コメディ

映画「ドクター・ドリトル」感想・評価:動物好きには必見、蟻んこからクジラ・ドラゴンまで大出演

サマリー


★★☆☆(そこそこ面白い)

2020年6月日本公開のアメリカ製作ファンタジー・アドベンチャー映画
監督 スティーヴン・ギャガン(シリアナ、ドクター・ドリトル)
原作 ヒュー・ロフティング「ドリトル先生」シリーズ
出演 ●ロバート・ダウニー・Jr(アイアンマンシリーズ、シャーロック・ホームズシリーズアベンジャーズ/エンドゲーム、ドクター・ドリトル)
●アントニオ・バランデス(インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア、デスペラード、ファム・ファタール、オートマタ、ドクター・ドリトル)
●ハリー・コレット(ドクター・ドリトル)
●マイケル・シーン(パッセンジャーアポストル復讐の掟
●ジェシー・バックリー(ワイルド・ローズ、ジュディ虹の彼方に、ドクター・ドリトル)

ロバート・ダウニー・Jr主演!映画『ドクター・ドリトル』予告

 

「ドリトル先生」はイギリス出身の小説家ヒュー・ロフティングの作品で世界中で愛されている。1963年に「ドリトル先生不思議な旅」としてミュージカル映画になっている。僕は両親にせがんで映画館に連れて行ってもらった。大変面白かった記憶がある。しかし、この映画は残念ながら大コケしてしまっている。

ドリトル先生不思議な旅

1998年にエディ・マーフィ主演で「ドクター・ドリトル」「ドクター・ドリトル2」が作られた。これらの作品は大ヒットした。残念ながら僕は見ていないけど。

そして今回は4回目の映画化だ。小学生の頃の思いだし、映画館に出かけてみた。一般的にはこれらのファンタジードラマは「大人が見ても面白い」となるのだが、残念ながらこの映画は「子供が見たら面白い」になってしまっている。

せっかく主演にドル箱スターのロバート・ダウニー・Jrを使い、動物たちはみんなCGにして凄い声優陣をそろえた。エマ・トンプソン、ラミ・マレック、トム・ホランド、レイフ・ファインズ・・・などそうそうたるメンバーだ。これだけ金をかけても眠くなる。

でもエロ・グロは全くないから家族連れで見に行けば子供たちは大喜び、親は子供の横で昼寝していればいい。使い道のある映画ともいえる。蟻んこ、トンボ、から虎、クジラ、ドラゴンまで出てくる。コメディだから動物たちのハチャメチャが売りだが、このジョークが月並み過ぎて笑えない。

話のスジを少し紹介すると。冒険家の妻リリーを失ったジョン・ドリトル(ロバート・ダウニー・Jr)はその悲しみから動物保護区の中に閉じこもるようになった。今では世捨て人同然だ。

そこにヴィクトリア女王(ジェシー・バックリー)の使いとしてレディ・ローズ(カーメル・ラニアード)が現れる。女王は危篤状態だ、何が原因か見てほしいと言う。女王が亡くなれば自然保護区が取り上げられてしまうと慌てたドリトル先生は宮殿に駆けつける。

女王様は誰かに毒を盛られたようだ。この毒を解毒できるのはエデンの木の果実しかない。もう一刻の猶予もならない。ドリトル先生は動物たちと助手のトミー(ハリー・コレット)を連れて大航海に出かける。果たして果実を見つけることが出来るのか・・・。

その後のストーリーとネタバレ

エデンの木の果実がどこにあるのか、まずこれを探し続けた亡き妻リリーの航海日誌を手に入れなければならない。船に乗って「海賊島」に向かう。ところがライバルの王室医師ブレア・マッドフライ(マイケル・シーン)が追っかけてくる。

むこうの船のが方が速力が早く、大砲も装備されている。追いつかれそうになった時、クジラのハンフリーが船を引っ張ってくれ難を逃れた。ジョンは海賊島に到着し、海賊王ラソーリ(アントニオ・バランデス)の宮殿に忍び込む。

リリーの父は海賊王ラソーリだ。可愛い娘をジョンに奪われたことを憎んでいる。彼に捕らわれ虎に食い殺されそうになりながら航海日誌を手に入れることに成功した。

ところが海岸で待ち伏せしていたブレアに航海日誌を奪われ船も破壊される、万事休すだ。そこに現れたラソーリはジョンを忌々しい奴だと思いつつも、娘のことを思い出して罪を許す。そしてボロ船を貸してくれた。

この船でブレアを追う。奴はエデン島に到着する。ジョンは奴を追いかけ洞窟の中に入ってゆく。そこにはドラゴンがいて、エデンの木を守っていた。このドラゴンによってブレアの軍隊は壊滅させられる。そしてジョンも食われそうになるが彼はドラゴンが病気にかかっていることを知る。

どうも腸に異物が引っかかって便秘らしい。ジョンは仲間たちの協力を得て、異物を取り除いてやる。ドラゴンは元気になり、エデンの木の果実を取らせてくれた。

さあ急いで帰らなければならない。宮殿に何とか到着し、瀕死の女王に果実の汁を唇から流し込む。しばらくして女王は目覚める。彼女に毒を盛ったのは何と、傍に仕えるトーマス卿(ジム・ブロードベント)だったのだ。これにて一件落着、ジョン、トミーそして動物たちは動物病院を再開し、いつもの忙しい生活に戻ってゆく。

レビュー

1886年生まれの原作者ヒュー・ロフティングはイギリス人だが1912年にアメリカ人のフローラ・スモールと結婚してニューヨークに移り住んだ。

長女エリザベスと長男コリンが生まれる。ヒューは二人の子供たちのために「ジョン・ドリトル先生」の物語を書き綴って手紙で送ったのが始まりだ。

そして1920年に「ドリトル先生アフリカ行き」で小説家デビューする。そしてこの作品は大人気となり、これが14巻まで続いてゆく。1947年に61才の生涯を閉じる。彼の死後も、この作品は今だに児童文学の古典として生き続けている。

彼の動物への思いやりがあふれる作品だ。この映画も昆虫から多くの動物たちに対する深い愛情が感じ取れる。残念ながら批評家から酷評されている。でも子供向けとしてなら許せる内容かと思う。大人は退屈しちゃうかもしれないけどね。

TATSUTATSU

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