SF

映画「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」感想・評価‐ひと時のファンタジーワールドにタイムスリップだ


サマリー

2017年日本公開のアメリカ ダークファンタジー映画
監督 ティム・バートン(バットマン、シザーハンズ、スリーピー・ホロウ、チャーリーとチョコレート工場、アリス・イン・ワンダーランドシリーズ、ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち)
原作 ランサム・リグズ「ハヤブサが守る家」
出演 ●エヴァ・グリーン(キングダム・オブ・ヘブン、007カジノ・ロワイヤル、シン・シティ復讐の女神)
●エイサ・バターフィールド(ヒューゴの不思議な発明、エンダーのゲーム)
●テレンス・スタンプ(コレクター、スーパーマン)
●ジュディ・デンチ(007シリーズ、ショコラあなたを抱きしめる日まで
●サミュエル・L・ジャクソン(スター・ウォーズシリーズ、アベンジャーズシリーズ、キングスマン、キングコング:髑髏島の巨神)

ティム・バートンのダークファンタジー!『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』予告編

あくせく仕事ばかりしてないで、たまにはファンタジーの世界にどっぷりつかってみてはどうかな。子供っぽいところはあるけれど結構おもしろいと思うし気分転換になるよ。

グロいシーンはあまりないから、家族連れや恋人と見に行くのもお薦めだ。不思議な子供たちが最後の方でX-MENも真っ青な特殊能力を見せるのがヤマ場だ。

それにタイム・トラベル、タイム・ループ物ってなんでこんなにも魅力があるのかな・・・過去に戻ったり、未来に行ったりと。それに彼らが住んでいる世界のように楽しい一日を毎日ループ(繰り返し)出来たらいいね。歳を取らずに永遠に夢の世界で生きられるよ。

恋人同士になった主人公のジェイク(エイサ・バターフィールド)が時空を超えてエマ(エラ・パーネル)に逢いに行くところなんか思わず泣けちゃう。

不思議な力を持つ子供たちは人間社会では暮らして行けない。かれらはある島の小さなお城のような屋敷に住んでいる。彼らは全員こどもだけど特殊能力を持っている。

●イーノック・・・オモチャみたいな無生物に命を吹き込むことの出来る最年長の少年
●エマ・・・・・・空気よりも軽い体を持った少女(重い靴をいつも履いている)
●オリーヴ・・・・手から火を出し、お湯も沸かしてしまう少女
●クレア・・・・・後頭部に鋭い歯の生えた口を持つ少女
●ホレース・・・・予知夢をスクリーン投影することの出来る少年
●フィオナ・・・・植物を成長させることの出来る少女
●ヒュー・・・・・体の中にミツバチを飼っている少年
●ブロンウィン・・怪力を持ったちっちゃな少女
●ミラード・・・・透明人間
●双子・・・・・・睨んだら相手を石に変えてしまう双子の少年
●ヴィクター・・・ベッドで横たわるブロンウィンの兄

この屋敷はミス・ペレグリン(エヴァ・グリーン)と呼ばれる女性が子供たちの世話や安全を守っているんだね・・・彼女の特技はハヤブサに変身出来ることと時間を操れることだ、「イムブリン」とも呼ばれる。

でも彼らの世界は狙われている。ホローガストと呼ばれる異形の怪物が襲ってくる。

ホローガストの正体は、実は不思議な子供たちと同じ特殊能力を持った大人たちなんだ。彼らは永遠の命を求めて「イムブリン」を使った人体実験を実施する。

ところがリーダー格のバロン(サミュエル・L・ジャクソン)をはじめ全員 異形の怪物(ホローガスト)になってしまう。しかも周りには見えない・・・透明怪物だ。

バロンは人間の目玉を食うことによって元の体に戻れることを発見し、彼の仲間の一部は人間の目玉をせっせと食べ、今の体を維持している。しかしホローガストのままでさまよう者たちも多い。

バロンの目的はハヤブサに変身したミス・ペレグリン(「イムブリン」)を捕まえてもう一度、実験をやり直すことだった。

主人公のジェイク(エイサ・バターフィールド)はおじいちゃんのエイブ(テレンス・スタンプ)が大好きだ。

ところがおじいちゃは何者かに殺されてしまう。エイブは死に際に「早くここから離れろ、そして島へ行け」とジェイクに告げて、こと切れる。

ジェイクはおじいちゃんがいつも話してくれたイギリス・ウェールズのケルン島に行くことになる。そしてそこで待ち受けていた、想像も出来ないほどの体験をする。

ストーリー

ジェイクはお父さんと一緒にイギリス・ウェールズのケルン島に行く。そしておじいちゃんから言われたとおりに子どもたちが暮らしている養護施設に向かうが、そこには廃墟しかなかった。

