サマリー
★★☆☆☆(そこそこ面白い)
2018年1月日本公開のアメリカ製作ホラー映画
監督:F・ハビエル・グティエレス
出演:●マティルダ・ラッツ
●アレックス・ロー
●ジョニー・ガレッキ
●ヴィンセント・ドノフリオ
そこそこ怖い映画なんだけど、最初の「ザ・リング」(ナオミ・ワッツ主演)と比較すると怖さは半減している。呪いのビデオの謎を解いて行くストーリーだ。しかし、話のテンポが遅く、内容が分かりにくい・・・僕としては惜しい作品だと思う。
残念ながら、批評家からは酷評されている。理由は「ザ・リング」の焼き直しに過ぎず、新鮮味がないことかな。製作者としてはシリーズものにしたかったようだがアテが外れたか?
話のスジを少し紹介すると、飛行機に乗っていた学生が「見ると死ぬビデオ」の話を隣の乗客にする。彼はものすごく怯え、トイレに駆け込むが鼻血が出てハエの大群に襲われる。そしてパイロットのモニターから現れた白い服を着た髪の長い女に襲われる。
ガブリエル教授(ジョニー・ガレッキ)がフリーマーケットで中古のビデオデッキを見つける。その中に正体不明のビデオがあり、それを再生させると奇妙な映像が浮かび上がる。
ガブリエルはこの呪いのビデオを見たことによって異常現象に見舞われる(たとえば雨が下から降ってくる、画面から飛び出て来たハエが手をすり抜け捕まらない・・・)。そして女の声で「あと7日」と電話がかかってくる。彼はこの怪奇現象に興味を持つ。そして死後の世界を解明する研究を始める。
ガブリエルはこのビデオを恋人の学生スカイ(エイミー・ティーガーデン)とホルト(アレックス・ロー)に見せる。ガブリエルは学生たちを集め、この呪われたビデオの解明に力を注ぐ。
ジュリア(マティルダ・ラッツ)は恋人のホルトと連絡が取れないことから、彼のアパートを訪ねるがいなかった。彼女はガブリエルのところに行くが追い返される。そこでホルトの同僚スカイに会う。彼女はあるものを見せたいと自宅にジュリアを誘う。
しかしジュリアはそこで大変な経験をする。ガラス越しではあるがスカイが何かに襲われる。そして恐怖に引きつった顔をしたまま死ぬ。その時ホルトが部屋に現れ、「ビデオを決して見るな」と叫ぶ。
呪いのビデオをコピーして別の人間に見せれば、呪いを他の人間に移すことが出来るらしい。彼らは呪いのビデオを見てくれる人を「テール」と呼んでいる。ホルトには「テール」がいない、このままでは殺されてしまう。
ジュリアは真夜中にこっそりそのビデオのコピーを見てしまう。そして彼女のもとにやはり電話がかかってくる。その時幻影を見て受話器を落とす。手には火傷の跡があった。
それを知って、あわてたホルトはガブリエルに連絡する。ガブリエルはビデオのコピーを作れとジュリアを説得する。呪いを他の人に移すのは抵抗があるがコピーを作ってみると、オリジナルとは異なることがわかった。
彼女は1人で、コピーをパソコンで見て観る。そこには新しいビジョンが追加され、何かを訴えている。「洪水の中の十字架」「女の子」「燃える死体」・・・・・。ガブリエルは古い言い伝え「魂は永遠だ、死ぬときには新しい家を探す」をつぶやく。
ジュリアとホルトは呪いの謎を解くべく、「サマラ」が埋葬されていると思われるサクラメントバレーの埋葬地に向かう。そこには恐ろしい出来事が待っていた・・・・それは何か?
ネタバレ
サマラの養父母は彼女の異様さに気づき殺そうと井戸に突き落とす。彼女は井戸の底で7日間生きたようだ。ジュリアとホルトはサクラメントバレーの埋葬地で墓を見つけたが、中は空だった。
サクラメントバレーの教会は洪水の後閉鎖された、13年前の出来事だ。当時の司祭バーク(ヴィンセント・ドノフリオ)に会う。彼は幻影を見続けたことによるのか盲目であった。ジュリアは「サマラ」の遺体の在りかを訪ねる。彼は前の司祭が少女の遺骸をよそに移させたとのことであった。
その時、ガブリエルはジュリアの手の傷が「点字」であることに気付く。解読すると恐ろしい事実が判明する。彼は急いでジュリアたちのところに車を急がせるが、途中事故に遭って亡くなってしまう。彼はいったい何を伝えたかったのか。
ジュリアは幻影を見る。導かれるように閉鎖された教会の窓を破り、隠し扉の地下へと進む。司祭がエベリンを地下に閉じ込めていた形跡が見られた。エベリンとはジュリアが幻影で見た少女のことだ。
ジュリアはバークのところを訪ねる。そして「サマラ」が見せていた幻影の意味が分かったと伝える。エベリンは妊娠していたそして「サマラ」を産んだ。つまり彼女は「サマラ」の母親だったのだと。
その時盲目のバークの態度が変わる。「サマラ」の父親は私だと言う。そして幻影に耐えられなくなって自ら盲目になったと。突然彼はジュリアを押さえつける。「サマラ」の幻影を見てここに来たのはお前が初めてではない、12番目だ。
バークはジュリアを殺そうとする。その時、セミの大群が現れる。エベリンは「サマラ」を殺そうとしたから拘束して閉じ込めた。しかし今から考えると「サマラ」を殺させておけばよかったとバークは言う。
バークは階段を登って近づいてくる。とっさにジュリアはバークを階段から突き落とす。ジュリアは幻影をたどって壁に塗り込められた「サマラ」の遺骸を見つける。その時階段から落ちて気を失ったと思われたバークに襲われ、首を絞められる。
手から落ちたスマホの画面が光り出す。そしてそこから「サマラ」が現れ、バークの目が見えるようにさせる。彼は「サマラ」によって呪い殺される。ジュリアとホルトは「サマラ」の遺骨を火葬にふし、一連の事件に終止符を打った。
と思ったがそうではなかった。ジュリアの手のアザ「点字」をホルトは翻訳する。彼は「魂は永遠で死ぬときには新しい家を探す」とのガブリエルの言葉を思い出す。翻訳結果は「復活」となる。
「サマラ」はジュリアの体を使って復活したのだ。そして呪いのビデオはメールによって世界中に送信される。惨劇は終わらない、継続するのだ・・・・。
TATSUTATSU
マチルダ・ルッツ
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