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アニメ映画「雲のむこう、約束の場所」感想・評価‐思春期の淡い恋を描いた秀作


サマリー

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2004年公開の日本SFアニメ映画
監督 新海誠(ほしのこえ雲のむこう、約束の場所秒速5センチメートル星を追う子ども言の葉の庭 、君の名は。
声の出演 吉岡秀隆
荻原聖人
南里侑香

雲のむこう、約束の場所 新海監督オリジナル予告編(120秒)

雲のむこう、約束の場所 新海監督オリジナル予告編(120秒)

新海誠監督のアニメ第三弾にして長編アニメなんだ。

単純な恋愛アニメかと思ったら、結構複雑で難解なドラマだ・・・最初見たときまごついた。

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平行宇宙(パラレルワールド)がテーマとなっている。この平行宇宙は理論的には存在していると言われているらしい。

物語の舞台は1996年、日本が北海道と本州とで分断されている。

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北海道(エゾ)は共産国家ユニオンに属し、本州以南は日米が統治している。

エゾには異常に高い塔が建設されている。塔の設計者はエクスン・ツキノエと言われており、その孫娘が沢渡佐由理(南里侑香)であることが後で分かる。

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この塔は平行宇宙を調査するためのものと考えられている。そして塔の周り半径数キロメートルは別の宇宙があふれ出しこの世界を浸食している。

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津軽半島に住む、中学3年生の藤沢浩紀(吉岡秀隆)は親友 白川拓也(荻原聖人)とあの塔に小型飛行機で海峡を越え近づこうと計画を立てる。

そのために小型飛行機ヴェラシーラ号を少しずつ組み立てている。

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彼らは同じ学年の沢渡佐由理と知り合い、彼女に「ヴェラシーラ号が完成したら、あの塔までつれてゆく」と約束してしまう。

ところが彼女は「眠り病」にかかり、浩紀と拓也の前から姿を消す。

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彼女の「眠り病」の原因は不明だが、平行宇宙が関係しているように思われる。

人間には平行宇宙を感知する能力がわずかだが備わっていると言われている。佐由理は塔の夢をみる。

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夢の中で彼女は別世界に一人取り残される・・・これが「眠り病」の原因なのか?

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浩紀は夢を見る、夢の中では一人取り残された佐由理を傍観者的にながめる。そしてあの約束の場所(塔)に彼女を連れてゆき、塔を破壊すれば彼女は眠りからさめると思うようになる。

ネタバレとレビュー

映像が相変わらずきれいだ。「君の名は。」ではさらに透明感のある映像に進化しているね。

物語も思春期の少年、少女の淡い恋が描かれている・・・監督はこのテーマが好きだ。

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今回はパラレルワールドが物語のカギになっている。

でも1996年の津軽半島が舞台で、日本が北海道と分断されている世界を考えると、監督は僕らが住んでいる今の世界ではなく、我々から見たら別世界を描いているのかもしれない。

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光の使い方と映像の切り取り方が実にうまい。

青い空と白い雲のコントラスト、さらに夕陽に焼ける空や学校の教室、草原と空、光が差し込む廃屋などなど・・・これらの映像に監督の非凡な才能を感じる。

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今回のドラマも郷愁を誘わせる田舎町が舞台だが、その田舎の生活の中に意表を突く非日常が潜んでいる。

3年後浩紀は東京にいたが、佐由理を眠りから覚ますためには彼女を塔に近づける必要があると津軽に戻る。

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しかし彼女が起きてしまえばパラレルワールドが拡大して今の世界を飲み込んでしまう危険性も考えられる。だから塔を破壊しなければならない。

佐由理は研究のため青森の病院に搬送されていた(眠り病とパラレルワールドの因果関係を調べるため)。

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拓也は青森にある富澤教授の研究室で「塔と同様な能力を持つパラレルワールド調査装置」の開発に従事していた。

そんな中アメリカとユニオンとの戦争が津軽海峡で始まる。

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浩紀は拓也の協力を得てヴェラシーラ号を完成させ、これにPL外殻爆弾を装着する。

拓也は軍の病院から佐由理を連れ出し、ヴェラシーラ号の後部座席に乗せる。

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浩紀は佐由理をヴェラシーラ号に乗せたまま、戦争中の津軽海峡を低空飛行し、塔に近づく。

塔に近づくにつれ彼女の意識は戻り始める。それと同時にパラレルワールドが拡大して今の世界を飲み込んでゆく。

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浩紀は爆弾を投下して塔の破壊に成功する。

当初から分かっていたことだが、塔の破壊によって佐由理は夢の記憶も浩紀との記憶もすべてなくしてしまう。

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何年か後に津軽を訪れた浩紀は広い荒野に学生時代の佐由理の幻影を見るだけだった。

結末はややさびしいけど、学生時代の淡い恋はだいたい叶わないね。

TATSUTATSU

 

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