邦画

映画「夏への扉-キミのいる未来へ-」感想・評価:30年の時を超えて恋人に会いに行く男の物語

サマリー

 


★★★☆☆(お薦め)

2022年5月13日公開 日本製作 SFタイムトラベル映画
監督 三木孝浩
脚本 菅野友恵
原作 ロバート・A・ハイライン
出演 ●山崎賢人
●清原果耶
●夏菜
●眞島秀和
●浜野謙太
●田口トモロヲ
●藤木直人

映画『夏への扉 ―キミのいる未来へ―』本予告2021.6.25(FRI)ROADSHOW

 

アメリカ映画のように豪華ではないし賛否のわかれるドラマだけど、ネコが出て来るし気楽に見れる点でお薦めだ。ネコ系映画にはついついあまくなってしまう。漫画のようなストーリーと人間がロボットをやっているので驚かないで。

原作はアメリカのロバート・A・ハイラインのSF小説である。内容がタイムトラベルとロマンスの組み合わせで、結末は清々しさを感じる。

「主人公は30年の時を行き来し、本当の恋人に会いに行く。」「同時に奪われた自分の人生を取り戻しに・・・」。日本では人気のSF長編小説だ。でも1956年の作品だから少々古臭く感じる。

冒頭、オスネコのピートが出てくる。「ピートは夏が大好きだ・・・外へ出ると花々が咲いて太陽がまぶしい。でも今は冬、外は寒く雪化粧だ。」「ピートは夏へ続く扉を開けようと、家じゅうの扉を開けまくる。扉の外はまだ冬なのに」。

ストーリーを少し紹介すると。時代設定は1995年になっている。東京でロボット開発を行う高倉宗一郎(山崎賢人)は愛猫ピートと亡き父の親友の叔父 松下和人(眞島秀和)、婚約者 白石鈴(夏菜)、そして松下璃子(清原果耶)と平穏な日々を過ごしていた。

宗一郎が全力を尽くして開発しているプラズマ蓄電池(ロボットの動力源)は完成間近だ。ところが共同経営者の松下和人と婚約者の白石鈴は宗一郎を裏切って、全ての研究成果を奪ってしまう。さらに彼はコールドスリープの機械に入れられ眠らされる。

30年後の2025年に宗一郎は目覚める。彼は愛猫ピートや松下璃子がすでに亡くなっていることを知る。彼は自分の未来を取り戻すために新たな計画を立てる。同時に彼のもとに人間と全く外見が同じであるPETE(ピート:藤木直人)というロボットが現れる。

PETEは自分を作ったのは宗一郎だと言う。頭の中がこんがらがる。PETEのプラズマ蓄電池の情報を頼りに時間転送装置を完成させた遠井博士(田口トモロヲ)のもとに急ぐ。

タイムトラベルとロマンスを組み合わせた映画は多い。この組み合わせは例えば「君の名は。」や「時をかける少女」、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」、「アバウトタイム」・・・などきりがない。

現実には「未来から過去に戻って歴史を変える」ことは出来ないが、我々にとってはタイムトラベルは何故かもの凄い哀愁をかき立てられる。こんなことを感じるのは人間だけなのかな。そう考えると人間の想像力は凄いね。

この映画ではロボット、コールドスリープ装置、時間転送装置などが出てくる。現代ではロボットは実用化されているが、あとは難しい。でもこの二つが実用化されたら未来が変わっちゃって大変だ。

TATSUTATSU

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