邦画

映画「ゴジラ1954」感想・評価:第一作目のゴジラは怖すぎて見れなかった

サマリー


★★★☆☆(お薦め)

1954年11月3日公開 日本製作 第一作目ゴジラ 白黒映画
監督 本多猪四郎
原作 香山滋
出演 ●宝田明
●河内桃子
●平田昭彦
●志村喬

『ゴジラ』 | 予告編 | ゴジラ 第1作目

 

ゴジラ第一作目の記念すべき作品だ。この怪獣が生まれて実に70年近くなるが、いまだに人気は衰えず次から次へと新作が出てくる。それだけ魅力ある怪獣と言える。

「ゴジラ」の名前の由来は「ゴリラ」の「ゴ」と「クジラ」の「ジラ」を組み合わせたものだ。そして人間が入った「ぬいぐるみ」怪獣の第一号になる。

「ゴジラ」が公開された当時、僕はまだ2才だった。後にリバイバル上映で、両親に連れられて見に行ったが、「ゴジラ」がスクリーンに出てくると怖くて、母親の後ろに隠れてチラッと見るのが精いっぱいだった。いまだにあの怖さがトラウマとなって残っている。

残念ながら今見るとチャチな感じは否めないが当時としては1億円の製作費をかけた大作となっている。考えてみれば当時の入場料金が大人で70円だった。今の料金は1800円くらいするから時代の流れを感じるね。

この映画は当初の予想に反して、961万人の観客動員数をはじき出し、大ヒットとなった。テレビの無い時代だったから映画は唯一の娯楽だ。僕の家の近くにも映画館があって入りびたり状態だった。今でも懐かしく思い出す。

ストーリーを少し紹介すると。小笠原諸島近海で貨物船が何か巨大なものに襲われる事件が発生する。島の漁師の話では「ゴジラ」の仕業であり、海の物を食い尽くすと陸に上がり人間を襲うと古い言い伝えがあると言う。

古生物学者の山根博士(志村喬)は調査団を結成し、娘の惠美子(河内桃子)その恋人のサルベージ会社の尾形秀人(宝田明)、その他物理学者たちと現場に向かう。

現場では、井戸から放射能が検出され、巨大な足跡と、既に絶滅されたとされる三葉虫までもがみつかった。その時、巨大な生物が頭をもたげ咆哮するのを目撃する。

山根博士は巨大生物を「ゴジラ」と命名する。「ゴジラ」は「海底の洞窟に潜んでいた200万年前の生物が、水爆実験のため、安住の地を追われ地上に現れたのではないか」と推測した。

「ゴジラ」は日本に上陸しビルを壊し暴れまわる。陸・海・空の自衛隊が応戦するも、「ゴジラ」の進行を食い止められない。果たしてこの巨大生物を止める方法はあるのだろうか。

「ゴジラ」が銀座に上陸して松坂屋、和光ビル、日本劇場や国会議事堂を次々と破壊する。おかしな都市伝説が残っていて、「ゴジラ」に破壊されたビルは大繁盛すると巷では話題になった。だから、次はうちのビルを壊してくれと言う申し入れが殺到したらしい。

「ゴジラ」に対しては自衛隊が奮戦する。これは現在も続いていて、最近の「シン・ゴジラ」でも自衛隊映画かと勘違いするほど多くのシーンが出てくる。

「ゴジラ」は恐怖の対象であるが、また、「核軍縮」の象徴としても描かれる。この点は継続してほしかったね・・・アメリカ映画においては「核の申し子」の扱いを受けている。

とにかく、幼かった僕としては「ゴジラ」はトラウマとなっている。ジジイになった今でも大病すると夢の中にこいつが現れて僕を襲う。早くこいつから解放されたいね。

伊福部昭 / バンドのための「ゴジラ」ファンタジー

TATSUTATSU

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