サマリー
★★★☆☆(お薦め)
2017年日本公開の韓国製作SF超能力者ドラマ
監督 パク・フンジョン(V.I.P.修羅の獣たち、新しき世界、The Witch/魔女)
出演 ●キム・ダミ(The Witch/魔女)
●チョ・ミンス(嘆きのピエタ)
●パク・ヒスン(サスペクト)
●チェ・ウシク(新感染ファイナル・エクスプレス)
主演のキム・ダミの童顔にダマされてはいけない。彼女は人類が遺伝子操作によって生み出した最強の超能力者だ。知力、体力、運動神経、超能力パワー・・・何をとってもずば抜けている。
大昔の映画「スキャナーズ」を彷彿とさせる、超能力者同士のバトルが圧巻だ。超能力少女が出て来る映画「ローガン」「モーガン プロトタイプL-9」などよりアクションがグレードアップしている。
しかも、先の読めないストーリー展開が面白い。韓国では初登場第一位で300万人を動員している。主演のキム・ダミはファンタジア国際映画祭主演女優賞を獲得。監督のパク・フンジョンには才能の凄さを感じる。残念ながら日本のアクション映画は足元にも及ばない。お薦め映画だ、しかもPart1だから続編がそのうち出来るかも。
話しのスジを紹介すると。遺伝子操作によって「怪物」を作ってしまった組織は恐れ、彼らの抹殺を命じる。しかし、研究室から一人の少女が逃走する。
彼女は頭を強打されたのか記憶を失っている。そして運よく酪農家の夫婦に拾われ10年が経つ。彼女は名前をク・ジャユン(キム・ダミ)、18歳の高校生だ。組織では「第一世代」と呼ばれているミスター・チェ(パク・ヒスン)が狂暴な部下を従えジャユンを抹殺しようとする。
しかし、組織の科学者ドクター・パク(チョ・ミンス)は若い超能力者たちを使ってジャユンを生きたまま見つけようとする。組織の中では完全に意見や行動が割れる。
ク・ジャユンは高校生としてひっそりとして生きてきた。しかし、家業の酪農が牛の価格暴落によって厳しくなってくる。そして母親が認知症を患う。ジャユンは賞金目当てでテレビの「スター誕生」に応募する。優勝賞金5億ウォンだ。
順調に勝ち進みテレビ出演で歌を披露する。そして何か特技は無いかと言われ、封印してきた手品をテレビの前で披露してしまう(マイクを空中に浮かばせる)。これが契機となって彼女の前に組織の連中が現われる。彼女は抹殺されるのか、それとも・・・。
その後ストーリーとネタバレ
ジャユンの前にミスター・チェが率いる私設軍隊が現われるが彼女は皆殺しにしてしまう。隠していた能力を現したのだ。次にドクター・パク率いる若い超能力者たちが現われ、家族の命と引き換えに組織に戻ることになる。
彼女の脳は暴走を続け余命二か月と医者から言われていた。激しい頭痛に見舞われながらドクター・パクの待つ実験室に拘束される。一本目の注射をうたれ記憶が甦る。彼女は「第二世代カテゴリー1」の最高の超能力者だ。彼女を邪魔する者はすべて殺す残虐性も持っている。
ジャユンの脳は破裂しようとしていた。二本目の注射をうたれる。頭痛が収まり能力が覚醒してゆく。今まで半分の能力で生きてきたジャユンは今では脳を100%使うことが出来る。彼女の脳の根本的治療は骨髄移植しかないが、この薬を毎月注射し続ければ生きながらえることが出来る。
ジャユンが酪農家に助けられたこと、ドクター・パクの組織を見つける為に「スター誕生」に出演した事・・・全て彼女の計画通りだったのだ。彼女は難なく拘束を解き、ドクター・パクに迫る。
その時、「第一世代」ミスター・チェ率いる部下たちが研究室になだれ込む。そしてリーダー(チェ・ウシク)率いる若い超能力者たち、ジャユンの三つ巴の闘いが始まる。ミスター・チェによってドクター・パクは殺される。
しかし、「第二世代カテゴリー1」のジャユンに勝てる者は誰もいない、全員抹殺されてしまう。しばらくして彼女はドクター・パクの双子の妹を見つけ出す。彼女は「よくここまでたどり着いたわね」と言う。
いつの間にか二人の傍らには少女が立っていた。ジャユンは「お姉さんに手を出すと首が飛ぶわよ」と言い放つ。果たしてドクター・パクの双子の妹、立っていた少女は何者か、そしてジャユンの目的は・・・Part2へと続く。
レビュー
結末の超能力者同士の戦いが凄かった。誰もジャユンの前には歯が立たないことを映像で見せてくれる。これこそ超能力アクション映画だ。
ジャユンは10年前に研究施設を逃げ出している。その時、もの凄く狂暴で追手をかなり殺害している。組織は放っておけばやがて脳が破裂し彼女は死ぬと踏んだようだ。
彼女は脳を半分だけ使い、脳のダメージを減らして生き延びてきた。そして状況が整ってから組織に自分を見つけ出させるように計算した。つまり全てジャユンが仕組んだ筋書き通りなのだ。
脳の力を100%使って覚醒したジャユンが今度は組織に対しどんな戦いを挑むのかが次回作になると思う。楽しみだね。
TATSUTATSU
この記事へのコメントはありません。