サマリー
★★★☆☆(お薦め)
2018年日本公開のアメリカ製作アクションサスペンスドラマ
監督 ステファノ・ソリマ(ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ)
出演 ●ベニシオ・デル・トロ(トラフィック、21グラム、チェ、ボーダーライン)
●ジョシュ・ブローリン(ミミック、ノーカントリー、エベレスト3D、ボーダーライン)
●イザベラ・モナー(ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ)
●ジェフリー・ドノヴァン(ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ)
この映画を観る前に前作の「ボーダーライン」を見ておいた方がいい。とにかく容赦のない銃撃戦に度肝を抜かれる。善悪の境界線(ボーダーライン)はいったい何処にあるのか?そして誰を信用していいのか・・・。
前作では悪を使って悪を叩くストーリーだ。アメリカの麻薬戦争においてメキシコ系カルテルは手ごわい。アメリカから麻薬を完全に除去したいが不可能だ。それならコントロールしやすいコロンビア麻薬カルテルに支配させた方がましだ。
アメリカのFBIケイト(エミリー・ブラント)はこの案をのむことには賛成できない。しかしCIAの責任者マット(ジョシュ・ブローリン)はコロンビアの暗殺者アレハンドロ(ベニシオ・デル・トロ)と手を組みこの極秘作戦を実行に移して行く。
今回は、アメリカのカンザスシティにあるスーパーマーケットで自爆テロが起きる。これにメキシコの麻薬カルテルが絡んでいると踏んだ政府はどんな手段を使ってもカルテルを壊滅させろと指示が飛ぶ。
CIAのマットはコロンビアの暗殺者アレハンドロと私設の傭兵部隊を極秘に召喚し、水面下で危ない仕事を遂行してゆく。まず、メキシコ麻薬カルテルのリーダー、レイエスの娘イザベル(イザベラ・モナー)を誘拐する。そして敵対するカルテルのしわざに見せかける。
イザベルをアメリカが救出したように仕組み、彼女をメキシコに連れ戻そうとしたところ、何とメキシコ連邦警察が銃撃してくる。これは大誤算だ。さらに右からバズーカ砲の攻撃で一台の車両が吹き飛ばされる。
メキシコ連邦警察にもカルテルの魔の手が及んでいたのか。果たしてマット率いる精鋭部隊の運命は・・・。
その後のストーリーとネタバレ
マット率いる精鋭部隊は装甲車両から降りるとメキシコ連邦警察を皆殺しにしてしまう。そして退却しようとするがイザベルがいない。
アレハンドロがその場に残り、イザベルを探すことになる。マットと精鋭部隊はひとまず撤収してアメリカに戻る。しばらくして、イザベルを見つけたアレハンドロは彼女とアメリカに渡ろうとする。
マットのところに政府上層部とつながっているシンシア(キャサリン・キーナー)が来る。メキシコ連邦警察を殺害したのは大きな問題だ。今回の作戦は中止すると言ってきた。しかもテロリストは米国民で麻薬カルテルと無関係だと。
そしてイザベルを抹殺して証拠を全て消せと最終通告される。マットは衛星電話を使ってアレハンドロに作戦は終了、イザベルを抹殺して帰れと指示を送る。
ところがアレハンドロは命令を拒否する。マットは仕方なく2機のブラックホークに乗って二人を消すしかないと急ぐ。アレハンドロは密入国ルートでアメリカに渡ろうとするがカルテルに正体がばれ、顔を撃たれて倒れる。
イザベルは敵対するカルテルに捕まってしまう。マットは衛星画像でアレハンドロが撃たれたのを見る。そしてイザベルが乗った敵の車を急襲し彼女を奪い返す。マットは上司の命令に反し彼女を生かし、アメリカで「証人保護」を適応する。
顔を撃たれたアレハンドロは運よく弾が致命傷とならず、一命を取り留める。彼は必死にアメリカへと戻る。そして一年後自分を撃ったメキシコ人青年と出会う。
レビュー
実際にこんな非合法的な暴挙が行われているのか?これほどひどくはないかも知れないがこれに近い事は行われているかもしれない。
アメリカ政府は証拠を残さないように傭兵を雇っている。この費用が10億円以上とは、武器や装甲車両、ブラックホーク、ドローン、衛星画像など・・・もの凄くお金がかかる。戦争自体が巨大な金食い虫だ。結局、金を持っている方が勝ちなのだ。
今回の監督は無名のステファノ・ソリマだ。前回はレベルの高い作品を創るドゥニ・ヴィルヌーヴだった。しかし、脚本はどちらもテイラー・シェリダンだ。彼は「ウインド・リバー」で監督デビューしている。
彼らはテンポの良いアクションドラマを創ることに長けている。結末は次に続きそうな様相だ。ひょっとしたら第3弾があるかもしれない。
TATSUTATSU
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