ヒューマンドラマ

映画「ホイットニー・ヒューストン」感想・評価:彼女の歌声に涙する

サマリー

 


★★★☆☆(お薦め)

2022年12月23日 日本公開のアメリカ製作ホイットニー・ヒューストン伝記映画
監督 ケイシー・レモンズ
製作・脚本 アンソニー・マクカーテン
出演 ●ナオミ・アッキー
●スタンリー・トゥッチ
●アシュトン・サンダース

映画『ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY』予告1 12月23日(金)全国の映画館にて公開

 

彼女のクリアーで艶のある歌声、何処までも広がり伸びる音域・・・・いつまでも眺めて聞いていたい。映画の結末に全盛期の歌声がスクリーンいっぱいに流れると涙が出てくる。心が揺さぶられる瞬間だ。

あなたも堪能してほしいホイットニーの本当の歌声を。と言っても、2012年2月11日に48才の若さでこの世を去っている。彼女は亡くなってもう10年も経っているんだね。この映画ではナオミ・アッキーが彼女になりきって熱演している。

素晴らしい映画だけど、30代・40代以降の人でないと知らないかもしれない。本日、公開で映画館に駆けつけたけど、すずめスラムダンクと違って小スクリーンでの鑑賞になる。中年女性のファンが多く、ジジイは僕一人だった。

だからすべての人にはお勧めしない。彼女の全盛期を「生」で知っている人にお薦めしたい。彼女は世界で最も売れている歌手の一人で、アルバムが1億4千万枚、シングルが5千万枚以上売り上げている。

彼女は歌の天才であり、スーパースターだ。映画の中で、彼女に歌ってほしい曲がメロディーメーカー達からわんさかやってくるシーンがある。彼女はそこから気に入った曲をチョイスして自分でアレンジしなおす。

どんなつまらない曲でも彼女が歌えば、曲は命を吹き込まれたように生き返りリスナーの心に響いてくる。彼女は一回聞いただけですべての音符が頭に入る・・・この辺は天性としか言えない。

持って生まれた天性のあまりに激しい魂を鎮めるためにドラッグや酒・たばこ・セックスにのめりこむ。当然、彼女の闇の部分も描かれる。彼女はスーパースターだけど、私生活ではわがままで、生意気だ、それにバイセクシャルときている。

彼女の父親は娘を打ち出の小づちのように使って莫大な金を稼ぐが、あまりにひどい浪費家のため、微々たる残金しか残らない。彼女はどんどん追い込まれてゆく。歌手のボビー・ブラウンと結婚するが、この男もダメ男で彼女の足を引っ張る。

彼女の神から授かった天性の歌声が不摂生によって濁ってくる。スーパースターとは恐ろしいもので往年の輝きが失われてくると、ファンは彼女の昔を求めるだけで、目の前の彼女を必要としない。そんな彼女は必死に努力し、歌に生きようとするのだが・・・。

彼女は歌だけでなく、演技も出来る。是非、映画「ボディガード」を見てほしい。彼女のもう一つの面が見られる。このシーンも映画に出てくる。

彼女はプロデューサーに映画に出てみたいと言う。暫くしてプロデューサーは「ボディガード」のシナリオを見せる。彼女はつまらないと言ってそれをゴミ箱に投げ入れる。ところが共演がケビン・コスナーと聞いて、「やる」と豹変する。

ご存じのようにこの映画は大ヒットする。そして劇中の主題歌「オールウェイズ・ラブ・ユー」も大ヒット、一度聴いたら忘れられない。彼女はもういないと思うとすごく寂しいね。

TATSUTATSU

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