ヒューマンドラマ

映画「レヴェナント:蘇えりし者」感想・評価‐クマに襲われ重傷を負った男の生還実話

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サマリー

2016年日本公開のアメリカ サバイバルヒューマン映画
監督 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ(21グラム、バベル、バードマン
原作 マイケル・パンク「蘇った亡霊:ある復讐の物語」
出演 ●レオナルド・ディカプリオ(タイタニック、ギャング・オブ・ニューヨーク、アビエイター、インセプション
●トム・ハーディ(インセプション、ダークナイト ライジング、マッドマックス 怒りのデス・ロード
●ドーナル・グリーソン(アバウト・タイムスター・ウォーズ/フォースの覚醒エクス・マキナ
●ウィル・ポールター(メイズ・ランナー

映画「レヴェナント:蘇えりし者」坂本龍一さん音楽版予告

レオ様がこんな汚れ役をやるとは思わなかった。

第88回アカデミー賞10部門ノミネート、監督賞・主演男優賞・撮影賞の3部門を獲得している。

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坂本龍一さんが音楽を担当していて、映像のリアリティを音楽でも盛り上げている。

 

 

よくリアルにここまで映像化できるとは・・・凄いの一語に尽きる。キャストも命がけだ。

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しかも実話がモデルになっている。

雪と氷の大地を削り取る大河の激流・吹き荒れるブリザード・バイソンの群れとオオカミの死闘など、自分も極寒の地にいるような錯覚にとらわれる。大自然の中では食うか食われるか、生きるか死ぬかが常に隣りあわせだ。

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舞台は1823年、アメリカ北西部の極寒の地だ。

アンドリュー・ヘンリー(ドーナル・グリーソン)隊長率いる毛皮狩猟隊はネイティブアメリカンの襲撃に遭遇し壊滅状態となる。

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生き残ったメンバーは船で川を下る。この隊に参加していたヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)は「途中から船を捨て陸路を進まないとアリカワ族に皆殺しにされる」と隊長に提案する。

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一行はヒュー・グラスの提案通り陸路を進む。グラスは食糧調達と偵察を兼ねて単独行動を取る。

ところが巨大なクマに遭遇し、クマを倒したものの瀕死の重傷を負ってしまう。

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隊長はグラスが助からないだろうと判断し、彼と彼を弔う3名の者を残して先を急ぐ。

3名の内ジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)は瀕死のグラスを殺して早くその場を立ち去ろうとするが、グラスの息子ホークに見つかる。

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フィッツジェラルドはグラスの目の前でホークを殺し、もう一人の付添人ジム・ブリッジャー(ウィル・ポールター)とその場を立ち去る。

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ここから瀕死の重傷を負ったグラスの想像を絶するサバイバル劇が始まる。

レビューとネタバレ

瀕死の重傷を負ったグラスのサバイバルドラマは伝説として残っている・・・事実らしい。

彼は折れた足を添え木で固定し、自分のために掘られた墓穴から這いずり出る。

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食糧は木の実と草の根、死んで骨だけになった動物の骨の中から骨髄を取り出して食べる。

体はクマの牙と爪で傷だらけだ、腐ったキズを蛆に食わせ壊疽を回避しながら、極寒の地を放浪する。

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途中オオカミに襲われたバイソンの肉を食べる。単独で放浪していたネイティブアメリカンに助けられしばらく行動を共にする。(天が彼に味方したのか?)

猛烈なブリザードを木で組んだ粗末な囲いでしのぐ。

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ここで倒れればオオカミのエサになるのか・・・彼は凄い精神力で6週間320キロの道を踏破し目的地に到達、誰もが驚く生還を果たす。町の人々はグラスを「レヴェナント(蘇えりしもの)」と畏敬の念をこめて呼んだ。

彼を生還させたのはもちろん彼の強靭な肉体と精神であるが、神あるいは天も味方したように思う。

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グラスの精神を支えたのは、この映画では自分の息子ホークを殺したフィッツジェラルドに復讐するためである。(実際にはこの映画のように復讐劇はなかったようである。)

彼はヘンリー隊長とフィッツジェラルドを追い詰める。

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ところが隊長は待ち伏せにあい、フィッツジェラルドに撃ち殺される。

最後に残った二人は死闘を繰り広げ、グラスによって重傷を負わされたフィッツジェラルドはアリカワ族によってとどめをさされる。

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この時グラスはしばらく前に族長の娘を助けたことによって命拾いをする。最初から最後まで気の抜けないドラマで、レオナルド・ディカプリオの演技に圧倒される。この映画の凄さは、口で言うより、観てもらうのが一番だ。

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史実のグラスは1833年にアリカワ族によって殺害される(このドラマの10年後だ)。一旦は神(あるいは天か)によって生かされた男だが、この時には神に見放されている。

神は気まぐれだ。それに大自然の中では人間の生き死になんてどうでもいいことなのかもしれない。

TATSUTATSU

 

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