サマリー
★★☆☆☆(そこそこ面白い)
2021年6月11日公開 日本製作 サイコホラー
監督 永井聡
脚本・原案 長崎尚志
出演 ●菅田将暉
●Fukase
●高畑充希
●中村獅童
●小栗旬
「殺人鬼と波長が合って、そいつが自分の中に入ってくる。その瞬間、脳が覚醒し、新たな世界へと導く。」あり得ない設定のドラマだが、演技派の菅田将暉が主演をやるとリアルに見える。
絵は凄いがキャラクター作りにまるで才能がない漫画家 山城圭吾(菅田将暉)、偶然にも殺人現場に出くわす。そこには両角(Fukase)という4人家族を惨殺した殺人鬼がいた。その殺人鬼と目が合った瞬間「ダガー」というキャラクターが頭に浮かぶ。
山城は両角をモデルにした漫画「34(さんじゅうし)」を書き上げる。お人よしの自分が書いたとは思えないほど登場人物がリアルだ。血しぶきが本から飛び散るほど凄惨な漫画が出来上がる。そしてこれが大ヒットする。
山城はヒットメーカーとなって、次から次へと新作を書く。ところがこの漫画のストーリーと全く同じ殺人事件が起こる。刑事の真壁(中村獅童)と部下の清田(小栗旬)は殺人犯と山城は繋がっているのではないかと疑う。山城は両角にどんどん感情移入してゆく・・・そして予想もつかない結末を迎える。
SEKAI NO OWARIのボーカルFukaseさんがシリアルキラー(連続殺人鬼)を演じているが、俳優は素人の感はぬぐえない。映画の製作を担当した村瀬健がFukaseがこの役にピッタリだとオファーをしたとのことだ。
映画のキーになる人物だから、もっと何を考えているか分からないような俳優にしてほしかった。また、刑事役の小栗旬さんの役がやや寂しい。もっと活躍させたかったね。
動画をどうぞ。
シリアルキラーと言えば「マインドハンター」(2017年~)というアメリカのテレビドラマが興味深い。製作総指揮・監督をデヴッド・フィンチャーが担当している。
FBIの行動科学班のメンバーがシリアルキラー達を取材・研究し、彼らの行動パターンを分類化する。そして新たなシリアルキラーを先読みして殺人が拡大する前の逮捕を目的とする。彼らを知らないで彼らの行動を予測することは出来ない。
このドラマのびっくりする点は実在したシリアルキラーをモデルにしていることだ。彼らの中には妻も子供もいるごく普通の家庭を持っている男が連続殺人をやってしまう。正常な人間から殺人鬼になる瞬間は「どんなスイッチが切り替わるのか」・・・多くの人が知りたいところだ。
話は戻るが「キャラクター」のシリアルキラーの存在感を増すためには、もっと精神的な内面を描いてみたら面白かったと思う。僕としては菅田将暉さんにシリアルキラー役をやってほしかったね。
TATSUTATSU
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