ベストテン

フランシス・レイ映画音楽ベストテン‐心が洗われる美ミュージックを聴け


第10位 「個人教授」

1968年のフランス恋愛映画
監督 ミシェル・ボワロン(アイドルを探せ、さらば夏の日、個人教授)
音楽 フランシス・レイ
出演 ●ルノー・ヴェルレー(個人教授、さらば夏の日)
●ナタリー・ドロン (個人教授、サムライ)

「個人教授 ~愛のレッスン La lecon particuliere 」フランシス・レイ Francis Lai

有名なフランシス・レイの哀愁を帯びたテーマソングだ。

La Lecon Particuliere(個人教授)-Francis Lai

日本でも大ヒットした映画だ。年上の女性に恋をした青年のほろ苦いラブストーリーだ、映画館に駆け付けたけど、切ないラストシーンが今でも記憶に残っている。

主演のルノー・ヴェルレー人気が日本で爆発、多くの女性ファンの心をわしづかみにしている。ヒロインのナタリー・ドロンはあの有名俳優アラン・ドロンの奥さんなんだ・・・そのうちに別れちゃうけど。

フランシス・レイの旋律が、年上の女性を思いつつ別れてゆく青年の心に流れてゆく・・・誰しも真実の恋を知る時があるんだ。名作映画だからお薦めだね。

僕が特に記憶に残っているシーンは・・・ルノー・ヴェルレー君の家には若くて美しいメイドがいて「スカートの下はすっぽんぽんよ」と彼を誘う。

でもヴェルレー君はナタリー・ドロンを愛し始めているから、素っ気ない返事をするんだ・・・・僕は思わずもったいないなーと思ってしまった。

今から50年前の作品だから、出演者は皆ジジババになっちゃってる。僕も高校生に戻って懐かしく見てみようかな。

 

第9位 「あの愛をふたたび」

1969年のフランス映画
監督 クロード・ルルーシュ
音楽 フランシス・レイ
出演 ●ジャン・ポール・ベルモンド
●アニー・ジラルド

Francis Lai 映画「あの愛をふたたび」 Concerto pour la fin d'un amour

作曲家アンリ(ジャン・ポール・ベルモンド)とフランス人女優フランソワ(アニー・ジラルド)との大人の恋愛を美しい映像と音楽で描いた作品だ。

舞台はアメリカ、たまたま映画の撮影で二人は知り合う。お互いに家庭をもっているのに惹かれあい、愛し合うんだ・・・今で言うところの不倫だ。

ジャン・ポール・ベルモンドもアニー・ジラルドもフランスを代表する円熟した俳優だ。フランシス・レイの華麗な音楽を堪能してほしい。

ファラ・フォーセットのデビュー作でもある。彼女はこのあと「チャーリーズ・エンジェル」などに出演し大女優になってゆく。この頃が一番可愛かったね。

第8位 「狼は天使の匂い」

1973年アメリカ ギャング映画
監督 ルネ・クレマン(太陽がいっぱい、雨の訪問者、パリは燃えているか)
音楽 フランシス・レイ
出演 ●ロバート・ライアン(ワイルドバンチ、ネモ船長と海底都市、ダラスの熱い日)
●ジャン=ルイ・トランティニャン(男と女、暗殺の森、離愁、狼は天使の匂い)
●レア・マッサリ(好奇心、情事、狼は天使の匂い)

La course du lièvre à travers les champs (Bande annonce originale)

テーマ曲のサントラ。

Francis Lai – La Course Du Lievre A Travers Les Champs www.nostaljidinle.org

あの「太陽がいっぱい」のルネ・クレマンの作品だ。哀愁を帯びたテーマ曲が心に響く。

ギャング一味の抗争を描いた作品だ。トニー(ジャン=ルイ・トランティニャン)はヘリコプター事故で多くのジプシーの子供を死なせてしまう。そして、彼らに命をねらわれ逃亡の旅に出る。

彼はギャングのボス チャーリー(ロバート・ライアン)とその情婦シュガー(レア・マッサリ)達と知り合い、仲間になる。

そしてギャング同士の抗争に巻き込まれてゆく。果たしてトニー達の運命はどうなって行くのかね。

第7位 「雨の訪問者」

1970年公開のイタリア・フランス合作のサスペンス映画
監督 ルネ・クレマン(太陽がいっぱい、雨の訪問者、パリは燃えているか)
音楽 フランシス・レイ
出演 チャールズ・ブロンソン
マルレーヌ・ジョベール

