ホラー

映画「サスペリア(2018年)」感想・評価:暗闇から人間社会を牛耳る恐怖の魔女たちの世界を描いた秀作

サマリー


★★★☆☆(お薦め)

2019年日本公開のアメリカ・イタリア合作ホラー映画
監督 ルカ・グァダニーノ(サスペリア
出演 ●ダコタ・ジョンソン(サスペリア
●ティルダ・スウィントン(スノーピアサードクター・ストレンジサスペリア
●ミア・ゴス(ニンフォマニアック、キュア~禁断の隔離病棟~サスペリア
●クロエ・グレース・モレッツ(キック・アス、イコライザーサスペリア

映画『サスペリア』予告編

 

大どんでん返し系のホラー映画だ、ダマされないように。1977年に作られたダリオ・アルジェント監督のイタリア映画「サスペリア」のリメイクだ。6幕と1エピローグで構成されている。

どろどろした得体の知れない作品で、賛否両論ある。前衛的で奇妙なダンスに目を奪われがちだが中身はけっこうグロくてエロい。冒頭からの謎のシーンが僕らを悩ます。ユングの「転移の心理学」、「フリーメイソンの秘密」の書籍は何を象徴しているのか。

舞台は1977年のベルリン、暗い世相の中で懸命に踊るバレエダンサーたち。純粋な彼女たちを待ち受ける過酷な運命。彼女たちの属するマルコス舞踏団には「何か」が巣食っている。

精神科医のクレンペラー博士のところに彼の患者パトリシア(クロエ・グレース・モレッツ)がやってくる。彼女は「あいつらは魔女だ」「マザー・マルコスを生かし続けるつもりだ」そして「髪を取られ、尿を採られ、マルコスは私の心の中に入ろうとする」と謎の言葉を残して失踪してしまう。

母親を亡くしたスージー・バニオン(ダコタ・ジョンソン)はアメリカ・オハイオ州出身だ。メノナイト教会からお金をもらってベルリンに派遣される。そしてマルコス舞踏団に入団する。

スージーはそこでマダム・ブラン(ティルダ・スウィントン)と出会う。二人の間には何とも言えない「縁」のようなものを感じ取る。パトリシアが失踪したことによって、スージーが魔女の魂の入れ物として狙われることになる。

果たしてマルコス舞踏団とは魔女の巣窟なのか。そして壮絶な魔女の世界の覇権争いが始まる。スージーの運命はいかに・・・。

その後のストーリーとネタバレ

マルコス舞踏団に逆らうダンサーは悲劇に見舞われる。パトリシアは行方不明になる。そしてオルガも見えない力によって鏡に顔を押し付けられ体を捻じ曲げられる。さらに秘密を暴こうとしたサラ(ミア・ゴス)までもが魔女たちの手に落ちる。

魔女たちは次のリーダーをマダム・ブランとマザー・マルコスの候補から、マザー・マルコスを選ぶ。そしてマザー・マルコスの腐りかけた体から魂を新たな体に移す儀式を始める。

新しい体に選ばれたのがスージーだ。儀式の最中にスージーが現われる。それを見たマダム・ブランは違和感を感じ儀式を止めようとする。怒ったマザー・マルコスはマダム・ブランの首を傷つけ激しく血が吹き出る。

ところがスージーの様子がおかしい、何かが乗り移ったようだ。彼女は伝説の魔女「マザー・サスペリア」として覚醒する。そして真っ黒な「死神」を呼び寄せる。「死神」はマザー・マルコスの命を吸い取る。さらにマルコスを支持する魔女たちも殺害してゆく。

マザー・サスペリアはマルコス舞踏団に巣食う悪質な魔女たちを一掃するために遣わされたのだ。正常に戻ったバレエ団は何事もなかったように活動を再開する。そしてメンバーにはマダム・ブランがアカデミーを去ったことが伝えられる。

レビュー

魔女の映画は「ウィッチ」「ジェーン・ドウの解剖」「ラスト・ウィッチ・ハンター」「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」など非常に多いが壮絶な魔女同士の戦いは少ない。

このドラマではマザー・マルコスを中心とする魔女集団と3大魔女の一人マザー・サスペリアとの戦いが描かれる。マザー・サスペリアの力は強大で死神を呼び出し敵を駆逐してしまう。

ただ良くわからないのは敬虔なキリスト教徒を母に持つスージーがなぜマザー・サスペリアに覚醒してしまうのか。そこのところが描き切れていない。スージーはアメリカのメノナイト教会から派遣されている・・・教会と魔女は繋がっているのか?

謎が多く残るドラマではあるがそのドロドロした世界観には不思議な魅力を感じる。最後にマダム・ブランを演じているティルダ・スウィントンはクレンペラー博士とマザー・マルコスも演じている。分かりましたか・・・。

TATSUTATSU

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