先生、赤い橋の下のぬるい水)
原作 佐木隆三「復讐するは我にあり」
出演 ●緒形拳(必殺シリーズ、鬼畜、復讐するは我にあり、わるいやつら、楢山節考、火宅の人、女衒、社葬)
●三國廉太郎(釣りバカ日誌シリーズ、飢餓海峡、金環食、復讐するは我にあり、利休)
●ミヤコ蝶々(復讐するは我にあり、おはん)
●倍賞美津子(復讐するは我にあり、影武者、楢山節考、うなぎ)
●小川真由美(二匹の牝犬、八つ墓村、鬼畜、復讐するは我にあり、食卓のない家)

復讐するは我にあり 特報

西口彰の最後

https://youtu.be/pBbyULTquQ0

 

今村昌平監督の代表作で、当時大ヒットした。タイトルの「復讐するは我にあり」は新約聖書の一節で「悪人に報復を与えるのは神である」と言う意味になる。

実際にあった西口彰事件をベースに佐木隆三が小説にまとめ上げた。この作品は直木賞を受賞しベストセラーになっている。

西口彰事件:1963年~1964年に逮捕されるまでに5人を殺害し総額80万円の金を強奪した。全国12万人の警察官を動員したが、西口を見つけたのは10才の少女であった・・・なんという皮肉だね。1970年に44才で死刑が執行され、世間では「悪魔の申し子」と言われた。


「西口彰」

榎津巌(緒形拳)は専売公社の集金係2名を殺害し金を奪って逃走する。榎津の父親 榎津鎮雄(三國廉太郎)は敬虔なクリスチャンで妻のかよ(ミヤコ蝶々)と巌の嫁の加津子(倍賞美津子)の三人で旅館を営んでいた。

眼鏡をかけた榎津巌はインテリに見えることから、弁護士、大学教授と偽り詐欺を働いてゆく。年老いた弁護士に近づいて殺し金品を奪い逃げ続ける。

今度は浜松の旅館で大学教授をかたり、女将のハル(小川真由美)を誘惑してただならぬ関係となる。そしてハルと母親ひさ乃(清川虹子)を絞殺し、旅館の中の金目の物を質屋に売り飛ばそうとしたところ、顔見知りの娼婦に指名手配犯と感づかれ通報される。

映画では榎津巌の残虐性が描かれる、人を次から次へと何食わぬ顔で絞め殺す。そこには良心の呵責など微塵もない、そして俺の人生こんなものと悟っているのか実にサバサバとしている。

こんな人間本当にいたのかなとさえ思ってしまう・・・当時の日本を恐怖のどん底に落し入れている。

まとめ

映画「クリーピー」の中ではサイコパスは3種類あって「秩序型」「無秩序型」そして両社の「混合型」があるらしい。特に厄介なのが「混合型」と呼ばれるタイプだ・・・なかなか捕まらないらしい。


「ミュージアム」

この映画に出て来る男は「混合型」と思われ、次に何をするのかさっぱり予想がつかない・・・自分でも自分を理解していないかもしれない。精神分析も不可能らしい。

「悪の教典」

電車で老人に席を譲ったかと思うと次は人殺しをする。平気で嘘をつく。気の弱い振りをして被害者を装ったりするが、次の瞬間ガラリと変わって高圧的な態度に出て来る。人をとことん利用する。なだめすかし心の弱い人間を恐怖でコントロールする・・・こんな人間に付け込まれたらヤバい。

「オーディション」

サイコパスはアメリカでは人口の4%もいると言われている。アジアでは100に1人つまり1%程度だ。僕らの周りにも必ずいるから要注意だ。


「渇き。」

今回「サイコパス映画」をまとめてみたけど、実に恐ろしい、ちびりそうだ。映画の中だけの世界ではなく、確実に世の中に実在することを忘れないように。しかも外見では判断つかない。


「催眠」

サイコパスは良心を持っていないから、相手を傷つけたって平気でいられる。嘘をつく奴、借りを作りたがる奴、調子のいい奴、自分ばかり自慢したがる奴、同情を買おうとする奴・・・こんな奴は疑ってみるべきだ。

「ひぐらしのなく頃に」

僕は長いこと生きているから、そんな奴にしばしば出会っている。そのな奴らはスルーして健全な生活をおくっていればダマされることは無いと思う。

ダマされたら最後、毒を飲まされたり、毒を注射されたり、首を絞められたりしてあの世行だ・・・まあよほどの事がない限りこんなことは無いけどお互いに注意しましょうね。

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