廃墟の中を歩くうちに、彼は不思議な人影を見つけ追いかけるが、転んだ拍子に頭を打ち付けて気を失ってしまう。

気が付いたジェイクはここで奇妙なこどもたちとミス・ペレグリンに会う。しかも廃墟だった建物は立派な屋敷になっていた。

ジェイクは後で気づいたことだが、自分は秘密の通路を通って1943年9月3日にタイムスリップしたようだ。今日の夜はこの屋敷にドイツ軍の爆撃機から爆弾が落ちる日だ。

ミス・ペレグリンは爆弾が落ちるところを見計らって時間を一日前に巻き戻し、このループの繰り返しで毎日をここで楽しく暮らしていた。

ジェイクは子供たちの中でエマに気に入られる。彼女の体は空気よりも軽く、重い靴を履いていなければ大空に飛んで行ってしまう。

しかしこの世界にもほころびがあり、そこからホローガストが襲ってくる。それをミス・ペレグリンがボウガンで撃ち殺すのが日課となっている。

ここでジェイクは自分の特殊能力に気付く、ホローガストは透明で誰にも見えないはずだなんだけど、見えるのだ・・・普通の人間と思っていた自分が特殊能力を持っていたとは。

実はおじいちゃんも自分と同じ能力を持っていたのだ、そして若いころの彼はミス・ペレグリンたちを守っていたことも知る。

ところがこの場所もバロンに知られることとなり、ジェイクはバロンに捕まってしまう。交換条件でミス・ペレグリンはハヤブサの姿になり、バロンに連れ去られてしまう。

そこに本来やっつけることが出来たホローガストが子供たちを襲いに来る。これを何とかみんなで食い止める。

あとに残ったみんなはもうタイムループが出来ない、荷物をまとめ次の場所に行かないと爆弾が落ちてくる。

エマは難破船に空気を送り込んで浮上させると、オリーヴが熱でエンジンを動かしミス・ペレグリンを助けに全員で目的地に向かう。

果たして強力な力を持つバロンたちを倒してミス・ペレグリンを取り戻す事が出来るのか。

ネタバレとレビュー

ジェイクと不思議な子供たちは、バロン達がいると思われる、イギリスのブラックプールに船で乗り付ける。

ジェイク達はここで作戦を立てる。バロンらを特殊な能力を使ってうまく倒す事を実行に移す。透明なホローガストには目印をつけ見えるようにしてから、イーノックが命を吹き込んだガイコツ軍団を戦わせる。

双子は相手をにらんで石に変えてしまう。エマはバロンに空気を吹き付けて動きを封じる。フィオナはツタを成長させて相手の体をがんじがらめにする。

オリーヴは炎で、クレアは後頭部の鋭い歯で相手にかみつく、ヒューはミツバチを放ち相手を混乱させる。その隙にジェイクは鳥かごからハヤブサになったミス・ペレグリンを助けようとする。

ところが上手くゆきかけた作戦が最後の詰めで難題にぶち当たる。バロンは特殊能力を生かしてジェイクに変身してしまったからだ。

さあ、どちらが本物か区別がつかない・・・そこに透明なホローガストが入ってきてジェイクを持ち上げて目ん玉をくりぬく。目ん玉を食べられたジェイクはバロンであった。

本物のジェイクはホローガストが見えるんだ、それにバロンがジェイクに化けたものだから、同士討ちになってしまったようだ。

バロンとその仲間とホローガストを倒し、ミス・ペレグリンを助け出すことに成功した。

全てが終わった時、エマはジェイクにバロンが倒されたことによってエイブじいちゃんが生きてるはずだから逢いに行ってと別れを切り出す。

ジェイクは途方に暮れたが現代に戻りおじいちゃんに会って、今までの出来事をすべて話す。

おじいちゃんは「エマに逢いに戻れ」と旅行費用を出してくれた。時間のループは世界中にある。このループをたどりながら、かなりの期間がかかったが現代から1943年に戻りエマに再会することが出来た。

ジェイクはエマを抱きしめキスをする。

ハッピーエンドでめでたしだ。それに大人も子供も楽しめるようにストーリー的には苦労して作っているように感じる。

結局ジェイクは特殊能力の持ち主だったんだ。おじいちゃんもそうだけど、彼は現実を生きてしまったことを後悔しているみたいだ。

だから孫には後悔させないように自分の心に素直に生きるようにアドバイスしたんだ。でもジェイクの両親はもの凄く寂しがるだろう。

まあ、人生裏腹だ・・・あっち良ければこっちが立たずってことかな。それにしてもエヴァ・グリーンの四角い目はなんとかならないのかな・・・・怖くて吸い込まれそうだ。

そうそう、東京にもタイムループする場所があるんだ。あの免許証の証明写真やプリクラを撮るところと言ったら分かるかな。

TATSUTATSU

 

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