雨の訪問者 HDリマスター版(ブルーレイ)予告編

雨の訪問者のテーマ曲、危険な香りを帯びたワルツが忘れられない。

雨の訪問者 original sound track  Rider on the Rain

あの「太陽がいっぱい」のルネ・クレマンのミステリーだ。ショートカットのマルレーヌ・ジョベールが可愛い。(マルレーヌはあの「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」のエヴァ・グリーンのお母さんなんだね、びっくりだ。)

主演のチャールズ・ブロンソンはアメリカの俳優で、日本ともなじみが深い。男くさい風貌で男性化粧品「マンダム」のCMが懐かしい。

雨の日にメリー(マルレーヌ・ジョベール)は不気味な男に襲われる。しかし彼女はその男を射殺し、海に投げ捨ててしまう。

翌日、ドブス(チャールズ・ブロンソン)と言う男が現われ、何かと彼女に付きまとう。ドブスは殺された男が持っていた金を探しに来たのだ。

果たして不気味な男の正体は、またメリーの夫トニーとその男との関係は、さらにドブスは何者なのか・・・謎が謎を呼んでゆく。

第6位 「恋人たちのメロディー」

1971年のフランスの恋愛コメディ映画
監督 クロード・ルルーシュ
音楽 フランシス・レイ
出演 カトリーヌ・アレグレ
フランシス・レイ
シャルル・ジェラール
アミドゥー
ジャン・コロン

Smic Smac Smoc (tres amigos)

フランシス・レイによる主題歌。

恋人たちのメロディー  Smic Smac Smoc orignal sound track

ポール・モーリアによるテーマ曲

Paul Mauriat-Smic Smac Smoc

この映画もクロード・ルルーシュとフランシス・レイのコンビだ。面白いことにフランシス・レイも盲目のアコーディオン弾きで出演している。

恋愛コメディ映画で、貧しいけど陽気な三人組の内の一人が結婚することになった。お金はないが式を盛大に挙げようと言う事で、はちゃめちゃな一大騒動が巻き起こる。

この映画のテーマ曲はスタンダードナンバーになっていて誰でも一度は聞いたことがあると思うね。テンポの良い、踊りたくなるようなきれいな曲だ。

第5位 「ある愛の詩」

1971年日本公開のアメリカ ラブストーリー映画
監督 アーサー・ヒラー(ある愛の詩、ラ・マンチャの男、りんご白書)
音楽 フランシス・レイ
出演 ●ライアン・オニール(ある愛の詩、ペーパー・ムーン、バリー・リンドン、ザ・ドライバー)
●アリ・マッグロー(さよならコロンバス、ある愛の詩、ゲッタウェイ)
●トミー・リー・ジョーンズ(逃亡者、メン・イン・ブラックシリーズ、ノーカントリー、リンカーン、ジェイソン・ボーン

ある愛の詩 – 予告編

フランシス・レイによるテーマ曲

Francis Lai 映画「ある愛の詩」 Love Story

ポール・モーリアによるテーマ曲

Paul Mauriat 映画「ある愛の詩」Love Story

この映画は社会現象になるほど世界中で大ヒットした。ごく普通の恋愛映画がこれだけヒットするとは、誰にも予想できなかった。

世の中が暗くなると、純愛映画がヒットすると言われている。それにフランシス・レイの哀愁を帯びたミュージックの貢献度も大きいね。

ハーバード大学出身の金持ちエリート青年オリバー(ライアン・オニール)は庶民階級の女学生ジェニファー(アリ・マッグロー)と周りの反対を押し切って結婚する。

ところがそれから間もなく、ジェニファーが白血病に侵されていることがわかる。オリバーはあらゆる手を尽くして彼女を看病するんだが、亡くなってしまう。彼女の言葉「愛とは決して後悔しないこと」がオリバーの心に残る。

ところで、純愛映画なんだけど、主演のライアン・オニールは名うてのプレイボーイ、アリ・マッグローも三回も結婚している(スティーヴ・マックイーンの奥さんだったこともあったね)・・・現実は映画の世界のようにはいかない。

