サマリー
★★★☆☆(お薦め)
2018年1月からアメリカTNTで放映された10話限定のクライムサスペンスドラマ(日本では2019年4月24日からレンタル開始)
製作総指揮 キャリー・ジョージ・フクナガ(TRUE DETECTIVE/二人の刑事)
スティーヴ・ゴリン
エリック・ロス他
原作 ケイレブ・カー「エイリアニスト-精神科医」
出演 ●ダニエル・ブリュール(誰よりも狙われた男、黄金のアデーレ名画の帰還、二ツ星の料理人、エイリアニスト)
●ルーク・エヴァンス(タイタンの戦い、ガール・オン・ザ・トレイン、ホビット、ドラキュラZERO、エイリアニスト)
●ダコタ・ファニング(マイ・ボディガード、宇宙戦争、エイリアニスト)
世界的ベストセラー小説、ケイレブ・カー「エイリアニスト-精神科医」の完全映像化だ。全10話限定で製作され、製作費は1話当たり500万ドルとTVドラマとは思えないほど金をかけている。
さらにエミー賞やゴールデングローブ賞にノミネートされるほど質が高い。少々グロテスクな場面が多く、「HANNIBAL/ハンニバル」や「クリミナル・マインド/FBI vs.異常犯罪」の好きな人にはお薦めだ。
規制の少ないケーブル局向けなので、グロイ死体描写がお構いなしに目に飛び込んでくる。そこは覚悟しなければならない。オープニングタイトルに「19世紀 精神病患者は人間の本質を失っていると考えられた/精神病の研究者を”エイリアニスト”と呼んだ」となっている。
舞台は1896年のニューヨーク、町は活気はあるが薄汚く、浮浪者も多い。道路には多くの馬車が通り抜け、道はぬかるむ、そして寒い。19世紀の街がリアルに再現されている。この時代産業革命によって製鉄、鉄道、金融業など急速に発展してきた。しかし、女性の地位は低く、町にはギャングが横行、市警の中も腐敗が進んでいた。
ストーリーを少し紹介すると。橋の上で体を切り刻まれた死体が発見される。死体は女装した男娼の少年であり、骨が見えるほど喉を切られ、両目はえぐり取られ、内臓の一部と性器も持ち去られていた。精神科医ドクター・ラズロー・クライズラー(ダニエル・ブリュール)はニューヨーク・タイムズの挿絵画家ジョン・スカイラー・ムーア(ルーク・エヴァンス)を現場に急行させ、死体を詳細にスケッチするように指示する。
ラズロー、ジョン、新任の警察本部長セオドア・ルーズベルト(ブライアン・ジェラティ)はハーバード大学の同級生だ。ラズローは常にこれらの人脈を使う。死体のスケッチを見たラズローは3年前の殺人事件と共通点をみいだす。
セオドアは極秘捜査の指揮をラズローとジョンに依頼する。ニューヨーク市警からはセオドアの秘書サラ・ハワード(ダコタ・ファニング)と法科学を専門とする双子の部長刑事マーカスとルシアスが参加し「特捜班」が結成される。
この時代まだ科学捜査は一般的ではなかった。「特捜班」がプロファイリング、指紋鑑定、死体解剖などの法医学を駆使して犯人に迫る。そしてラズローは猟奇殺人犯の心理に自分を同調させ、犯人の行動ゃ特徴を推察しようとする。
ラズローは3年前の殺人事件で殺された子供を墓から掘り起す。そしてマーカスとルシアスに死体の詳細な分析を依頼する。過去に犠牲となった子供と今回の無残な遺体に同一犯の痕跡は残っているのか。
そんな時、不審な男がラズローの前に現れる。彼はその男を追うが難なく逃げられてしまう。果たしてその男が猟奇殺人犯なのか、奴は何の目的で子供たちを狩るのか?
また、奴はラズローの前に何故現れたのか、ラズローを嘲笑い、捕まえられるなら捕まえて見ろと挑発しているのか?謎は深まって行くばかりだ。
あなたは、この「圧巻のサイコスリラー」を読み解くことが出来るのか。「プロファイル」とは犯罪の性質や特徴を行動科学的に分析し、どんな犯人かを推論することだ。当然、あなたは猟奇殺人者に成りきって奴の心理を読み解かなければならない。
奴は次にどんな行動をとるか、挑戦してみてほしい・・・・。
TATSUTATSU
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