SF

映画「MEG ザ・モンスター」感想・評価:海の中に太古の最強王者現る

サマリー


★★★☆☆(お薦め)

2018年9月7日公開 アメリカ製作 巨大ざめSFパニックドラマ
監督 ジョン・タートルトーブ
原作 スティーヴ・オルテン
出演 ●ジェイソン・ステイサム
●リー・ビンビン
●レイン・ウィルソン
●ルビー・ローズ
●ウィンストン・チャオ

映画『MEG ザ・モンスター』本予告【HD】2018年9月7日(金)公開

 

このような巨大生物パニック映画は面白い。現実にいないと分かっていても、それが「実際にいる」と思わせる演出が勝負だ。僕のような老人は「認知症」が怖い、だから常に脳みそに刺激を与える映画も見るようにしている。

これには医学的根拠があって、ホラーやパニック映画は脳の「偏桃体」というところを刺激するらしい。これによって「認知症」を予防できる。・・・ここのところは家族に、病気の治療に行ってくるねと映画通いを続けている。

この映画は「B級」なんだけど世界中で大ヒットした。「サメ映画」として1975年に公開された「ジョーズ」を興行収入で追い抜いている。

「メガロドン」とは200万年くらい前に絶滅してしまった巨大ザメだ。大きいものは全長18mある。現在生きている「ジンベエザメ」に近い大きさだとされる。大昔には小型のクジラを食っていたと推定される。

ストーリーを少し紹介すると。テイラー(ジェイソン・ステイサム)はレスキューチームのリーダーだ。チームは沈没した原子力潜水艦の救助に向かう。ところが巨大生物と思われる生き物に救助を邪魔され潜水艦は押しつぶされる。

やむなく全員の救助を諦め、帰還する。彼は巨大生物が事故の原因だと訴えるが誰も信用しなかった。テイラーは嫌気がさしてこの仕事を辞めてしまう。

5年後、上海の沖に建設された海洋研究所「マナ・ワン」、ここではジャン博士(ウィンストン・チャオ)指導の下、マリアナ海溝の海底調査が行われていた。

潜水艇はマリアナ海溝の海底まで到達する。ところが、さらにもっと深い未知の海溝が存在し、そこを調査している時にトラブルが発生する。巨大な生物に攻撃を受け潜水艇が浮上出来ないのだ。

ジャン博士たちはタイにいるテイラーに助けを求める。テイラーは救出に向かうがそこには200万年前に絶滅したはずのメガロドンが現れる。彼は果たして潜水艇のメンバーを救出することが出来るのか・・・。

この映画では2頭のメガロドンが現れる。その巨大なこと、海の王者シャチでもせいぜい8mくらいだ。それを圧倒的に上回る18mのサメが現れれば、これを退治するのは厄介だ。

ただ、これだけでかくて強力なあごを持ったメガロドンが何故、絶滅してしまったのか。諸説ある、あまり大きくなりすぎて、動作が緩慢になり、小型のクジラを捕食できなくなったのでは・・・。

あるいは、メガロドンより小型で動きの速いホオジロザメ(5~7m)に生存競争で敗れたのではないか、さらに変温動物であるサメは恒温動物のクジラを追って寒冷な海に進出できなかった。メガロドンの子供は温かい海でしか生きられない。海洋の寒冷化によって住みかを狭められた等々・・・・色々な論文が出ている。

生物の淘汰は複雑だ。巨大で強ければ、いいってものでもなさそうだ。要はどんな場所にでも適応できる能力が淘汰を免れると言うことだ。

人類は自然を壊し、自分たちの住みやすい世界に変えようとしているが、果たしてそんなことは出来るのか。人類の絶滅する日は近いような気がしてならない。

TATSUTATSU

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