第4位 「さらば夏の日」

1970年公開のフランス 恋愛映画
監督 ミシェル・ポワロン(アイドルを探せ、さらば夏の日、個人教授)
音楽 フランシス・レイ
出演 ●ルノー・ヴェルレー(個人教授、さらば夏の日)
●フロランス・ラフュマ
●ジャネット・アグレン

Francis Lai 映画「さらば夏の日」Du soleil plein les yeux(instrumental)

ポール・モーリアによるテーマ曲

Paul Mauriat さらば夏の日

「個人教授」のスタッフがほろ苦い夏の日の思い出を映像化した作品だ。フランシス・レイの音楽が夏の日にぴったりだ・・・苦い思い出を忘れさせてくれる爽やかなサウンドだ。

ルノー・ヴェルレー君は青年医師になっていて、彼は恋人と弟の三人でヨット旅行に出かける。彼らは離婚した父親に会いに行くが父には新しい妻がいた。

彼らはさらに旅を続ける。ルノー・ヴェルレー君はふと海岸であった女性と浮気をしてしまう。気まずくなった恋人と一旦別れてしまうが再び愛が戻ってくる。

誰しもありがちな若気のいたりだ・・・人間失敗を重ねながら成長してゆくんだ。

第3位 「パリのめぐり逢い」

1967年のフランス・イタリア合作のラブストーリー
監督 クロード・ルルーシュ
音楽 フランシス・レイ
出演 ●イヴ・モンタン
●キャンディス・バーゲン
●アニー・ジラルド

「パリのめぐり逢い Vivre pour Vivre」フランシス・レイ Francis Lai

別の編曲によるテーマ音楽もどうぞ

Francis Lai 映画「パリのめぐり逢い」Vivre Pour Vivre (Live For Life)

ポール・モーリアによるテーマ曲だ。

Paul Mayriat パリのめぐり逢い

大人の恋の映画だ。妻と若い女性との間で揺れ動く中年男の物語だ・・・うらやましい。

ニュースレポーターのロベール(イヴ・モンタン)はファッションモデルをしながら大学に通うキャンディス(キャンディス・バーゲン)に惹かれる。

彼は妻のカトリーヌ(アニー・ジラルド)にないしょで、アフリカの取材にキャンディスを同行させる。そしてそこで二人は深い仲となって行く。

ロベールとキャンディスの仲を知ったカトリーヌはロベールから離れてゆく。ところが彼はキャンディスと暮らしてみても妻が忘れられない。

彼は妻のところに行くのだが、カトリーヌは連れないそぶりをする。ロベールは妻を連れ戻しに来たのに無駄だと思って、車で帰ろうとした時・・・・。

キャンディス・バーゲンは美しさの絶頂だ。でもアニー・ジラルドも気品があって負けてはいない・・・残念ながらアニー・ジラルドは亡くなってしまったし、キャンディスも70才のおばあちゃんだね。

第2位 「男と女」

1966年日本公開のフランス ラブストーリー
監督 クロード・ルルーシュ
音楽 フランシス・レイ
出演 ●ジャン=ルイ・トランティニャン(男と女、暗殺の森、離愁、狼は天使の匂い)
●アヌーク・エーメ

映画『男と女デジタル・リマスター』予告編

別の予告編をどうぞ

Un homme et une femme / 男と女 (フランス映画)

ギター演奏だ。

Un homme et une femme/男と女

ピアノ演奏だ。

フランシス・レイ:映画「男と女」のテーマ・ピアノソロバージョン

野宮真貴と横山剣

野宮真貴 – 男と女 [en duo avec 横山剣 de クレイジーケンバンド]

夫を事故で亡くしたアンヌ(アヌーク・エーメ)と妻を自殺で亡くしたジャン(ジャン=ルイ・トランティニャン)はふとしたことから知り合い、愛し合うようになる。

過去に引きずられながらも新しい生活を始める「男と女」。

この美しく「ダバダバダ」と口ずさむ音楽はもの凄く有名で、だれでも知っているスタンダードナンバーになっている。このミュージックを聞くだけでも頭の中に映画の場面が浮かんでくる。

色々なミュージシャンがカバーしているから聞いてみるのもグッドだね。

第1位 「白い恋人たち」

1968年日本公開のフランス グルノーブル冬季オリンピック記録映画
監督 クロード・ルルーシュ
音楽 フランシス・レイ

サウンドトラックだ。

Francis Lai 13 jours en France 1968 YouTube

高音質ミックスリストだ。

https://youtu.be/AwVDlOD6Ylg

オリンピックの映像だ。

白い恋人たち BD&DVD発売!

