サスペンス

映画「ザ・ボーイ」~人形少年の館~」感想・評価:人形の子守に雇われた女性の悲劇

サマリー


★★★☆☆(お薦め)

2016年7月17日 日本公開 アメリカ製作 人形ホラー映画
監督 ウィリアム・ブレント・ベル
脚本 ステイシー・メニヤー
出演 ●ローレン・コーハン
●ルパート・エヴァンス

映画『ザ・ボーイ ~人形少年の館~』予告編

 

人形ホラーの映画は多い。人形に魂が乗り移ったり、人形に悪魔が入り込んだりして、それが人々を襲う。それなら人形を捨てればいいじゃないかと思う。ところが捨てても捨てても戻ってくる。エンドレスで恐怖を盛り上げるのがキモだ。

今回はそれとは異なる人形ホラーだ。この人形の顔が怖い、テラテラと光る、これは陶器で出来ている。そして何故か屋敷内を動き回るのだ。

ブラームスという名の人形を人間の子供のように世話するためベビーシッターが雇われる。彼女は人形を子守するだなんてばかばかしいと手を抜きまくる。ところが館にいるうちに、人形が怒ったり、動き回ったり、涙を流したりと超常現象を起こす。

ベビーシッターはひょっとしたらこの人形は生きているのではないかと、精神状態がどんどん悪化してゆく。「人形は生きている」・・・あり得ないことだが、人は恐怖にさらされると簡単に洗脳されてしまう。

ストーリーを少し紹介すると。グレタ(ローレン・コーハン)はアメリカからイギリスに出かせぎに来ていた。大きなお屋敷の8才の子供のベビーシッターとして雇われる。給料は週ごとにもらえ、しかも高給だ。

豪邸のご夫婦から託されたのは何と「ブラームスという人形」だ。この人形を住み込みで子守してほしいと真剣な顔をして言う。グレタはあっけにとられるがお金がもらえるならと割り切る。そして老夫婦は子守についてのお願い事を述べる。

1.客人を招いてはならない。
2.少年の顔を覆ってはいけない。
3.食事は冷蔵庫に保管すること。
4.毎朝7時に起こすこと。
5.平日は3時間勉強を教えること。
6.音楽を大音量でかけること
7.少年を一人にしてはならない。
8.庭のネズミ捕りを掃除すること。
9.必ず少年に食事を与えること。
10.お休みのキスをすること。

などなど多くの約束事があった。とにかく、「ブラームス」を大切に扱ってほしいのが老夫婦の願いだ。老夫婦は旅行に行ってしまうが、途中、車から降りる。そして、湖のほとりに来る。服のポケットに大きな石を沢山詰め込むと、湖に身投げしてしまう。「ブラームス」のお守に疲れ果てたようだ。

グレタはたかが人形と、老夫婦の約束を守らない。ところがこの人形が次から次へとおかしな現象を引き起こす。果たして彼女の運命は・・・。

「人形を住み込みでお守しろ」・・・「老夫婦の自殺」、これらのキーワードには大きな矛盾がある。「ブラームス」は8歳まで生きていたが火事で焼け死ぬ。それから20年間老夫婦は「ブラームス人形」を自分たちの息子としてお守してきた。

「ブラームス人形」はグレタを気に入って、屋敷に招き入れた。彼女は生贄なのか?最後まで見るとその謎が解ける。

とにかく、「胡散臭いバイトは高給をもらってもしないこと」これが教訓だ。あなたならこの館から逃げられるか、それでも「ブラームス人形」が追ってくるかも。

TATSUTATSU

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