ホラー

映画「ネスト」感想・評価:ケビン・コスナー初のホラー映画は成功したのか、コケたのか?

サマリー


★★☆☆(そこそこ面白い)

2011年日本公開のアメリカ製作サスペンス・ホラー映画
監督 ルイス・ベルデホ(ネスト)
原作 ジョン・コナリー「The New Daughter」
出演 ●ケビン・コスナー(アンタッチャブル、ダンス・ウィズ・ウルブス、ネスト、JFK、ボディーガード、ウォーターワールドエージェント:ライアンバットマンVSスーパーマンドリーム
●イバナ・バケロ(パンズ・ラビリンス)

映画『ネスト』予告編

 

「私を見捨てないで」「新しい娘」がこの映画のキモだ。アメリカでは2009年に限定公開されている。しかし、日本での公開は2011年だ。ケビン・コスナーが初めてホラー主役をやると言う事で話題になったがあまりヒットしなかったようだ。

ケビン・コスナーと言えば日本でも多くのファンがいる。1990年の「ダンス・ウィズ・ウルブス」ではアカデミー賞の作品賞と監督賞を獲得し監督業でも非凡な才能を見せている。しかし、その後の監督作品はパッとしなかった。でも、2016年の「ドリーム」では俳優として渋い演技を見せ存在感を表している。

そんなに悪いホラーではないが汚くて暗いことがコケた原因か?ホラー映画「REC/レック」の脚本を書いたルイス・ベルデホが監督をしている。日本語の題は「ネスト(巣)」となっている。「巣」とは何なのか・・・。

ジョン(ケビン・コスナー)は森の中の大きな一軒家に娘ルイーサ(イバナ・バケロ)と幼い息子サム(イバナ・バケロ)と引っ越してくる。ジョンは妻に逃げられ、家族には傷心の苦悩がいまだに癒えない。

ジョンは小説家だ。心機一転、人生をやり直そうとここに来たのだ。家の周りを散策すると森の奥には大きな塚があった。昔の人のお墓なのか・・・。

ある日、塚のところに行ったルイーサが泥だらけで戻ってくる・・・しかし、彼女は何かを隠している。さらにペットのネコが何かに惨殺され、死骸をジョンが見つける。それ以降、何かが家の周りを徘徊するような気配を感じる。

娘は思春期なのかジョンとは打ち解けない。彼は子育てに悩むが、時々娘が何を考えているのか分からなくなってくる。そして、彼女がわら人形を持っていたのにびっくりする。わら人形のお腹にはクルミの実が入っており中から虫が出て来る・・・彼の脳裏に悪寒が走る。

ジョンは以前住んでいた住人の悪い噂を聞く。かつての住人サラは16才の娘を捨てて失踪したと言うのだ。残された娘はサラの父親が引き取ったそうだ。

暫くして、ジョンは車で森を通り抜ける時、何かがいるのを発見する。そして、それに窓ガラスを割られる。この森には間違いなく何かがいる。この家を売った不動産屋に事情を聞くと次の回答が返ってきた。

サラの父親ロジャーはジョンに家を売った後、チャールストン郊外に引っ越したとのことだ。そして火事で孫娘は亡くなっていた。

果たしてサラは何故、娘を捨てて失踪したのか、孫娘を引き取ったロジャーは今でも郊外にいるのか、そして彼らには何があったのか?

その後のストーリーとネタバレ

ジョンは子供たちをベビーシッターに預け、サラの父親ロジャーを訪ねることにした。あいにく、家は空き家の様だ。彼は空き家の中に入って行く。娘の部屋らしきところでおぞましいものを見る。

部屋の隅には石とか小枝で作った鳥の巣のように物があった。壁には塚とその下に「Home」か書かれてあった。突然暗闇からロジャーらしき男が現われる・・・ジョンは気が動転するほど驚く。彼はジョンに「娘はいるか」と聞き「娘に変化はないか?」とも言った。

ロジャーは「孫娘は変わってしまった」「町に連れてきたが中身が変化してしまった」「孫娘は泥まみれになりながら手で穴を掘っていた」・・・と。そして孫娘を焼き殺したと告白する。最後に「父親なら自分の手で娘を始末しろと」大声を張り上げる。

ジョンは家に戻るがベビーシッターがいないのに気づく。彼は警察を呼び捜索願いを出した。しだいにルイーサがおかしくなってゆく、おう吐をし、体には吹き出物が出来ていた。彼女は父親に向かって「捨てないで」と言う。

ジョンは家の中を調べて見ると、ロジャーの家と同じように鳥の巣のように物があった。もう奇妙な塚を掘るしかない。軽油と重機、爆薬も用意する。そしてショットガンに弾を込める。

その時、ホワイト教授から電話が架かってくる。その塚は研究上非常に重要だから壊さないでくれと言う。そして彼はすぐに車で駆けつけて来た。塚には死者が葬られていると言う。

そして塚の中に住む存在を描いた壁画が見つかっている。彼らは数千年前から塚を住み家にしている。ところが人間に破壊され衰退していった。彼らは人間の子供と接触し贈り物を交換する・・・小さなわら人形だ。

彼らは全てオスで人間の少女と交配し種を存続させてきた。子を産む女王が必要なのだ。女王とはルイーサのことか?それを聞いたジョンは動転し、重機で塚を壊すことを止めない。

掘り返しているとベビーシッターらしき死体が出て来る。ジョンは警察の事情聴取を受けることとなる。子供たちは学校の先生が見ていてくれる。検死の結果、ベビーシッターは生きたまま食い殺されたことも分かる。歯形から未知の生物らしい。

夜になって、エド巡査がジョンを送ってくれる。ところが途中エドが襲われる。家に帰ってみると先生が襲われ瀕死の重傷だ。子供たちは無事だが、逃げようとするとルイーサは「ここに残り、塚に入る」と信じられないことを言う。

そして得体の知れない「何か」が襲ってくる。ジョンはショットガンで応戦する。ルイーサは消えていた。ジョンは塚の中に連れ込まれたに違いないとそこに向かう。幼いサムを部屋に残して。

塚の側面に穴がありそこから中へと這いつくばって入って行く。中は広くなっている。中には「何か」がたくさんいるような気配がある。ルイーサが倒れていた。彼女を抱きかかえて出口へと向かう。何とか穴から這い出す。

そして、穴に軽油を注ぎ込む、火をつけようとすると人間アリのような生き物はまるで「やめてくれ」とでも言うように叫び声を上げる。その時ルイーサは「私を捨てないで」と声を出すが次第に顔かたちが人間アリのように代わって行く。

それを見たジョンは火を放つ、火は塚に燃え広がりダイナマイトも破裂する。近くにサムは来ていた。サムはこちらに向かってくるジョンらしき影を見る。しかし、その背後には人間アリが迫っていた。

レビュー

結末がよく分からない終わり方だ。生きていたのはジョンなのかそれとも人間アリなのか?・・・この部分は不満が残る。それに、ルイーサが人間アリに変化してゆくところが恐怖のピークだがアリ塚の中は暗くて狂暴な人間アリがよく見えない。

俳優もケビン・コスナーだけが目立ってしまって、周りの人物をもう少し生かしてはどうかと思う。人間アリの生態とルイーサの変化を詳しく表現すべきだったと思う。

昨今ではCGの技術が上がっているので怪物の描き方を工夫すればもっとヒットしたんじゃない。残念な作品だ。

TATSUTATSU

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