SF

映画「アサシンクリード」感想・評価:テレビゲームの実写化だ、そしてエデンの果実とは何なのか?

サマリー


2017年日本公開のアメリカSFサスペンス映画
監督 ジャスティン・カーゼル(マクベス、アサシンクリード
出演 ●マイケル・ファスベンダー(X‐MENシリーズ、プロメテウス、それでも夜は明ける、スティーブ・ジョブス、アサシンクリード
●マリオン・コティヤール(エディット・ピアフ~愛の賛歌~、インセプション、ダークナイトライジング、アサシンクリード
●ジェレミー・アイアンズ(リスボンに誘われてバットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生アサシンクリード
●ブレンダン・グリーソン(トロイ、キングダム・オブ・ヘブン、推理作家ポー最後の5日間オール・ユー・ニード・イズ・キル白鯨との闘いアサイラムアサシンクリード
●マイケル・・ウィリアムズ(ロボコップ2014アサシンクリード
●シャーロット・ランプリング(愛の嵐、エンゼル・ハートリスボンに誘われてアサシンクリード

映画「アサシン クリード」予告A

観に行ってきました。ダビンチコードのような謎解きとアクションが好きな人にはお薦めだ。この映画はどんでん返し系だからダマされないようにね。現代とルネサンス期のスペインが舞台になっている。

人類はアダムとイブが禁断のリンゴ(エデンの果実)を食べたことによって、自由意志を持ち人殺しまでする野蛮な生き物になる。人間の歴史は暴力の歴史でこのままでは人類は滅んでしまう。

この「エデンの果実」は長い間アサシン教団によって守られてきた。アサシン教団は「闇に生き、光に奉仕する」暗殺者集団なんだね。

アサシン教団の正当な血をひくカラム・リンチ(マイケル・ファスベンダー)の遺伝子をソフィア・リッキン博士(マリオン・コティヤール)が開発したアニムスと呼ばれる遺伝子操作マシンを使って甦らせる。

カラムは500年前の祖先の記憶をたどって暗黒時代のスペインをまるでその時代を生きているように体験する。現代と過去を行ったり来たりする物語なんだね。

暴力の治療法を研究しているアブスターゴ財団のCEOアラン・リッキン(ソフィアの父:ジェレミー・アイアンズ)はカラムの祖先の記憶をたどり「エデンの果実」を手に入れようとする。

彼の後ろ盾はテンプル騎士団の有力者エレン・ケイ(シャーロット・ランプリング)であり、長老会を率いている・・・何を企んでいるのだろうか。

果たしてソフィア博士はカラムの遺伝子を使って「エデンの果実」を見つけることが出来るのか、そしてその果実の力とは一体何であろーか・・・。

タイムスリップものだけど、今回タイムマシンではなくDNAを使って大昔の記憶を呼び戻すところがウリだね。アクションは一級品だ。

ストーリー

カラムの父(ブレンダン・グリーソン)は秘密を守る為 妻を殺し、幼い息子を追手(誰なのか)から逃がす。それから時が経ち、成人したカラム・リンチ(マイケル・ファスベンダー)は殺人の罪で死刑となる。

死刑が執行され死んだとばかり思っていたカラムはアブスターゴ財団の研究施設にいた。そばにソフィア・リッキン博士(マリオン・コティヤール)がいて、記憶をすべて消去した、第2の人生を歩みなさいと告げられる。

アラン・リッキン(ジェレミー・アイアンズ)はカラムに「君の遺伝子には世界を救うカギがある」とアニムスと呼ばれる遺伝子操作マシンを見せる。

このマシンはDNAを操作して先祖の記憶を追体験することが出来る画期的な装置だ。

訳が分からないカラムをアニムスに接続し500年前に死んだ祖先の記憶を追体験させる。カラムは信じられないことにルネサンス期のスペインに現実のようにいた。

彼の記憶は、アサシン教団のアギラール・デ・ネルハの記憶にシンクロし、歴史の闇に埋まってしまった「エデンの果実」を探す旅に出る。

1941年のスペイン。アギラール(カラムは彼に記憶の中にいる)と相棒のマリア(アリアーヌ・ラベド)はテンプル騎士団に誘拐されたスルタン王子を助けようとしていた。

救出に失敗した彼らは捕えられ火あぶりの刑に処されるがうまく逃げだすことに成功する。

ドミニコ会(スペインの異端審問組織)のトマス・デ・トルケマダ神父(バビエル・グティエレス)とテンプル騎士団の戦士オヘダ(ホビック・キーチケリアン)はスルタン王に王子を引き渡す代わりに「エデンの果実」を手に入れる。

そこに現れたアサシン教団のメンバーは「エデンの果実」を奪い取り、多くの軍隊を蹴散らし逃げ回る。しかし仲間は全員戦死し、最後に残ったアギラールは追い詰められ、窮地に立たされる。

果たしてアギラールは殺されてしまうのか・・・。

ネタバレとレビュー

追い詰められたアギラールは建物の最上階からイーグルダイブによって、体をワシのように飛翔させ逃げ切る。しかしかなりの痛手を負っていた。

彼はコロンブスの船に乗り込み「エデンの果実」を彼に託す。

これをモニターしていたソフィアとアラン・リッキンは「エデンの果実」はスペインにあるコロンブスの墓に眠っていることを付きとめる。

そんな時アブスターゴ財団に囚われていたアサシン教団の末裔たちが反乱を起こす。財団は彼らによって占拠されたが、ソフィアとアラン・リッキンはヘリコプターで脱出する。

彼らはコロンブスの墓から何百年も眠っていた、世紀の財宝「エデンの果実」を手に入れる。

アブスターゴ財団のCEOアラン・リッキンはテンプル騎士団の末裔であり、「エデンの果実」を使って人類を完全に服従させ彼らの時代を築こうとしていた。

しかしカラム達アサシン教団の末裔たちも黙ってはいない。テンプル騎士団の集会に紛れ込み、アランを暗殺して「エデンの果実」を奪い暗闇に消えてゆく。

現代においてもテンプル騎士団とアサシン教団の戦いは続いてゆく・・・。

結局、結末はまだ続きますって感じで終わっちゃったね。父を殺されたソフィアはカランに復讐をするのだろーか。味方だと思っていたソフィアとアランが敵だったとは・・・。

「エデンの果実」が効力を発揮するようなシーンは出てこなかった・・・残念。話しによれば遺伝子操作によって人間の暴力性を取り除くパワーを秘めているらしいが、どのように使うんだろうね。

とにかく、アクションシーンは抜群だ、結構お金がかかった作品なんで見応えはあるが、もう少し「エデンの果実」についてのエピソードや謎解きなんかを盛り込んだら深みのあるドラマになったような気がする。


コロンブスの墓(当時のスペインの4人の国王によってかつがれている)

まあ、あまり頭を使わないで気分転換で見るならグッドな映画だ。

TATSUTATSU

 

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