白い恋人たちコーラス版だ。

白い恋人たち コーラス 13 JOURS EN FRANCE (choeurs)

カラベリの演奏だ・・・これも凄くいいね。

白い恋人たち/カラベリ   13 Jours en France/Caravelli

レイモンド・ルフェーブル オーケストラだ・・・定番だ。

Raymond Lefevre 映画「白い恋人たち」13 jours en France

ピアノ演奏だ。

白い恋人たち フランシス・レイ 13 Jours en France Francis Lai  ピアノ演奏 pf

ギター演奏だ。

「13 jours en France(白い恋人たち)」Classical guitar played by TAKA

久石譲バージョンだ。

13 jours en France – Francis Lai, dirigé par Joe Hisaishi

サウンドトラック版のジャケット写真がすごくかっこいい。こんなアングルでしかもスピード感も出ている、しかもニコリと笑っているところなんか素晴らしい。


真ん中ジャン=クロード・キリー

こんなセンスは僕にはないから、このセンスの良さにあこがれた・・・さすがにプロだ。

フランシス・レイのミュージックはみんな好きだけど、どれが一番だと言われたら「白い恋人たち」が一番好きだ。心の中に染みわたってくる、もう何回聞いてもいいね。


ペギー・フレミング

ユーチューブから色んな演奏を乗せたけど、どれが気に入ったのかな・・・カラベリなんかもいい。もうこんなにきれいなメロディーは出てこないかもしれない。


フランス グルノーブル

僕みたいにケガレきった心を洗い流してくれるようだ、現実は厳しいけど少しの間夢を見てもいいよ。

まとめ


フランシス・レイ

フランシス・レイは1932年生まれで、今年84才になる、現在も健在だ。最近、美しいメロディーの曲は少なくなってしまった。

アップテンポで大音量、エッジの効いた音楽が主流だ、フランシス・レイのようなワルツはほとんど聞いたことが無い・・・少し寂しい。

映画音楽でキレイなミュージックで思い出すのは、坂本龍一さんの「戦場のメリークリスマス」だ。この曲を聞くと胸が熱くなる。

「戦場のメリークリスマス」予告編

ピアノ演奏が心に沁みる。僕もピアノを習って死ぬまでに弾きたい。

戦場のメリークリスマス ピアノ 坂本龍一 映画「戦場のメリークリスマス」より

ジャズ風アレンジもおもしろい。

【ピアノ】「戦場のメリークリスマス」をジャズ風に弾いてみた/ 坂本龍一/楽譜あり/Merry Christmas Mr. Lawrence – 【Jacob Koller】

もう一つ

【ストリートピアノ】アメリカ人が駅で「戦場のメリークリスマス(超絶技巧ジャズ)」をガチで弾いたらどんどん人が集まってきた!【大喝采】

これも坂本龍一さんのラストエンペラーのテーマだ。

ラストエンペラーのテーマ 坂本龍一 the last emperor-theme- ryuichi sakamoto

話しは全く違うけど、このブログを書いてて、イタリア映画「ガラスの部屋」を何故か思い出した。この映画は日本でも大ヒット(凄かったね)主演のレイ・ラブロックは一躍女性のアイドルになった。

Peppino Gagliardi 映画「ガラスの部屋」 che vuole questa musica stasera

当時「個人教授」のルノー・ヴェルレーと一二を争った。ペピーノ・ガリアルディの歌声が切ない。同時期だったから思い出す。

仕事は毎日つらいけど、美しい音楽でたまには癒されたいね。

TATSUTATSU

歌手が主人公の音楽映画ベストテン」もアップしました、楽しんでね。

魅惑の映画音楽ベスト50:心に残る映像とミュージックを堪能すれば心身ともリフレッシュだ

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