サマリー
★★★☆☆(お薦め)
2018年7月日本公開のアメリカ製作 恐竜SF映画
製作総指揮 スティーヴン・スピルバーグ
監督 J・A・バヨナ(永遠のこどもたち、インポッシブル、ジュラシック・ワールド/炎の王国)
原作 マイケル・クライトン
出演 ●クリス・プラット(ゼロ・ダーク・サーティ、her/世界でひとつの彼女、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス、ジュラシック・ワールド、ジュラシック・ワールド/炎の王国、マグニフィセント・セブン、パッセンジャー)
●ブライス・ダラス・ハワード(ジュラシック・ワールド/炎の王国)
●ダニエラ・ピネダ(ジュラシック・ワールド/炎の王国)
●ジャスティス・スミス(ジュラシック・ワールド/炎の王国)
●ジェームズ・クロムウェル(ジュラシック・ワールド/炎の王国)
●レイフ・スポール(ジュラシック・ワールド/炎の王国)
ある教育ママが「恐竜って想像上の生き物ですよね」と言ったとか。いいえ、恐竜は間違いなく地球上に存在した最強の生き物です。恐竜は2億3000年前から地球上に生息し1億5000万年に渡って地球に君臨した王者です。
この映画では琥珀に閉じ込められた蚊から恐竜のDNAを抽出し、クローン技術によって恐竜を作り出したことになっている。実際には困難らしい、長い年月によってDNAが壊れてしまっているからだ。(冷凍マンモスを使ってマンモスを再生することは理論的に可能らしい)
映画のウリは、僕たちに恐竜が動き回っている姿を見せてくれることだ。これだけでもこの映画を見る価値がある。高度なアニマトロニクス(コンピューターによって制御された動物の皮を被ったロボット)とCGを組み合わせで恐竜が生き生きと動いている。約2時間ジュラ紀にタイムスリップした気分で見ることをお薦めする。
夏休みの「大恐竜展」を見に行くのも楽しいが、お父さんお母さんにとっては涼しい映画館で骨休めも悪くない。子供たちは映画にくぎ付けだ・・・お父さんの株が上がること間違いない。
話のスジを少し紹介すると。前回の「ジュラシック・ワールド」の結末で、イスラ・ヌブラル島は逃げ出した恐竜によって支配された恐竜の島になってしまった。(詳しくは「ジュラシック・ワールド」を参考のこと。)
ところが、この島の火山が爆発し、恐竜たちの絶滅が危惧される。連邦議事堂でこの件が議題に上がる。イアン・マルコム(ジェフ・ゴールドブラム)は自然にゆだねるべきだと主張する。
これに対してロックウッド財団のベンジャミン・ロックウッド(ジェームズ・クロムウェル)はクレア(ブライス・ダラス・ハワード)の恐竜保護グループに協力する。
財団の経営実行運営者イーライ・ミルズ(レイフ・スポール)は11種の恐竜を救うべく、捕獲・運搬隊を組織して島に送り込む。
イーライは恐竜の中でも知性の高いヴェロキラプトル ブルーに強い関心を持っている。クレアを動かしブルーを育てたオーウェン(クリス・プラット)を仲間に引き入れる。恐竜保護グループ クレア、オーウェン、ジア(ダニエラ・ピネダ)、フランクリン(ジャスティス・スミス)達は軽飛行機で島に不時着する。
捕獲・運搬隊は恐竜を麻酔銃で眠らせ、ヘリコプターで船に運んでいた。オーウェンは島でブルーを探す。火山は爆発しもう一刻の猶予もない。
オーウェンがやっと見つけたブルーを横から捕獲・運搬隊の傭兵ケン・ウィートリー(テッド・レヴィン)が麻酔銃を打ち込んで持ち帰る。荒っぽい彼らの行動を止めに入ったオーウェンは麻酔銃で眠らされる。
気が付いたオーウェンはイーライが恐竜を保護する名目で何かを企んでいることを感じ取る。オーウェンとクレア達はやっとのおもいで運搬船に飛び込み島を脱出する。残った恐竜たちは火山の噴火や溶岩に飲み込まれてゆく。
11種の恐竜を捕獲したオーウェンは恐竜を財団の巨大な地下室に運び込む。彼らはいったい何を企んでいるのだろうか。そしてオーウェンとクレア達はその野望を阻止することが出来るのか・・・。
その後のストーリーとネタバレ
財団大邸宅のロックウッド・エステート地下室には巨大な恐竜研究施設があり、恐竜たちはここに収容される。オーウェンとクレアはこっそりと忍び込むが捕まって檻に入れられてしまう。
イーライ・ミルズはこの地下室で捕獲した恐竜たちを世界中の顧客たちに売りさばこうとしていた。つまり彼は恐竜を殺人兵器としての軍事利用を企んでいたのだ。
オーウェンとクレアの檻の隣には頭の固いパキケファロサウルスがいた。彼らはこの恐竜を挑発して檻を破らせ、邸内に逃げる。彼らはここでロックウッドの孫メイシー(イザベラ・サーモン)に出会う。
でも彼女は実はロックウッドの娘のクローンであることがあとで分かる。そして恐ろしいことにベンジャミン・ロックウッドはイーライ・ミルズに殺されていたことも知る。
地下室では恐竜の競売が行われていた。そこにヘンリー・ウー博士(B・D・ウォン)が造ったインドラプトルも出品される。この恐竜は獰猛さと知性とを兼ね備えた地上最強の肉食恐竜だ。
ところがパキケファロサウルスが飛び出してきて檻のカギを壊してしまう。檻から出たインドラプトルは周りにいる人間たちの殺戮を始める。地下室はもうパニック状態だ。
イーライは車の下に隠れようとしたが恐竜に押しつぶされて死んでしまう。インドラプトルはオーウェン達にも襲いかかる。財団の私設恐竜博物館のガラス屋根に逃げる。あわやダメかと思われた時に何とブルーが助けに来る。
インドラプトルはガラスの天井が崩れ落下する。そして下に置いてあったトリケラトプスの複製の角の上に落ち串刺しとなって息絶える。
地下施設は緊急時にシアン化水素ガスが充満するようになっている。檻から出た恐竜たちはこのガスに包まれる。メイシーは恐竜たちは私と同じクローンだ。クローンにも生きる権利があるとロックウッド・エステートの扉を開けてしまう。
恐竜たちは人間社会に解き放たれる。
レビュー
このシリーズはまだまだ終わらない。さらに続編が作られることと思う。街に放たれた恐竜たちは果たしてどうなってしまうのかな?
回を追うごとに恐竜の動きが滑らかになって行く。そして特に今回はサスペンスとアクション要素が増え、はらはらどきどきして映画を見終えた。時間の長さを感じさせない点は監督の手腕だ。
でも恐竜の軍事利用は行き過ぎの感じがある・・・機関銃ですぐに撃ち殺されちゃうからね。なんせ貴重な生き物だからやっぱり恐竜動物園がぴったりだ。
将来、遺伝子工学が発展したら、大富豪が恐竜のDNA配列を解明し作ってしまうことが無いとは言い切れない。ティラノザウルス一頭でも作ってしまえば恐竜の研究は飛躍的に進むと思う。あとは倫理的な問題だ。映画にはクローン人間メイシーが出て来る。最後は考えさせる結末だね。
TATSUTATSU
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