サスペンス

映画「ザ・メニュー」感想・評価:最後に待っていた恐怖のメニューとは

サマリー


★★★☆☆(お薦め)

2022年11月日本公開のアメリカ製作超高級レストランを舞台にしたサスペンス映画
監督 マーク・マイロッド(TVドラマ マイノリティー・リポート、ゲーム・オブ・スローンズ)
脚本 セス・リース、ウィル・トレーシー
出演 ●レイフ・ファインズ(レッド・ドラゴングランド・ブダペスト・ホテル、007スカイフォール)
●アニャ・テイラー=ジョイ(ウィッチ、モーガン プロトタイプL-9、スプリット、ミスター・ガラスクイーンズ・ギャンビット
●ニコラス・ホルト

『ザ・メニュー』予告編<11月18日 日米同時公開!>

 

主人公レイフ・ファインズが扮するカリスマシェフ、ジュリアンが誠に恐ろしい。まるで「羊たちの沈黙」に出てくる食人鬼レクター博士のようだ。ちびらないように!

大どんでん返し系のサスペンス、ホラーコメディだ。決して後味の良い作品ではない、しかし、最後まで息をつかせずに見てしまう。次に何が出てくるのか予想がつかないからだ。これは監督の力量とも言える。

 

そして、昨今の行き過ぎた「美食文化」を痛烈に批判している。何十万円もするフルコースよりも家庭的な温かさを秘めた「チーズバーガー」の方が何倍も美味しく感じる。料理とはそういうものだと痛感する。

さわりを紹介すると、太平洋岸の小島にある超高級レストラン「ホーソン」。このレストランの予約は超人気のためまずもって取れない。ここに12名の厳選されたVIPが招待される。

その中には場違いな女マーゴ(アニャ・テイラー=ジョイ)がタイラー(ニコラス・ホルト)に同伴されてやってくる。

著名人たちは、伝説のディナーを前にして舞い上がり、心ここにあらずだ。ところがマーゴだけは冷めていた。

ゲストたちは次々と現れるコース料理に驚き、圧倒される。味は超一流、パンの無いパン皿(パンに塗るジャムやペーストはついている)とか、岩の上にホタテが乗った海の料理、ベジタブル、肉料理など不思議なテーマを持った料理のフルコースだ。次に何が出てくるかワクワクする。

ところが、マーゴだけは一口も食べない、お腹が空いているのに。カリスマシェフ ジュリアンはそんなマーゴが気になる。マーゴは自分の前に運ばれてくる料理には、愛がない、冷たく感じる・・・これは食べ物ではないと嫌悪しているようだ。

彼女はシェフたちや、VIPたちから白い目で見られる。しかし集められたVIPはよく観察すると、一癖も二癖もある連中ばかりだ。彼らは何故、ここに集められたのか、そしてジュリアンは何故、彼らに憎しみを持っているのか?

徐々に夜が更けてゆく、逃げ場のない孤島、さて何が始まるのか・・・。

 

TATSUTATSU

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