サマリー
2014年フランス制作のアクションSF映画、監督はリュック・ベッソン、主演はスカーレット・ヨハンソンである。
一般の動物の脳は小さくその1~5%程度しか使われていない。ところが人間の脳は10%程度使用されている。(どう言う訳かイルカは20%使っているらしい、超音波を操っているからなのか?)
この動物と人間の差5%が今の凄い文明を作り上げてしまっている。しかし、この人間の脳を100%使うことが出来るようになってしまったら果たしてどうなるのか、大変面白いテーマである。
スピーディな展開と激しいバイオレンスそしてアクションはまさにリュック・ベッソンならではである。また、主演のスカーレット・ヨハンソンもこんなスーパーウーマン的役柄が実に似合っている。
ワクワク楽しく観させてもらったが、結末は少しありきたりではないのか・・・・・・もっと、あっと言わせる「オチ」を考えて欲しかった。
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ストーリー
ストーリーを少し紹介すると、平凡な女性であるルーシー(スカーレット・ヨハンソン)は、台北のホテルでマフィアの闇取引巻き込まれてしまう。
そして彼女の下腹部に闇取引の合成ホルモンの入った袋が埋め込まれてしまう。(薬の運び屋をやらされてしまう。)
この物質は人間が胎児の時、ホルモンとしてほんの微量分泌される。これによって脳が発育する。このホルモンは闇で合成され、これが少量でも体内に取り込まれると脳に対して快楽を与える。
ところが彼女は激しく拷問されたことによって、お腹の中の袋が破れ、多量の合成ホルモンが体内に取り込まれてしまう。彼女の脳はこれによってハイスピードで覚醒する。
ルーシーは覚醒し始めた時、母に電話する。自分の命が短いことを悟り、赤ちゃんの記憶(通常は誰も覚えていない)から母のおっぱいの感触を話す。そして母に感謝して涙を流す。
彼女の脳は20%、30%と覚醒されて行く、それによって能力も非常に速いスピード身について行く。外国語を1時間でマスターしたり、パソコンからあらゆる情報を瞬時に頭に詰め込むことも出来る。(二台のパソコンを同時に扱ったりすることも出来る。)
人間を簡単に持ち上げたり、操ったり出来るようになる。(スキャナーズのようだね)30%と覚醒すると、自分の細胞をコントロールでき、髪の毛や顔つきまで変えることが出来る。
40%覚醒すると空中を飛び交う電波や信号が見えるようになってくる。
彼女は脳をさらに覚醒させるため、保管されている合成ホルモン全てを体内に取り込むことを決心する。
50%覚醒すると彼女の人間性は徐々に薄れてゆく、痛みも感じない、研ぎ澄まされたスーパーコンピューターのようになって行く。
60%以上覚醒すると彼女の記憶は太古に戻り始め生物が進化してきた道を逆にたどる。(かつて人類の起源と言われた猿人「ルーシー」と遭遇したり恐竜時代も飛び越えてゆく)
70%以上覚醒するとさらに彼女の記憶は地球を飛び越え地球誕生までさかのぼってしまう。
ついに袋に残っている多量の合成ホルモンが全て彼女の体内に吸収される。その結果脳の覚醒が100%に近づく、そして彼女の細胞は体から離れ何かを求めてどんどん増殖する。
ノーマン博士(モーガン・フリーマン)は相談相手として脳科学の観点から彼女を支える。(ルーシーの知識は博士でさえも追い越してしまう。)
また、警部のピエール・デル・リオ(アムール・ワケド)はマフィアのボスMr.チャン(チェ・ミンシク)から彼女を守る。
果たして彼女の脳が100%覚醒したときに何が起こるのであろうか、是非映画を観てほしい。
レビュー
頭を使う映画ばかり観るより、たまにはこんな奇想天外な映画を観るのも面白いと思う。激しい銃撃戦があったり、一方通行を逆走するカーチェイスがあったり、結構ハラハラ、ドキドキして面白い。
モーガン・フリーマンが脳科学の博士として出演しているがさすがに存在感がある。彼が出て来るだけで画面が引き締まる。最近では「トランセンデンス」にも似たような博士の役で出ており、こんな作品が好きなのかなーと思ってしまう。
また、マフィアのボスを演じているチェ・ミンシクも超冷酷な男を演じておりうまくはまっている。「オールド・ボーイ」がなつかしい。
最後に・・・結末はどう見ても「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」に似てしまっている。まあ、どうせ彼女が、草薙素子を演じるんだから・・・・まあいいか。
TATSUTATSU
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