SF

映画「トランス・ワールド」感想・評価:自分の人生を変えることが出来れば幸せになれるのか?

サマリー


★★★☆☆(お薦め)

2011年アメリカ製作SFサスペンスドラマ
監督 ジャック・ヘラー(トランス・ワールド
出演 ●スコット・イーストウッド(インビクタス/負けざる者たちフューリースノーデンパシフィック・リム:アップライジング
●キャサリン・ウォーターストン(スティーブ・ジョブズ、ファンタスティック・ビーストエイリアン:コヴェナント
●サラ・パクストン(トランス・ワールド
●ショーン・サイポス(トランス・ワールド

「トランス・ワールド」予告

 

もし、あなたが過去に遡り、誤って先祖を死なせてしまえば自分も消えてしまうのか?しかし、それより本当に過去に戻ることが出来るのか。肉体は無理としても魂は過去から現在、未来へと飛び回っているかもしれない。

理論的にはパラレル・ワールドが存在すると言われている。時間軸の異なる別世界だが、「ある世界を変えたとしても自分のいる世界は変えられない」と言うのが定説らしい。

また、ブラックホール近くでは時間の進み方が遅くなるとも言われている。ブラックホール近くのAと言う惑星の1時間が地球上の10年に相当するかも知れない。この時間の問題はすべてが解明されているとは言いがたい。つまり、時間とは不変なものではなく周りの状況に左右されるのだ。

この映画は森の小屋に3人が閉じ込められる。本来出会う事のない3人が何かの拍子に一カ所に集まる。3人は森から出ようと試みるが同じところに戻ってしまう、何故なのか。周りでは銃声が轟き、戦時下の様だ。そこにドイツ兵が現われ3人に銃を向ける。

低予算映画だが謎を追って最後まで見てしまう。お薦め映画だ。あなたも謎解きに挑戦して見てはどうか。スコット・イーストウッド、キャサリン・ウォーターストン、サラ・パクストンと有名俳優が出演しているのも見逃せない。

話しのスジを少し紹介すると。森の中をさまよっていたサマンサ(キャサリン・ウォーターストン)は古びた小屋を見つける。その小屋でトム(スコット・イーストウッド)と言う男に会う。二人とも近くで車が動かなくなり助けを求めてさまよっていた。

トムは足を骨折しているのに不思議と痛みは感じていないようだ。サマンサは不思議な夢を見る。トムは道路に出る道を探し求めるが何回試しても小屋に戻ってしまう。小屋の近くで若い女性が倒れているのをサマンサが発見する。名前はジョディ(サラ・パクストン)だ。

森の中で銃声が轟く、誰かがいるようだ。夜になると外は零下に下がる、ストーブに薪を入れ暖を取る。三人はしばらくここで寝泊まりする。ジョディも不思議な夢を見る。そして大変なことを知る。

ジョディはここはウィスコンシンと言う。サマンサはニューハンプシャーだと確信を持っている。ところがトムはサウスダコタだと言い張る。話がかみ合わない。その夜トムも不思議な夢を見る。

地下壕を見つける。そこにはポーランドの地図と1931年製のワインがあった。サマンサは今1962年だと言う。彼女の父親はドイツ人で第二次世界大戦の空爆で死んだと聞かされていた。ジョディはジャケットのタグを見せて1985年だと答える。しかし、トムは2011年だと信じている。

全く、場所も年代も異なる3人が小屋で偶然あうなんて・・・3人は呆然とする。そんな時、銃を持った兵隊が小屋にに向かってくる。果たして彼らの運命は。

その後のストーリーとネタバレ

銃を持った兵隊はドイツ兵だった。彼らはドイツ兵に拘束される。何故、ここにドイツ兵がいるのか?ひょっとしたら1930年代戦時下のドイツにタイムスリップしてしまったのか。

ドイツ兵はジョディとサマンサの首にかかっているロケットを見てびっくりする。サマンサのロケットには母親の写真が入っているがそれを見たジョディは私の祖母よと不思議なことを言う。そしてドイツ兵はサマンサの父ハンス・ノイマンだった。

サマンサの父ハンス・ノイマンは戦争で死んだことになっている。それが今、目の前にいるとは。そしてジョディの母親は目の前のサマンサだった。彼女はジョディを生み落としすぐに亡くなっている。そしてジョディは父親(ベトナムで戦死)の祖父に引き取られた。祖父は飲んだくれでジョディを虐待した。

ジョディはぐれて強盗を働くようになり、トムを産んだ8か月後に殺人罪で死刑になっている。つまりこの小屋にいる4人は血縁者だったのだ。

ところがこの話をハンスにしても理解できなかった。そして彼は小屋を出てゆく。サマンサが見た夢は急な陣痛で子供(ジョディ)を生み落とし、自分が死ぬ夢だ。彼女は家に一人でいたため助けが呼べなかった。

トムも不思議な夢を見た。彼は神父に虐待され、神父を撃ち殺し自殺する夢だ。ジョディも薬物による死刑の夢を見ていた。ここに集まっている全員が死ぬ夢を見たが、それは未来を見ていたのだ。

トムは未来は変えられる、みんなで不幸な未来を変えようと提案する。ハンス・ノイマンを空爆から守って「死」から回避してやれば運命は変えられるのだ。空爆が始まったらみんなでハンスを地下壕に入れようと意見が一致した。

しかし、ハンスは彼らの言う事に耳を貸さない。そして空爆の時間が来る。トムはハンスを説得しようともみあいになり銃が暴発する。運悪く弾がジョディに当たり、彼女の意識が遠のいてゆくにしたがってトムは消えてゆく。

目の前で消えてゆくトムを見たハンスは呆然とする。そしてサマンサに導かれるまま防空壕に飛び込む。爆弾は小屋を破壊したがハンスは助かる。

そして未来はサマンサとジョディが仲良く海岸沿いを歩く姿があった。

レビュー

小屋に集まった血縁者たちは皆、悲惨な死に方をしている。この負の連鎖を止める為、サマンサが父親ハンス・ノイマンを助ける。それによって運命の歯車がうまくかみ合い始める。

ハンスが死ななければサマンサの母親も再婚することは無い。そしてサマンサはジョディを産み落とす時に身内が側にいて、お産によって命を落とすことも無い。さらにジョディはサマンサの愛情に支えられて健全に育つ。

しかし、一番割を食ったのはトムだ。彼は多分、ジョディから生まれなかっただろう。運命とは皮肉なもので少しのことで好転したりその逆も有り得る。

僕らは過去に遡って運命を変えることはできないがこれからの未来は変えることが出来る。だから、未来を素晴らしいものにする為、現在を精一杯生きるしかないね。

TATSUTATSU

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